ただいまデスマーチのまっただ中で気になったニュース。
【桜宮高２自殺】今も続く生徒への嫌がらせ 打開策なく…（1/2ページ） - MSN産経west 
気になっていた大阪市立桜宮高校の体罰＝暴行事件、入試中止騒動のその後。
生徒が周囲の人たち、というよりはそれまで無関係だった人たちから迫害されているようです。
……まぁ、そうなるよなぁ。と思っていましたよ。これは。
これについて、橋下市長の責任を問う『つぶやき』が散見されますけど。
たぶん、橋下市長はこの騒動の納め方はすでに気がついているはずです。
でも、彼が何もしないのは……今回の騒動を納めるために必要なのは橋下市長の言葉ではなく。桜宮高校の生徒自身の言葉だから。
彼自身できることが、ほとんどないので――教育委員会の施策と桜宮高校の活動を見守ることに徹しているのでしょう。
桜宮高校在校生への迫害の根っこにあるのは、『嫉妬』と『特権階級への反感』の感情なのです。
バスケットボール部員が教師の暴力を苦にして自殺した「体罰事件」に関する義憤ではありません。
体罰騒動が起きた当初は、義憤的な感情があったのかもしれませんが。
一連の騒動の途中で世間の感情はガラッと変わってしまいました。
どうかわったのか。
そのターニングポイントとなった事件は……というと。
「自分たちは悪くない。部活を再開させて欲しい」と在校生、体育会系部活の部長がテレビの前に立って会見したニュース報道。
この映像に対する、一般庶民の「妬み」とその内容に対する「反感」が、いま起きている桜宮高校在校生迫害の動機となっているのですよね。
普通の学生や社会人がテレビの前に立つ機会なんて、一生に一度あるかないかです。
テレビの前の立って自分の意見を述べるなんて……選ばれた人だけの特権です。
桜宮高校の生徒はその特権を当たり前のように行使して。
テレビの前に座っていた、「自殺したバスケットボール部員に同情していた一般市民」の視聴者に向かって。
「学校は悪くない」「教師は悪くない」「生徒は悪くない」「部活を再開させて欲しい」と、視聴者の同情を真っ向から否定するような発言をしてしまいました。
クレーム処理で一番やってはいけない対処の仕方をしてしまったんですよねぇ。
外部からの苦情にはいっさい耳を傾けず、自分たちの意見だけを声高に主張する態度。
この一件で、世間の風向きが決定してしまいました。
「こいつら、何様？」
正直、会見には参加していない、その他おおぜいの在校生は、そのとっばちりを喰っているわけで。良い迷惑だと思います。
この事態を解決するには……答えは簡単なのだけど。今の桜宮高校の生徒には無理かなぁ。
だって世間を敵視して、理解してもらおうと努力してないもの。
事件化したものは警察に任せて、ほとぼりが冷めるまで待つしかないかなぁ。
追記：
在校生の記者会見は１月２１日にあったのですけど。
教育評論家の「尾木ママ」こと尾木直樹氏がすぐさま反応しているのですよね。
尾木ママ怒り心頭！「誰がこんなことやらせたんだ」 桜宮高生徒が記者会見(J-CASTテレビウォッチ) - 国内 - livedoor ニュース 
尾木ママとしては、この会見で桜宮高校の在校生が騒動の舞台に無自覚に上がってしまったこと、批判の的になることが分かっていたので。
なんとか矛先をそらそう、としての援護射撃のつもりで。ＶＴＲを公開した『大人達』を批判したのでしょう。
でも学生さん達にはそれがわからなかったみたいですねぇ。
【桜宮高２自殺】「誰が仕組んだのかしら？」尾木ママのブログに女子生徒が反論 - MSN産経west 
「言えばわかってくれる」と言うのは、まるっきり子供の理屈で。
話しを訊いてもらいたいなら、「どのように話したら訊いてもらえるのだろうか」……まず、そこから考えることが必要なのに。
桜宮高校の生徒には、この視点がすっぽり抜けているのですよね。
……いや、追い詰められて、とにかく何か言いたかったのでしょう。
会見の内容は、ほとんど『愚痴』に近いものだったし。いろいろと同情するところはあるのだけどね。
でも、
テレビカメラの前から愚痴られても、聞かされる方は不快なだけなんだよね。喋っている内容が共感できないことなら、なおさらね。
「これを聞いた人は、桜宮生徒のことをどう思うのだろうか」って、一歩引いたところからの客観的な判断が必要だったのに。
そういうことを判断してくれる『大人』が周りにいなかったことが。桜宮高校の不幸だよね。
