中国メディアは、さかんに『日米の陰謀だ』と叫んでいますけども。
陰謀だろうがなんだろうが、
結果は出てしまったわけで。
中国が、この裁定を拒否するなら。
アメリカとその陣営は、中国を「悪の侵略国家」として、
制裁するための大義を一つ手に入れる事ができるわけです。
ゆくゆくは、
北朝鮮なみに、金融資産の凍結、とか。
輸出禁止品目の作成とか。
高関税ととか。
好き勝手にできるわけですね。
中国メディアは、しきりに、
「戦争を招くことになる」と、これも叫んでいるのですけども。
中国メディアがこれを言い出すと、
「中国は戦争する気で周辺国を恫喝している」ととられるだけで。
ますます、
自分で自分の首をしめることになるのですけども。
【緊迫・南シナ海】中国の南シナ海支配を否定 仲裁裁判所「歴史的権利なし」と判断(1/2ページ) - 産経ニュース
【ベルリン=宮下日出男】南シナ海における中国の主張や行動は国連海洋法条約違反だとしてフィリピンが求めた仲裁手続きについて、オランダ・ハーグの仲裁裁判所は12日、中国が南シナ海の広い範囲に独自に設定した「九段線」には「法的根拠はない」と認定する裁定を公表した。中国の強引な海洋進出に対する初の国際的な司法判断で、「歴史的権利」という中国の主張が否定された。
裁定は確定的な判断で上訴はできない。中国は一貫して無視する姿勢で、罰則など強制的に裁定に従わせる手段はないが、国際社会が司法判断の尊重を求める圧力を高めるのは必至。中国の立場が苦しくなる一方、南シナ海情勢は一段と緊迫化する可能性がある。
仲裁裁判所は九段線を審理するか否かを留保していたが、裁定は「管轄権を有する」と認定。その上で九段線内の海域や資源について、「中国が歴史上、排他的に支配してきた証拠はない」と指摘し、九段線内の権益をめぐる「歴史的権利」という主張に、「法的根拠はない」と判断した。
ちなみに、
湾岸戦争で、多国籍軍から手痛い仕打ちをうけた、
かのサダム・フセインも、
開戦前に、情報部から「アメリカは戦争を望んでいない」という、
まったく的外れな分析結果を受け取っていて
それを鵜呑みにして強引に野望を進めた結果、
政府を滅ぼしてしまいました。
アメリカという国は、一見大きな武力紛争については弱腰に見える対応をとるときもありますが、
その一方で、
かつてのキューバ危機のような、
第三次世界大戦すら辞さない、強硬な決断を歴史に残しているわけでして。
犠牲を厭って戦争を忌避する、ってことはないんですよね。
むしろ、
「戦争大好き、武断国家」ってのが、その本質です。
それは、
軍事費が世界規模で比べたときに突出していることからも明らかです。
中国は……
ちょっと、楽観的すぎるんじゃないかなぁ。
ちなみに、
中国が主張している「九段線」は、
もう今から1年半前に、アメリカによって中国の主張はなんら国際法上で、効力を持たないことが
指摘されていて。
このアメリカの指摘に、有効な反論を中国は返すことができなかった。
この時点で、
今日の事態は、起こるべくして起きた……と言えるのだけども。
さて。
日本の場合はどうでしょうかね。
ここで何かを放っておいたら。2年後には大変な事態になってしまいそうな、
そういう見落としがないのかどうか。心配です。
最近のマスコミは、
変なことばかり騒いで、さっぱり無能だからなぁ。
【アメリカを読む】「九段線」米国から徹底論破された中国 猛反発「フィリピンの肩持つのか」(1/3ページ) - 産経ニュース
「報告書は非常に技術的なものであり、政治的なものではない。南シナ海での領有権について立場を取らないという米国の政策は変わっていない」
米国務省のジェーン・サキ報道官(36)は10日の記者会見でこう強調した。報告書は、あくまでも国際法に照らして各国による海洋での権益主張を法的、技術的にどう捉えるかを分析した研究資料という位置付けだ。
しかし、中国政府に九段線の根拠を示すよう促しており、「政治的」な効果を狙っているのは明らかだ。報告書で米側が示した疑問点は、大きく分けて(1)九段線に囲まれた島嶼(とうしょ)や、国連海洋法条約に基づいてその周辺海域で認められる主権を主張しているのか(2)国境線を表すものなのか(3)中国がいう「歴史的」な海洋権益の地理的な境界を表すものなのか−の3つだ。
いずれについても「陸域の領有に基づく海域の権益主張」でなければ国際法に合致しないと指摘。47年の地図でトンキン湾にあった2つの破線が2009年の地図では消えていることや、地図によって破線の位置がずれていることも挙げ、「一貫性がない」とした。