kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

独島パフォーマンス裁定の裏側――サッカー:朴鍾佑のメダル、授与されない可能性高かった!?

今日の気になる記事は、去年からずっと追いかけていたロンドンオリンピック男子サッカー3位決定戦、独島パフォーマンスの裁定について。
なぜ銅メダルが授与されたか、その裏側を報じた記事です。


Chosun Online | 朝鮮日報 サッカー:朴鍾佑のメダル、授与されない可能性高かった!? Chosun Online | 朝鮮日報

                                                                                                                                                                                                                        • -

記事入力 : 2013/03/31 09:53

銅メダル授与の陰の立役者、米国人のジョーンズ弁護士に聞く
「今でもあのときのことを考えると涙が出る」。ロンドン五輪男子サッカー3位決定戦の日本戦終了後「独島(日本名:竹島)はわが領土」と書かれたメッセージボードを掲げたことが問題視されて銅メダル授与が保留になっていた朴鍾佑パク・チョンウ)選手に対し、銅メダル授与が決まったときの感激を、この問題を担当していた米国人のジェフリー・D・ジョーンズ弁護士(61)はこのように語った。2月21日、ソウル市内のキム&チャン法律事務所でジョーンズ弁護士に会い、朴鍾佑選手への銅メダル授与が決まるまでの裏話を聞いた。
韓国では誰もが「メダルは当然授与されるだろう」と考えていたが、後日談を聞くとそうではなかった。問題が複雑に絡み合っていてメダルが授与されない可能性の方がはるかに高く、銅メダルの授与が決まったのは奇跡だった。
国際オリンピック委員会IOC)は2月12日、スイス・ローザンヌのホテルで理事会を開催し、朴鍾佑選手の「独島セレモニー」に対し、懲戒処分を下すべきかどうか議論した。朴鍾佑選手もこれに先立ちIOC懲罰委員会に出席し、自身の立場を表明していた。その後IOC理事会は朴鍾佑選手に対し、保留していた銅メダルについて、授与することを正式に決定した。
朴鍾佑選手は昨年8月10日、英国ウェールズカーディフミレニアム・スタジアムで行われたロンドン五輪男子サッカー3位決定戦で、日本を2−0で破った後、観客席から手渡された「独島はわが領土」と韓国語で書かれたメッセージボードを掲げ、グラウンドを回った。この行為が「五輪憲章に違反した」としてIOCに問題視され、銅メダルの授与が保留となった。結局、朴鍾佑選手は試合後の表彰式にも出席できなかった。五輪憲章第50条には「五輪の施設や競技場での政治的活動を禁じる。これに違反すれば、メダル剥奪もしくは資格取り消しなどの懲戒処分を下す可能性がある」と明記されている。IOCロンドン五輪の韓日戦後、朴鍾佑選手の問題を懲罰委員会に回付した。そして半年後、朴鍾佑選手へのメダル授与が、ローザンヌでの理事会でようやく決まったというわけだ。
朴鍾佑選手が銅メダルを手にできたのは、真実を明らかにするための本人の努力もあったが、当時の朴容晟(パク・ヨンソン)大韓体育会会長(2013年2月22日付で退任)ら関係者の献身的な努力が大きかったといえる。ジョーンズ弁護士も「陰の立役者」の一人だ。ジョーンズ弁護士は今回の問題で徹底した事前準備を行い、懲罰委員会の鋭い攻撃を鉄壁の守備で跳ね返した。予想される質疑応答を50パターン以上準備してIOC懲罰委員会に臨んだところ、委員会で質問された15個の質問のうち14個がぴたりと当たった。準備はほぼ完璧だったといえる。
■ムードは悪かった
ジョーンズ弁護士は1998年から4年にわたり在韓米国商工会議所(AMCHARM)会長を務めた親韓派で、現在はキム&チャン法律事務所で弁護士として働いている。同弁護士は旧正月(今年は2月10日)の数日前、大韓体育会から急きょSOSを受けて朴鍾佑問題の対応チームに加わった。同弁護士が呼ばれたのは、現地のムードが尋常ではなかったからだ。かつてIOC委員を務めた朴容晟・大韓体育会前会長が人脈を総動員して現地のムードを探ってみると、銅メダルは授与されない可能性が高いことが分かった。このとき朴前会長は、かつてIOCの仕事を任せた際に非常によくこなしてくれたジョーンズ弁護士のことが思い浮かんだという。
朴鍾佑選手の「独島セレモニー」問題をめぐっては、国際サッカー連盟FIFA)とIOCの双方で懲戒処分が検討された。FIFAは昨年12月3日、朴鍾佑選手に対し「国際Aマッチ2試合出場停止と罰金3500スイス・フラン(約35万3900円)」という軽い処分を下した。このため韓国では「銅メダル授与」に対する楽観論が広がったが、むしろこれがマイナスに働く可能性が高かった。サッカーのワールドカップ(W杯)と五輪は、世界のスポーツ界の2大フェスティバルといわれるが、主催者側の格は天と地の差がある。IOC側は普段からFIFAを単なる会員団体の一つと捉えているため、FIFAの懲戒とは別個の事案として朴鍾佑の問題を扱った。大韓体育会の関係者も「FIFAの懲戒は、参考事項以上でもなければ以下でもない」と語った。結局、全てを決めるのはIOCだった。
大韓体育会の法務チーム、大韓サッカー協会の法務チーム、キム&チャン法律事務所の弁護人団から計9人が集まり支援チームを結成した。ジョーンズ弁護士は総括責任者として、徹底的な準備作業に取り掛かった。メディアでは報じられなかったが、ジョーンズ弁護士は、ほかの要因もあって状況は深刻だとみていた。「われわれが心配したのは、来年のソチ冬季五輪を前にロシアで大きな問題となっているのが、チェチェン共和国の反対派による独立運動だということだった。ソチ冬季五輪で『チェチェン独立』などの政治的スローガンが登場しないようにするために、IOC朴鍾佑の問題に厳しく対応する可能性が高かった。IOC委員たちがデリケートになっている状況で、朴鍾佑に寛大な対応を求めるための理由を提示しなければならず、非常に頭を悩ませた」
ジョーンズ弁護士は、情報収集と分析に総力を傾けた。韓国社会では漠然と「真実や誠意は通じる」という言葉が通用するが、現実はそうでないケースが多い。事前に真実や誠意が通じる条件をつくり上げておかないと、相手に跳ね返される。こうした意味でもジョーンズ弁護士の方向性は正しかった。
旧正月返上で予行演習繰り返す
問題は、期日が迫っているということだった。旧正月を返上して朴鍾佑選手と関係者が集まり、2日かけて想定問答集を作成し、IOCに送付する説明文書を仕上げた。説明文書は10回もの修正を重ねる力の入れようだった。模擬懲罰委員会も開催し、委員たちの質問に対する答え方やプレゼンテーションを練習するなど、厳しいリハーサルを行った。
勝負の鍵は、IOC懲罰委員会が握っていた。同委員会は常設委員会ではなく、問題が発生するたびに招集される臨時委員会で、今回はIOC委員3人で構成されていた。懲罰委員会は委員会としての意見を取りまとめてIOC理事会に回付し、理事会が最終決定を下すことになっている。これまで懲罰委員会の意見が理事会で容認されなかったことは一度もなく、懲罰委員会の決定が事実上の最終決定といえる。だが問題は、今回の懲罰委員会の委員3人全員が、IOCの次期会長を狙えるほどの大物ということだった。懲罰委員会のメンバーは、ドイツのトーマス・バフIOC副会長、シンガポールのセルミャン・ウン副会長、モロッコのエルムタワ・キャリー委員の3人だ。ジョーンズ弁護士は「委員たちは、韓国よりはるかにスポーツ外交に強い日本が激しく反発している朴鍾佑問題について、日本が納得しないような理由で処罰を軽くする可能性は低い。自身の経歴に汚点を残したくないからだ」と分析した。
朴鍾佑選手とジョーンズ弁護士ら韓国の「ドリームチーム」は、旧正月連休(2月9−11日)に当たる2月9日、スイス・ローザンヌに向けて出発した。翌日の10日午後9時30分(以下、現地時間)、ジョーンズ弁護士は、IOC法律チーム所属の弁護士2人とホテルのロビーで会い、翌11日に行われる懲罰委員会の進め方と所要時間を尋ねた。ジョーンズ弁護士は「このとき会っていなければ大変な事態になるところだった」と話す。「弁護士のうち年配のカナダ人が最初に『君たちのことはあまり信用していない。説明文書に目を通したが、内容が信頼できない』と言ってきた。私が戸惑って『なぜだ』と尋ねると『あなたも分からないのか』と逆に聞かれた」
カナダ人弁護士が「われわれが教えてはいけないのだが」とちゅうちょすると、ジョーンズ弁護士は「大丈夫。私たちは透明に、誠実にやるから」と言って、答えを催促した。するとカナダ人弁護士は「分かった」と言って、問題点を指摘してくれた。
問題は、動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップされた映像だった。「ロンドン五輪終了後、選手たちが大統領府(青瓦台)での昼食会に呼ばれたが、そこで朴鍾佑選手がSBSのインタビューに応じていた。特別な内容ではなかった。『メダルを受け取れなくて残念だが、まだ(IOCがメダルを授与するかどうか)結果が出ていないため、ここで話すのは適切ではない』という程度の内容だった。日本のNHKがこの場面に日本語字幕を付けて報じた。すると今度は誰かがNHKの映像に英語の字幕を付け、巧妙に前後の言葉をカットし、朴鍾佑選手が『後悔していない』と言ったかのように編集した。これをIOC懲罰委員会の委員たちが見て、悪い印象を持ったわけだ。われわれは誰もこれが問題になっていることを知らなかった」
■「SBSの元の映像を探せ」
韓国チームは大混乱に陥った。韓国に連絡し、問題のSBSのインタビュー映像の原本を探すとともにNHKの報道、ユーチューブの動画など関連資料を入手し、どこに問題があるのか見比べながら分析した。その結果、NHKの報道まではSBSの報道と一致していたが、ユーチューブの英語字幕が、SBSの元の内容と異なっていることが分かった。ジョーンズ氏のチームは比較表を作り、2月11日午前11時30分までにIOCの弁護士に送付した。
このときを境にムードは一変。懲罰委員会は当初予定より40分遅れて2月11日午後6時40分ごろから始まり、1時間15分ほど続いた。韓国側の予想とは異なり、懲罰委員会は「独島セレモニー」のビデオを上映した後、韓国側にプレゼンテーションを要求したため戸惑ったが、順序が入れ替わっただけで、徹底的な事前の準備もあったため、難なく対応できた。
韓国側は、認めることは認めるという作戦で委員会に臨んだ。初めに口にした言葉は「われわれが誤っていたということを認める」だった。すると、ムードが好転した。委員たちは椅子に深く腰掛け、静かに耳を傾けた。「選手が意図的に行ったのではなく、ほかの選手の父親が観客席に座っていたためあいさつに行ったところ、別の観客が(『独島はわが領土』と書かれたメッセージボードを)持っていけというので、深く考えずに手に持っただけ。これを大韓サッカー協会の会長が見て『それをしては駄目だ。降ろせ』と言ったため、ボードを降ろした」。懲罰委員たちは、サッカー協会会長が本当に朴鍾佑選手の近くにいたかどうか確認したいと求めてきたが、幸い写真に写っていたためピンチを切り抜けたという。
この日の懲罰委員会では鋭い質問が機関銃のように浴びせられた。
「明らかに、選手本人が自ら行ったことではないのか」
「政治的行為の禁止について、事前に教育を受けなかったのか」
「あの瞬間に、なぜ、どのような考えで、何の意味であのような行動を取ったのか」
「韓国語が分からないはずはないのだから、メッセージの意味を知っていたはずだ。あなたの行動が何を意味しているのか、分かって行ったのではないか」
だが、これらは全て予想していた質問だったため、難なく答えることができた。ただ一つ、予想していなかった質問が「独島のメッセージを掲げたとき、大韓サッカー協会の会長はどこにいたのか」というものだった。しかし、幸いにもわれわれの答えと「証拠写真」の内容は一致した。
そして、委員会の終了間際に朴鍾佑選手が行った「最後の訴え」が決定打となった。
「私は政治活動をする人間ではない。私は15年間ひたすらサッカーだけをしてきた、ただのサッカー選手」
ここに一つの資料が追加で提示された。朴鍾佑選手が、ぼうぜん自失の表情でピッチに座り込んでいた日本の選手を慰める場面だ。それは、3位決定戦の日本戦の終了直後、朴鍾佑選手が日本代表の大津祐樹に近付き、慰めながら体を起こしてやるシーンだった。「独島セレモニー」が政治的意図を持った計画的な行動ではなく、会場の雰囲気の中で自然に出た愛国心による偶発的行為だったことを立証する根拠となった。大韓体育会も力を尽くした。政治的行為の禁止についての事前教育を全く行っていなかったことを率直に認め、選手本人には何ら落ち度がないことを強調した。
■「政治的行動には注意を」
ジョーンズ弁護士は「このとき委員たちが感動しているのを見て、90%は大丈夫だと思った」と語った。委員会が終了すると、懲罰委員長のトーマス・バフIOC副会長は椅子から立ち上がり、ジョーンズ弁護士に向かって左目でウインクすると、親指を立てて「グッド」のサインを見せた。そして日付が変わる午前0時には、朴容晟会長がジョーンズ弁護士に携帯メールを送り、朗報を伝えた。懲罰委員の1人が朴会長に電話をかけてきて「ゆっくりお休みなさい」と言ったという。
そしてゲームセット。翌2月12日午前、IOC理事会は朴鍾佑選手への銅メダル授与を決定した。ジョーンズ弁護士は「理事会が銅メダル授与を決めたとの連絡を受けた瞬間、とめどなく涙が流れた。そのときのことは、今でも鮮明に覚えている。生涯で最も忘れられない瞬間の一つだ」と語った。
ただし、ジョーンズ弁護士は忠告も忘れなかった。「朴鍾佑選手は最終的に銅メダルを授与されたからよかったが、同選手と大韓体育会はIOCから厳しい警告処分を受けたし、また、大韓体育会は3月末までに再発防止のための教育計画を樹立するよう警告を受けた。今後は国際大会に出る際、政治的行為と見なされかねない行動には注意が必要だ」

パク・ヨンチョル次長
朝鮮日報朝鮮日報日本語版

                                                                                                                                                                                                                        • -

まず驚いたのは、内容もさることながら、異例の扱いというか。掲載記事本文の量ですね。
今までは、だいたいどの記事も2ページ程度でまとめられていたのですけど。
この、オリンピックサッカー独島パフォーマンス裁定の舞台裏記事は、5ページも使って掲載されています。
しかも米国人弁護士の写真付きです。
韓国サッカー協会の重鎮とかではなく、米国人を主体にした記事として、朝鮮日報では異例の扱いではないでしょうか。

内容は、昨年8月10日、英国ウェールズカーディフミレニアム・スタジアムで行われたロンドン五輪男子サッカー3位決定戦おいて独島パフォーマンスを実行した、朴鍾佑が懲戒対象となり、メダルの授与を保留され、今年の2月12日、国際オリンピック委員会IOC)がスイス・ローザンヌのホテル開いた理事会で授与することを正式に決定するまで、
交渉にあたったアメリカの弁護士、ジェフリー・D・ジョーンズ弁護士(61)の苦労話、というところでしょうか。
私がずっと気にしていた事件の裏話的な内容ですが、あまり生臭い事柄には触れず、綺麗にまとめてあります。
それでも、IOCと韓国サッカー協会の間に入っていたのがアメリカの弁護士であること、
それも、単なる弁護士に留まらず、在韓米国商工会議所(AMCHARM)会長を務めた親韓派の政治家であったこと。など。
今まで表に出てこなかった情報が色々と載っていて、興味深い内容です。
なんとなれば、
日本が即座にこの件から手を引いたのも、背後にアメリカからの圧力があったのだ、と予想できたり。
メダルの授与から1ヶ月以上も経ったいまこの時期になって、なぜ記事にしたのかといえば……北朝鮮制裁で反米感情が強まる韓国内で、親米ポイントをかせごうとしているのかなぁ、とか裏読みできたり。
いろいろと妄想が尽きませんが……

日本人の私とっては、もう終わったことなんですよ。と言い聞かせてみたりね。

……この恨み晴らさずでおくべきか……