中国発、人民網の日本語版記事。そこからいくつかブックマーク。
2012/09/13
中国は日本への反撃で断じて手加減しない--人民網日本語版--人民日報
2012/09/20
世界的に名高い学者らが日本による中国の領土主権への侵害を非難--人民網日本語版--人民日報
2012/09/27
日本は一体どちらの道を選択するのか?--人民網日本語版--人民日報
2012/09/29
「領土問題を認め対話を」 日本国内にも理性的な声--人民網日本語版--人民日報
中国のネット利用者 4割が「日本を理解している」--人民網日本語版--人民日報
いちおう時系列順にならべてみました。
ところでこの中で気になったのは、9月20日に掲載された、「世界的に名高い学者らが日本による中国の領土主権への侵害を非難」の記事です。
内容は、日本が尖閣諸島を国有化したことについて、
「世界的に名高い専門家や学者多数」の「寄稿やインタビュー」を通じて、「釣魚島(尖閣諸島)の主権問題における中国政府の正義の立場に支持」を表明し、
「日本政府のやり方は人類の反ファシズム戦争の勝利の成果と戦後国際秩序に対する挑発であると指摘」するプロバガンダです。
韓国のマスメディアなどでよく見る手法ですね。
――その中で気になる一文がありました。
カザフスタン大統領戦略研究所研究員で、同国の著名な国際問題専門家である瑟拉耶什金(音訳←これは、音に漢字を当て字したものなのでしょう。日本なら片仮名でかくところですね)氏がインタビューに答えたコメントなのですが。
「日本国内には第二次大戦と中国侵略の歴史を否定する『反動的逆流』が一貫して存在し、戦争中に犯した犯罪行為を深く反省しないばかりか、右翼勢力が騒ぎ立てる中、『平和憲法』の改正を企て、敗戦国としての位置づけを根本から否定している。釣魚島問題における中国の主権と領土保全に対する最近の日本の挑発は、まさしくこうした『反動的逆流』の表れだ」
おそらく、日本が抱える外交問題の根本的な原因は、すべてここに帰結するのでしょう。
日本が闘わなければならないのは、中国や韓国やロシアやアメリカ、という国家ではなく、そこにある差別意識、日本を敗戦国として差別する意識だったのですね。
これは強敵です。一朝一夕でなんとかなるものではありません。国家百年の計の立って、気長に根気よく進めていかないと、世界の中で孤立してしまいます。
相当につらく永い戦いを続ける覚悟がいりますねぇ。果たして、私が死ぬまでにケリがつくのだろうか……。
追記:
誤解されないように書いておきますと。私は、
日本は敗戦国であり、韓国併合、日中戦争、そこから先の太平洋戦争を含めもろもろについては、
日本政府はこれを侵略、と認定するべきだと思っています。
日本国内にいろいろな個人的な意見があるのは許されても、
日本が進出していった、中国や韓国や東アジアの国が、「いやあれは侵略じゃないよ。日本が責めてきたことは理解・納得できるよ」と認めてくれない限り、
「あれは侵略だ」といい続ける間は「侵略戦争」です。日本政府がこの認識を変えることは間違いだと思います。
これは負け犬根性ではなくて、勝者と敗者の間にある厳然な差なのですよね。
たとえば、
ドイツが国家として「ナチスは正しかった」と発言したり、イタリア首相が「ムッソリーニの行動は正義だ」と言ったり、
ベトナムの首相が、「アメリカは侵略国家だ」と声高に叫んだら……これらの人がどこかにケンカを売ってるとしか思えない、のと同じ事です。
日本政府が、また日本の民意が、韓国併合、日中戦争、そこから先の太平洋戦争を含めもろもろについて、一方的にこれらの戦いの正義を唱えることは、
これらの戦争の相手だった、中国、韓国、東南アジア諸国、アメリカ、イギリス、オランダ、オーストラリアなどにケンカを売っていることに他なりません。
日本人は、この歴史認識を揺るがしてはならない、と思います。
その上で、敗戦国だからなんでもかんでも受け入れろ、という横暴に対しては、
各国と基本条約、友好条約等を結んだ今、過去の罪過は条約を結んだ時点で賠償を終了したことになってますから。
毅然と立ち向かうべきだと思うのです。
日本人はこの辺のバランス感覚をもっと養わないとダメじゃないかなぁ。