kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

韓国が北朝鮮と戦争ごっこをして、どんな得があるのか――北朝鮮リスク、ウォン相場安定に寄与?

以前に、いまの韓国と北朝鮮の緊張状態は、
韓国と北朝鮮の間で合意の上の政治的取引――ヤラセではないか、と書きましたが。


>これはヤラセくさい──韓国の放送局などに対するサイバー攻撃  http://d.hatena.ne.jp/kg_nogu/20130322#1363910883


じゃあ、どんなメリットがあるのか、それらしい記事が朝鮮メディアから出てきました。
といっても、私が勝手にそう思っているのだけ、というところもありますけど。


Chosun Online | 朝鮮日報 北朝鮮リスク、ウォン相場安定に寄与? Chosun Online | 朝鮮日報

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記事入力 : 2013/03/20 11:03
今年1月に1ドル=1050ウォン台まで上昇したウォン相場がじわじわと下落し、ついに1100ウォンを割り込みました。これまでウォン相場があまりに急ピッチで上昇し、輸出企業の価格競争力が低下すると懸念していた為替当局者の表情も穏やかになりました。一方で「急速なウォン安もよくない」と懸念する声も為替当局から聞かれますが、今のところは本気には聞こえない状況です。19日のウォン相場は1ドル=1111ウォンで取引を終えました。
無制限の量的緩和で円安に誘導するというアベノミクス(安倍首相の経済政策)のせいで急騰したウォン相場もやや反落しました。今月12日に100円=1139ウォンまで上昇したウォン・円相場は、現在1160ウォン台で推移しています。
ウォン高からウォン安に転じた理由はさまざまあるでしょうが、為替当局は特に北朝鮮の核リスクでウォン相場が下落したと指摘しています。最近北朝鮮が休戦協定を白紙化し、連日挑発をエスカレートさせており、安全保障リスクがウォン安を触発しました。
ある政府関係者は「安全保障リスクが注目された時期がちょうどウォン高期に重なった。さもなければ、政府は短期的な為替安定策を取らなければならないところだった」と話しました。実際、1月中旬に1ドル=1050ウォンまで上昇したウォン相場は2月12日の北朝鮮による核実験以降、1080ウォンまで下落。今月5日に北朝鮮が休戦協定の白紙化に言及したことで、1100ウォンを割り込みました。
北朝鮮が韓国とその国民の安全に対する脅しを加え、実際に挑発してくることを歓迎する韓国国民は一人もいないはずです。北朝鮮の核問題を話題にした企画財政部(省に相当)幹部は「安全保障リスクで円安による影響を防げたことは、結果として見ればよかったが、ウォン相場に懸念があっても、南北関係は一日も早く正常化してほしい」と話しました。国民の考えも大差ないはずです。


キム・テグン記者
朝鮮日報朝鮮日報日本語版

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これは、もうずっと前、先月の20日に掲載された記事です。
北朝鮮の核実験の後、休戦協定白紙化宣言によって韓国と北朝鮮の軍事的緊張が一気に高まったのですが、それによってドル−ウォン相場が一気にウォン安に振れて、
韓国経済が一服し安堵したことを報じている記事です。
円−ウォンについては、円安基調の影響もあって、それほど動いていないのですが。
ドル−ウォンは1ドル=1100ウォンの水準を割って、さらに1ドル=1200ウォンまで目指そうか、という急激なウォン安に振れています。
韓国としては、国家経済の基盤である財閥企業が利益を出せない水準までウォン高が進んだ状態で、
あれこれ為替介入してもまったく効果が出ず、干上がりそうなときに、
北朝鮮が戦争を始めてくれたおかげで、一気にウォン安に戻って、万々歳って結果です。
しかし、韓国にとってのメリットはこれだけではありません。

以下は、産経新聞のネット配信記事から。


「核使用の兆候」で先制攻撃 米韓が抑止戦略 - MSN産経ニュース 「核使用の兆候」で先制攻撃 米韓が抑止戦略 - MSN産経ニュース

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米韓「先制攻撃」策定も 北朝鮮「核使用」兆候で
2013.4.2 21:53 (1/2ページ)[北朝鮮
【ソウル=加藤達也】韓国国防省は1日に行った朴槿恵(パク・クネ)大統領への業務計画報告で、北朝鮮による核兵器使用の兆候をつかんだ段階で先制攻撃する抑止戦略を、米国とともに策定していると説明した。韓国メディアが2日伝えた。兆候把握の段階で先制攻撃を加えるという方針は、韓国軍幹部がこれまでも表明してきたが、核攻撃に言及するなど威嚇のボルテージを上げる北朝鮮に対し、米韓一体となった体系的な対応計画の確定を急ぐ必要性が出ている。

抑止戦略の構築急ぐ
韓国メディアの報道などによると、韓国軍は2013年の政策計画で、北朝鮮の核ミサイル発射の兆候を探知し、米韓軍の対地ミサイルや航空機で無力化する「キル・チェーン」システムを構築。韓国独自のミサイル防衛技術の開発も進める。
計画は、北朝鮮核兵器の使用兆候の段階に応じて対処要領を定めたものになるという。
当初は2014年に策定する方針だったが、前倒しして検討する方針を打ち出している。
先制攻撃は朝鮮半島の安全保障情勢に重大な影響を与えることから、在韓米軍との密接な連携が不可欠。このため、韓国の国土防衛に責任を持つ米当局との戦略的なすりあわせが必要と判断したとみられる。
一方、現在、米韓連合軍にある有事の際の作戦統制権が15年12月に韓国軍に移管されるのに伴い、解体する予定だった同連合軍司令部機能についても、事実上維持する方針を決めた。抑止戦略とともに、今年10月の米韓両軍の高官協議で確定させるという。
在韓米軍は最近、北朝鮮の局地挑発に韓国軍と一体となって反撃する共同作戦計画に署名するなど、米韓は軍事的に一体感を強化している。
核関連施設の再稼働を宣言し、軍事挑発をちらつかせ
て威嚇する北朝鮮に対し、米韓協調での強固な安全保障体制を改めて確認し、今後は北朝鮮のいかなる挑発にも、米韓で的確に対応する姿勢を示したものとみられる。

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北朝鮮と韓国の間で軍事的緊張が高まったことで、米韓が一体となった体系的な対応計画の作成を進めていることを報じている記事なのですが。
この中に、気になる一文があります。
『15年12月に韓国軍に移管されるのに伴い、解体する予定だった同連合軍司令部機能についても、事実上維持する方針を決めた。抑止戦略とともに、今年10月の米韓両軍の高官協議で確定させる』
というところで、アメリカの財政難から引き上げを決めていた在韓米軍、予定では2015年中にいっさいの処理を済ますことになっていて、
それにともない、現在は米韓連合軍にある有事の際の作戦統制権も韓国軍にいっさい引き継ぐことになっていたのを、延期して米韓連合軍の機能を維持する、ことを確定する、ということは――
在韓米軍がこのまま韓国に駐留する可能性が高まった、ということですね。
……まあ、兵隊は日本に引き上げて何かのときの司令部だけ残す、ということも考えられますけど。
司令部も残さず、韓国からは一切手を引くはずだった、以前の方針と比べると、大きな転換と言わざる得ません。
これが、メリットのもう一つで、
韓国は北朝鮮との軍事的緊張を高めることで、在韓米軍、ひいてはアメリカの韓国引き上げを引き留めることに成功した、ってことです。
中国とアメリカを天秤にかけて、その時々で両者のうち都合の良いほうについて、
漁夫の利を得ていた韓国としては、
アメリカがいなくなると、中国に支配されるだけになってしまうので、
身銭を切って、身体を張って、なんとしても引き留めたかったはずですから。命も懸けますよね。
ってことでした。