テレビを代表とする日本のメディアでは、
中国政府のヤリ方が非難されて散々にけなされてますけども。
この政治のスピード感こそが「中国」のパワーなんですよね。
「韓国企業の決断が早い」というのはよく聞きますけども。
中国はそれ以上、さらに上回るスピード感で。脅威なんだと、
私なんかは感じています。
【中国旅客船転覆】船を１８０度反転引き上げ 死者は１０３人に 生存者「可能性ない」 - 産経ニュース
2015.6.5 19:58更新
中国湖北省・長江の転覆事故で、水中から引き揚げられた客船「東方之星」＝５日（共同）
【武漢（中国湖北省）＝河崎真澄】乗客乗員４５６人を乗せた大型旅客船「東方之星」が中国湖北省の長江（揚子江）で転覆した事故で、現地の救助当局は５日、５００トン級の大型クレーン２基を使って転覆していた船体を水中で１８０度反転させる作業を終え、船体の引き上げに着手した。国営中央テレビが伝えた。船内の水を抜きながら船体を浮かせ、行方不明者の本格捜索を行う。
救助当局によると、５日までに１０３人の死亡が確認された。生存者は２日までに救助された１４人のまま。 客室の窓が見える白い船体は一部が崩れ、水深約１５メートルの川底に接していた青い屋根には大きな亀裂が入っているようすが見えた。
中国交通省の徐成光報道官は、事故発生から７２時間が過ぎた４日夜、「生存者の可能性がないとの判断の下、引き上げを行うことが可能になった」と述べ、行方不明者の生存を絶望視していることに触れた。
拘束された張順文船長は５日、国営新華社通信の取材に「当時、風が急に強くなり、コントロールが利かなくなった。かじを左いっぱいに切っても、風の強さに抵抗することができなくなった」などと釈明した。
【中国旅客船転覆】死者計３９６人に 依然４６人が行方不明、捜索続く - 産経ニュース
2015.6.6 21:52更新
中国湖北省・長江の客船転覆事故で、引き揚げられた船体の一部を解体する消防隊員＝６日（新華社＝共同）
【上海＝河崎真澄】乗客乗員４５６人を乗せた大型客船「東方之星」が中国湖北省の長江（揚子江）で転覆した事故で、国営新華社通信は６日、確認された死者数が計３９６人に達したと伝えた。生存者は船長を含む１４人。残る行方不明４６人の捜索が続いている。
【中国旅客船転覆】これが中国政府の世論管理術…哀悼や同情「極めて慎重に」伝えよ - 産経ニュース
2015.6.7 16:42更新
長江の転覆事故で、引き揚げられた客船に向かい黙とうする武装警察隊員＝７日、中国湖北省荊州市監利県（共同）
中国湖北省の客船転覆事故で、中国の宣伝当局が地方政府や国内の報道機関に対し、世論管理強化に向けた通知を出し、犠牲者への哀悼や家族への同情などを「極めて慎重に」伝えるよう指示していたことが７日、分かった。関係者が明らかにした。
当局は事故が起きた１日にも、独自の取材や報道をしないよう通知。国内では、４００人以上が死亡する惨事に政府の管理責任や捜索方法の妥当性を問う声も出始めており、習近平指導部は対応への不満が政府批判に発展することを警戒して、世論の動向に神経をとがらせているとみられる。
関係者によると、宣伝当局は犠牲者を哀悼する「初七日」を迎えた７日から２日間、特に情報管理を徹底するよう指示した。地方政府に対し、ネットメディアの報道やコラムなどを厳しく審査し「有害な内容」があった場合は削除し、通報するよう指示している。（共同）
力業だろうがなんだろうが。なりふり構わず解決する。
強引に見える点もありますけども。
国家の統治を重視する観点から見れば、
『満点』とは言えずとも。それなりに正しい処置をとっているのではないでしょうか。
問題を解決できないまま放置するよりも
どんな形であれ、解決するスタイルを貫いている。とでも評するべきでしょうか。
ただ、
国家の統治と同じくらい個人の権利を重視する、日本人的な価値観からすると。
「ちょっと、強引にやり過ぎじゃないか」と思えますけども。
日本人の経験的な感覚で云えば、
「客船転覆で数百名の死亡事故」が「フクシマ原発事故」に匹敵するくらいの一大事って、
ことなんですかね。
この辺は韓国とも似たり寄ったりで。中国も「中進国」だから。って事なのでしょう。
それでも、
国家の統治よりも個人の権利を重視して、
ＭＥＲＳなどの重篤感染症で数十名の感染者をだしただけで右往左往している韓国などと比べてみれば、
行動にはるかにまとまりがあって。整合性がとれているように見えるから、
不思議なものですね。
日本人の感覚でも、
個人の権利を重視するにしても韓国みたいになったら終わりだなぁ。とは感じますし。
個人の権利を重視するなら、韓国的な世相こそが行き着く理想郷、のはずなんですけども。
彼の国の率直な印象は「混沌（カオス）」でしかありません。
それと比べて、中国の印象は最近ちょっと変わってきて、
なんとなくですが、
「中国」っていうのは、ちょうど今戦前日本がさしかかった社会成熟に達したんじゃ無かろうか。
大正デモクラシーを経て個人と国家の権利関係に目覚めた国民が増えてきたかつての日本社会、とかかなぁ。
と思うことが強くなってきました。
つまり、
日本からは社会成熟、政治の成熟が７０年ほど遅れている国なんだなぁ。と。
（そして欧米から概念を移植している日本も、当然欧米から見ると「遅れている」と見られている
んだろうなぁ……と）
日本の明治維新にあたる出来事が、中国では「日中戦争の勝利」と「中華人民共和国の成立」で。
そこから明治４０数年、大正・昭和開戦まで３０数年程度の日本の歴史と似たような過程を、
今の中華人民共和国は戦後、延々と辿ってきているような。
そんな風に感じることが強くなってきました。
多分、日本の近現代史を勉強というか研究している人なら、
似たような印象持っている人、たくさんいるんじゃないかなぁ。
だから、
今の中国は危なっかしくて。怖いんですね。
政治にブレーキが利かない状況へ突き進みつつあるのが、ヒシヒシと伝わってくるから。
まあ、
まだ全体として直感的な印象で。漠然としているのですけども。
もう少しいろいろとまとまったら。
これについては、
また書いてみたいなぁ。と思ったり。
