というか、
外交が末期的な症状を呈し始めているように見えるのですが。
私的な評価では、
文オジサン大統領は、小智恵が働く分、
朴オバサン大統領のように、正々堂々と正面突破の正攻法は用いず、
小狡く利を得ようとして、あれこれ工作する人物、
という具合なのですが……
なんというか、
工作する以前の段階で、
まったく相手にされていない、というよりも、
アメリカも中国も、
「言うことを聞かないなら死ね」と言わんばかりの対応です。
ただ、
それも当然で、
こと国家の安全保障については、
それぞれの『命』がかかった政治課題ですから、
まさに『命がけ』の話。
アメリカも、中国も、自分たちの命が一番大事なわけで、
韓国の言い分なんて聞いている余裕はないのですね。
南シナ海や北朝鮮問題を抱えて、
軍事衝突寸前の行動を繰り返している
アメリカと中国は、なりふり構っていられない切羽詰まった状況、なわけで。
まず、
自分たちがこの危機から脱するために、
行動している途中で、
敵か味方か、旗色をはっきりと示さない韓国に配慮する気はないのです。
日本は、
アメリカ体制の一翼を担う旗色をはっきりと示した上で、
中国との外交を模索しているのですが。
韓国は、
未だにTHAAD配備について国民が大反対をしたり、
THAAD撤回論を声だけに叫ぶ議員や政党が一大勢力を作っていたり、
中国に味方したいのか、
アメリカに味方したいのか、
どこへ行くつもりなのか旗色をごまかしたままなので、
中国からもアメリカからも、フルぼっこな状態です。
ところが、
どうやら韓国は『日本も韓国も立場は同じ』と本気で信じているようで、
それで、
アメリカや中国は日本に対しては、きちんと交渉しているのに、
なぜ韓国とは交渉の窓口すら開かないのか、とストレスがたまる。
そのはけ口として
またも『日本叩き』を始めるわけで。
文オジサン政権がこのままダッチロール状態になるのなら、
なおのこと、
日本は、
これから一層警戒を強めないとなりませんね。
THAAD:中国政府、韓国に基地視察申し入れ-Chosun online 朝鮮日報
中国政府が韓国の慶尚北道星州郡に配備された在韓米軍の終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の基地を現場視察したいと韓国政府に申し入れたことが13日までに分かった。これまで中国はTHAADは中国を監視することが目的だとして反対してきた。中国は朴槿恵(パク・クンヘ)政権当時にも同様の要求をしたとされる。
韓国大統領府(青瓦台)関係者は「中国側はTHAADレーダーが中国本土を探知可能かどうか直接確認したがっている。(中国が)韓国政府だけでなく、さまざまな外交・民間ルートを通じ、同様の要求を行っていると聞いている」と説明した。
中国側はTHAAD運用に必須のXバンドレーダーによる探知距離を問題視している。Xバンドレーダーは敵のミサイル発射を早期に探知する前方配置モード(FBM、探知距離1800キロメートル)と落下する敵ミサイルを追跡してTHAADミサイルで迎撃する終末モード(TM、探知距離600−800キロメートル)がある。米軍は「韓半島では探知距離が短い終末モードで設置する。THAADが中国を狙うということはない」と説明している。中国の要求はTHAADが米国の説明通りに終末モードで運用されているかどうかを直接確認したいというものだ。
韓国大統領府は対応に苦慮している。関係者は「中国の要求が無理な内容であることは事実だが、THAAD配備に対する中国側の反発が強まる状況で要求を一蹴することも難しい状況だ」と話した。大統領府安全保障室は最近の会合で、韓国政府が米国を説得する代わりに、中国政府に対し、満州地域で韓半島全域と日本を監視しているレーダーを韓国政府に視察させてほしいと逆提案することを検討したという。中国は2011年から韓半島を含め、沖縄、フィリピン、グアムまで探知可能なレーダー(探知距離5500キロメートル)を運用しているとされる。韓国政府の対応をめぐっては、「相互にレーダーを公開しようというのではなく、中国の要求を合理的に拒否するための案だ」との見方も出ている。中国は朴槿恵政権当時、韓国政府に星州のTHAAD基地を常時監視することも求めたとされる。
THAAD:文大統領と会見した米民主党幹部「理解し難い」-Chosun online 朝鮮日報
先月末に韓国を訪れ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会見した米民主党のディック・ダービン上院院内総務は13日、朝鮮日報のインタビューに応じ、韓国での終末高高度防衛ミサイル(THAAD)論争について、同僚議員から「なぜ韓国を守る米軍を安全に守れないのか」という疑問が提起されたと語った。
先月末に韓国を訪れ、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会見した米民主党のディック・ダービン上院院内総務は13日、朝鮮日報のインタビューに応じ、韓国での終末高高度防衛ミサイル(THAAD)論争について、「韓国国民の安全と生存のため、命を懸けて韓国にいる在韓米軍のためにもTHAADが必要だ」とした上で、同僚議員から「なぜ韓国を守る米軍を安全な形で守れないのか」という疑問が提起されていると語った。ダービン院内総務は「文大統領との会見後、韓国大統領府(青瓦台)を去る際、在韓米軍の安全が心配で、かなり気分を害されていた」とも話した。
ダービン院内総務は先月の来韓以降、聴聞会やメディアのインタビューを通じ、「韓国でのTHAAD論争は理解し難い」とする発言を繰り返している。ダービン院内総務は今回のインタビューでも、「北朝鮮の指導者が毎日脅威的な兵器をちらつかせる中、誰かが9億2300万ドル相当の防衛システムを提供すると言ってくれば、自分ならば『話し合った上で受け入れよう』ではなく、『ありがたい』と言うはずだ」と述べた。
ダービン院内総務は「韓国がTHAADを配備しないという決定を下せば、米国にとっては9億2300万ドルの余裕が生じることになり、その資金を米国の安全保障のために必要なところに使える」とも述べ、文大統領との会見時にもはっきりと伝えたと説明した。韓国大統領府は当時、ダービン院内総務の発言内容を公表しなかったが、翌日になって「そのような趣旨の発言があった」と認めた。
【社説】マケイン米上院議員の訪韓取りやめ、尋常でない兆候だ | Joongang Ilbo | 中央日報
米国共和党の大物ジョン・マケイン上院軍事委員長が文在寅(ムン・ジェイン)大統領側の冷遇を懸念して訪韓を取りやめていたという報道が出た。昨日、日本のメディアによると、先月末に訪韓を予定していたマケイン委員長が文大統領との面会が確約しなかったことから訪韓を取りやめたということだ。これを受け、外交部側は「面会の要請が受け付けられて一週間後、大統領と会うことが可能だと通知したところ、マケイン側から他の日程が決まったとして訪韓を取り消した」と釈明した。
理由はどうであれ、北核危機とTHAAD対立が依然としてくすぶっている中で、米大物政治家の訪韓が不発に終わったというのは残念なことだ。5選上院議員であるマケイン氏は2008年、米大統領選で共和党候補に選出された米国の代表的な保守派政治家だ。今は北核対応とTHAAD配備を含み、米国防政策を左右する強大な権力をもつ上院軍事委員長だ。
特に、彼は高高度ミサイル防衛(THAAD)体系の配備をめぐって韓国側に有利な声を出してきた人物だ。「韓国がTHAADの費用10億ドル(約1109億円)を負担せよ」と主張するドナルド・トランプ大統領の発言が出た後に「その費用は米国が出すもの」と釘をさした人がマケイン氏だ。それだけではなく、THAAD対立で中国側の報復が猛威を振るうと、「韓国を困らせることをやめよ」と公開的に警告したのも彼だった。
結局、韓国が積極的に声をかけるべき人が訪韓を取りやめたというのはただごとではない。最近、米国の雰囲気を見ると、彼が門前払いを懸念したという話が出ても全くおかしくない。実際に、先月訪韓したマック・ソーンベリー下院軍事委員長とコリー・ガードナー上院外交委員会東アジア太平洋小委委員長は文大統領に会うことができなかった。ディック・ダービン上院議員らも文大統領との面会が取り消しになって翌日、短時間会えたという。
いつにもままして堅固な韓米同盟が切実な状況だ。マケイン氏の訪韓が反故になったのは尋常でない兆候だ。いわゆる「THAAD報告漏れ」よりはるかに衝撃的で深刻な問題だ。何が間違っていたのかその理由を探して同じ失敗を繰り返さないようにしなければならないだろう。