kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

久々の韓国節――ナイ氏「日本に謝罪求める韓国、終止符はどこ?」

何を寝ぼけたのか、あげる記事を間違えてしまいました……こんな事はじめてだ。
というわけで、
あげ直し。


韓国政府の広報したる「朝鮮日報」日本語版に久し振りに掲載されたインタビュー記事です。
今回は、、アメリカ合衆国国際政治学者。ハーバード大学特別功労教授。アメリカ民主党政権でしばしば政府高官を務め、知日派としても知られる、
ジョセフ・ナイ氏です。
一部では、アーミテージ氏とならんで安倍首相の政策に多大な影響を与えているブレーンと目されているみたいですけども。
安倍首相を厚遇するアメリカ政府の政策転換について、多大な影響を与えている、アメリカ政界民主党のブレーンと言うべきか。
これまでは、どちらかというと。
韓国ヨイショで日本の保守には厳しめの提言がしばしば見られましたが、
今回はどうでしょうか。
朝鮮日報のインタビュー記事は、
しばしば、その時の韓国政府の主要政策に関する方針、を論者の言葉を借りて掲載するようなところがあるので。
こればっかりは、
なかなか侮れないというか、無視できないのですよねぇ。
普段の記事とかコラムは、韓国人の考え方が色濃く出ていて。
それはそれで面白いのですけども。
今回のインタビューはめったにない面白い内容でした。


Chosun Online | 朝鮮日報 ナイ氏「日本に謝罪求める韓国、終止符はどこ?」 Chosun Online | 朝鮮日報

記事入力 : 2015/06/01 10:16
韓日国交正常化50年、ジョセフ・ナイ氏インタビュー
「韓日が未来に向かえば得るもの大」


 今月22日で韓日国交正常化50周年を迎える。しかし、両国関係は冷え込んでいる。韓国は日本の歴史歪曲(わいきょく)、独島(日本名・竹島)の領有権をめぐる挑発、軍事的膨張主義が原因だと判断している。その一方で、歴史問題に対する韓国の反省要求と軍事力に対する警戒が関係悪化の別の原因だとする意見が日本だけでなく米国でも示されている。米国は北東アジアの安全保障のために韓日の結束を願っている。本紙は今回、米日の学識者に韓国に何を求めるのか率直な話を聞いた。
 ハーバードのジョセフ・ナイ特別功労教授は「20世紀前半にあったことのせいで21世紀に未来に向かって進めないのは、韓日両国にとって不幸だ」と述べ、「非正常の正常化」を求めた。
 ナイ氏は1964年からハーバード大教授を務め、その功労で「特別功労教授」の称号を与えられた国際政治学者。ナイ教授は今回、朝鮮日報の電子メールによるインタビューに応じ、「実務レベルの接触が高官級の接触へとつながり、最終的に意味がある会談になることを期待している。結局は北朝鮮の脅威に対処するという共通の姿勢が出発点になるのではないか」と述べた。
 ナイ教授は「米国も積極的に取り組む可能性が高い」とも述べた。ナイ教授は今年4月、日本の安倍晋三首相が訪米した際、ハーバード大ケネディスクールでの演説から公式夕食会、出国までを通じて案内するなど、日本とは近い関係にある学者だ。
 以下はナイ教授の一問一答。


―正常な韓日関係とは何か。
 「韓日両国には経済はつながっており、若者はいずれも似通った大衆文化を楽しみ、共有している。両国とも民主主義を実践している。北朝鮮の予測不可能な脅威に共にさらされている。それでも不幸なことに21世紀を見据えて前進するのではなく、20世紀の不幸な歴史にとらわれ、互いに足の引っ張り合いをしている。今こそ正常な関係となる時が来た」


―両国関係が悪化しているとき、何に注意すべきか。
 「地政学的に韓国は常に大陸と海、2つの巨大な国の間で中間勢力として存在してきた。中国と接近すれば、日本をけん制できるかもしれない。しかし、そうすれば別の制約が生じる。韓国は遠く離れた米国に対し、域内に不利なことが起きれば、それを正してほしいと頼んできたが、それが難しくなる可能性がある」 (本紙注・米国は中国の浮上をけん制しているが、韓国があまりに中国寄りであることに不満を示す米政府関係者が多いのが現実だ)


―米国は韓日両国に圧力をかけ、和解を引き出そうとはしないのか。
 「米国は韓日両国の双方を重要な同盟と考えている。非常に静かな形で(韓日が)歴史的な違いを克服し、もっと緊密に協力するようにと両国に圧力を行使している。北朝鮮で予測できない急変事態が起きれば、韓米日3カ国にとっていずれも脅威だ。韓日間の協力は本当に重要なもので、米国が両国の協力関係を形成するために引き続き努力することを期待する」 (本紙注・ナイ教授は最近、著書『アメリカの世紀は終わったのか』で、中国の急浮上が脅威ではあるが、米国は経済、軍事、ソフトパワーという3つの面で依然相当な力を持っており、中国が米国を追い越すことはできないと予想した)


―韓日両国が和解の糸口を生かそうとしていると考えるか。
 「高官クラスではないが、実務レベルで会合を続けており、それが高官クラスへとつながり、意味がある結果が出るとかんがえる。(北朝鮮を想定した)防衛戦略問題が両国関係改善の良い出発点になると思う」


―歴史問題は外交ではなく、国内政治が原因だという主張もある。
 「国内政治は韓日関係で常に頭が痛い問題だが、民主主義のためには払うべき代価だ。とはいえ、極端な民族主義者が国民の大多数の利益を侵害するのを放置していてはならない。リーダーならば両国の協力を通じ、国益というレベルで何が得られるのか、国民に示すべきであり、それを実現するために努力すべきだ」


―歴史問題、特に日本軍の慰安婦問題が障害だが、米国はどう考えるか。日本政府は最善を尽くしたと思うか。 「安倍首相が今回訪米した際、日本軍の慰安婦の強制性を認め、植民地支配に対して謝罪した河野談話村山談話を再確認した。米国人の全てではないが、安倍首相がここまで述べたならば、今は未来に向かって進むべきときではないかと考えている」


―韓国人は日本のこの程度の謝罪を受け入れなければならないのか。
 「20世紀初めの日本は、韓国にひどいことをした。しかし、その後日本は70年間、平和を維持してきた民主国家だ。多くの日本人は何をしても全ての韓国人を満足させられないと不満がっている。韓国人はさらに深い謝罪を依然求めている。ならば、この問題にどこで終止符を打つべきなのか。これからいつまで過去が未来に得られる利益を制約しなければならないのか」


―韓日両国は対立を克服し、前進できるのか。
 「私は両国の指導者が過去の植民地支配に起きた事件ではなく、国民が今後重視すべき事案について触れる終戦70周年談話を発表してもらいたい。特に韓国は過去よりもい未来に向かって進めば、得られるものははるかに多い」


ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
朝鮮日報朝鮮日報日本語版

記事中に、わざわざ
『日本の安倍晋三首相が訪米した際、ハーバード大ケネディスクールでの演説から公式夕食会、出国までを通じて案内するなど、日本とは近い関係にある学者だ』
と書くなど。
ナイ氏は、
安倍首相のシンパという事が言いたいようです。
ただ、私のこれまでの印象ですと。
安倍首相、自民党のシンパとして目されていたのは、どちらかと言えばアーミテージ氏で。
ナイ氏については、韓国よりの日本については厳しめの提言をする知識人という認識だったはず。なのですけどもね。
だから今回もナイ氏がインタビュー相手として選ばれた、ような気がするのですが。
記事の内容を読むと。
相当韓国を突き放した……というか。韓国と距離を取った答弁に終始しているのが伝わってきます。
朝鮮日報のインタビュアーは、
現状の日韓関係について不満も顕わにしながら、
アメリカ政府が日本に強く働きかけることはないのか、問うたのですけども。
ナイ氏の答えは、
アメリカは現状に満足しており。今すぐ日本に対してこれ以上強く何かを求めることはない、と言い切っています。
また、
『韓国人は日本のこの程度の謝罪を受け入れなければならないのか』
と詰め寄る朝鮮日報の特派員に対して、
『この問題にどこで終止符を打つべきなのか。これからいつまで過去が未来に得られる利益を制約しなければならないのか』
『私は両国の指導者が過去の植民地支配に起きた事件ではなく、国民が今後重視すべき事案について触れる終戦70周年談話を発表してもらいたい。特に韓国は過去よりもい未来に向かって進めば、得られるものははるかに多い』
といなしています。
(一部日本語がおかしい箇所がありますけども、原文ママ

で、問題はこのようなインタビュー記事を掲載した、朝鮮日報編集部というか韓国政府の意図ですね。
韓国はアメリカに見捨てられた……という事を訴えたいのでしょうかねぇ。
アメリカの後ろ盾がなくなったので、
反日政策は一時的に爪を隠す必要がある事を訴えた、というところでしょうか。


ただ、
個人的に面白く注目した所は別にあって、
ナイ氏の発言の中で、
『韓日両国には経済はつながっており、若者はいずれも似通った大衆文化を楽しみ、共有している。両国とも民主主義を実践している。北朝鮮の予測不可能な脅威に共にさらされている』
 『地政学的に韓国は常に大陸と海、2つの巨大な国の間で中間勢力として存在してきた。中国と接近すれば、日本をけん制できるかもしれない。しかし、そうすれば別の制約が生じる。韓国は遠く離れた米国に対し、域内に不利なことが起きれば、それを正してほしいと頼んできたが、それが難しくなる可能性がある』(本紙注・米国は中国の浮上をけん制しているが、韓国があまりに中国寄りであることに不満を示す米政府関係者が多いのが現実だ)
『米国は韓日両国の双方を重要な同盟と考えている。非常に静かな形で(韓日が)歴史的な違いを克服し、もっと緊密に協力するようにと両国に圧力を行使している。北朝鮮で予測できない急変事態が起きれば、韓米日3カ国にとっていずれも脅威だ。韓日間の協力は本当に重要なもので、米国が両国の協力関係を形成するために引き続き努力することを期待する」 (本紙注・ナイ教授は最近、著書『アメリカの世紀は終わったのか』で、中国の急浮上が脅威ではあるが、米国は経済、軍事、ソフトパワーという3つの面で依然相当な力を持っており、中国が米国を追い越すことはできないと予想した)』
『高官クラスではないが、実務レベルで会合を続けており、それが高官クラスへとつながり、意味がある結果が出るとかんがえる。(北朝鮮を想定した)防衛戦略問題が両国関係改善の良い出発点になると思う』


と書かれている点ですね。
とくに3つ目の発言にどうしてわざわざ注釈がつくのか。
ナイ氏の発言を日本人の私が読むと、
アメリカは日米韓の同盟については、対北朝鮮を主眼にした安全保障を中心にすえつつも、
対中国に対する牽制も外していない、ように読めるのですけども。
朝鮮日報の記事は、この「対中国」というアメリカの要望を意図的に隠そうとしているように見えます。
とくに抜き出したコメントの3つ目につけられた朝鮮日報編集部の注釈の意図が。
日本人の私にはちょっと理解出来ません。
これは推測になりますが、
たぶん、
インタビューの2つめの質問と3つめの質問の間に、
「しかし、現実にはあと数年もしたら中国はアメリカを追い抜きそうではないか。だから韓国が中国寄りになるのも当然だ」
「いや中国がアメリカを追い抜くことはあり得ない」
というような、
朝鮮日報特派員とナイ氏のやりとりがあったのではないか。3つ目のコメントに付けられた注釈は、そのための注釈はでなかろうか。
と思います。


だとすると、
ここから見えてくる
朝鮮日報=韓国政府の姿勢、とアメリカ政府=ナイ氏のやりとり、は。
「中国が大国化して韓国が中国にすり寄るのは当然。
 アメリカは韓国の力が必要なら、韓国のためにもっと日本に圧力をかけるべきだ」
という韓国の要望に対して、
「中国がアメリカを追い抜くことはあり得ない。
 韓国が中国にすり寄ることは勝手だが。
 アメリカが韓国のためにこれ以上何かすることはあり得ない」
と突き放した。

という結果でしょうか。
私はこのように読み解いたのですが……
これだと韓国外交政策の失敗を際立たせるものにしかならず。
今度は
それをメディアに掲載する韓国政府の意図が理解出来ません。


朴政権の外交政策は失敗ではない。
未来志向への転換は、
アメリカ政府に認められ期待されている、
ということを演出しようとしたのでしょうかねぇ。
ふぅーむ……
ナイ氏と知己があれば直接問うてみたいところです。
もちろん、そんな関係ではありませんので。
謎は謎のママですね。
この後の続報に期待しますか。