これで、大手チェーン店で300円以下で提供しているのは「すき家」だけになりました。
吉野家80円値上げも反応上々 牛丼値上げラッシュ到来か|inside Enterprise|ダイヤモンド・オンライン
週刊ダイヤモンド編集部
2015年1月13日
「380円なら気にしない。これまで通りに牛丼を食べに来ると思う」
昨年末、吉野家の店舗を訪れた男性客はこう語った。だが、「これが400円を超えたら来る回数が減るかもしれない」と付け加えた。
吉野家では、2014年12月17日に牛丼を値上げした。並盛価格は従来の300円から380円になった
吉野家は昨年12月17日の15時から、300円だった「牛丼」の並盛を380円に値上げした(税込み価格)。
値上げの背景にあるのが、米国産牛肉価格の高騰である。米国内での需給バランスが崩れている上、昨今の円安も加わり、国内で流通する米国産牛肉ショートプレートの価格は、2013年9月に1キログラム550円だったものが、14年10月には1080円へと約2倍に値上がりした。
牛は1年に1頭しか出産しないため、この相場は当面は続くとみられている。
最大の課題は、値上げが消費者に受け入れられるかどうかだった。ところが、吉野家の12月の既存店売上高は前年同月比で100.2%と上々。客数は91.6%と落ち込んだものの、客単価は109.4%と上昇しトータルで100%を維持した。
こうした結果を外食業界は、「値上げした割には好調」と受け止めている。というのも、吉野家はコンロの上に載せて提供する「牛すき鍋膳」を発売して大ヒットしたため、13年12月の既存店売上高は、同116%とハードルが高かった。にもかかわらず100%をキープできたため、「好調」と評されているのである。“300円台後半”というギリギリの価格設定が消費者に受け入れられたもよう。13年に続いて牛すき鍋膳が好調なことや、吉野家のブランドで値上げが受け入れられやすかったという見方もある。
100億円の改善効果
いちよし経済研究所の鮫島誠一郎主席研究員の試算によると、値上げしなければ、吉野家は1年間で100億円の利益を食いつぶすところだったが、ひとまずは今回の値上げで一息ついた形だ。
牛肉価格の高騰に苦しんでいるのは吉野家ばかりでない。
すき家では、13年8月27日から牛丼並盛価格を21円値上げして291円としたが、牛肉価格の上昇を吸収し切れず、業績は苦戦している。
すき家を展開するゼンショーホールディングスは、15年3月期、創業来初の赤字に転落し当期損益が75億円の赤字となる見通し。過重労働問題で営業時間を短縮した影響もあるが、牛肉価格の高騰で年間63億円ものコスト増になったことが大きかった。
そのため、吉野家の成功を受けて、「まずは赤字のゼンショーが再値上げに踏み切る公算が大きい」(業界関係者)。となれば、ライバル各社も追随するものとみられ、値上げラッシュが到来しそう。牛丼“デフレ”時代が終わろうとしている。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)
マスコミは、値上げ後も客数は落ちたモノの、値上げ分で売り上げは落ち込んでいない。と、「吉野家」の言い分で書いてますけど。
客数が落ちている、ということは。次はさらにリピーターが減る可能性が高いわけで。
楽観的な展望は見えない、と思うのですけど。
「すき家」も追随しそうなようで……
円安による原材料費の高騰は避けられないので、「適正価格になった」と言えばそうなのかもしれません。
ちなみに、私は、もう去年からは値上げしないで価格据え置きの個人店に切り替えて、牛丼食べてますけども。
そのお店でも、お肉の質がかわりましたね。
明らかに1ランク…いや2ランク程度グレードがおちたでしょうか。
煮込んだ肉が、歯で容易にかみ切れないくらいに硬くなりました。
……値段相応と言えば、そうなのかもしれません。
ボチボチ、円安の影響が社会の表面に噴出してきそうですねぇ。
覚悟したことですけども。どうなることやら……