kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

『ゲド戦記』を見ましたよ――

前から、一度観てみたい、と思っていたのですよね。
なんというか、『スタジオ・ジブリ』作品の中で、唯一例外と言ってもいいほど、
すごい酷評されているから。
一部では「『スタジオ・ジブリ』最大の汚点」とか言われるし。
興行成績で大赤字を出した『かぐや姫』よりも、評価が低いとか。
興行収入は『かぐや姫』よりも遙かに上なのですけどもね。
ところで、
かぐや姫』、興行成績は振るいませんでしたけども。
作品としての評価はそれなりに高いので。この書き方は適当ではないですね。


『スタジオ・ジブリ』作品は一通り観てます。
その中で私的に一番退屈だったのは、
コクリコ坂から』なのですが、
ネットなどでの感想を拾っていくと『ゲド戦記』の評価はそれ以下、っぽいので。
かなり興味がありました。
ただまあ、
面白くない、とわかっている映画を観るのは、
明らかに時間の無駄ですから。
なかなかその気になれなくて、DVDは手元にあるのですけども、
ついつい先送りしてしまい。
仕事の合間に流しっぱで、ついにこの目で確かめることになった、というわけです。


で感想ですが……予想した通り壮大な『時間の無駄』でした。
なんと言えばいいのでしょうか、
前評価というかネットの評価は嘘じゃなかった。
適切な表現を探すなら『陳腐』な映画。と言うのが、
もっともピッタリくるでしょうか。
まず、映像についてですけども、
『絵』『画面』については、さすがに『スタジオ・ジブリ』と言うべきか、
それなりの形になっています。
背景の美術ボードとかそれなりに美しい絵になってますし。
キャラクターの描画も、丁寧です。
ただ絵柄が、
宮崎駿の劣化版』みたいな表現が顕著に出てますけども。
あと、
画面の中を動くキャラクターのスケール感が、
ところどころ首をかしげるところも出てきます。
とくに、キーキャラクターの『竜』の大きさが、
船や人物と対比したときに、バラバラに見えるのが……
場面によって、大きくなったり小さくなったりしている様に見えるのです。
こんな感じで、見た目の大きさに違和感を感じる場面が、
たくさん出てきます。
でもまあ、まだ許容範囲です。
この映画を観る上で、さしたる問題ではありません。
問題なのは、
『ストーリー』というか。
『映画のシナリオ』というか。
『映像の筋書き、脚本』というか。
物語の部分です。
なぜか、これが致命的というか、壊滅してます。
『物語になっていません』。

もともと世界的に評価の高い児童文学の原作があって、
それを下敷きにしているので、ハズレないはずなんですけどもね。
日本のコミック原作でアニメ化、映画化して失敗する典型を
踏襲している、と言えましょうか。
『無意味な改変』
原作レイプのダイジェスト化』
『原作を読んでいても理解不能、読んでいなくても理解不能なストーリーの脚本化』
よくあるパターンなのですけども、
よくある事だから、『スタジオ・ジブリ』でも起きた、と。
私的には、
『2時間枠に収まらない内容を無理矢理詰め込んで破綻した』
典型例に見えました。


私は原作未読なのですけど、
とりあえず、原作を読んでみたいと思いました。
映画で破綻していたストーリーが、きちんと整理されているのなら、
かなり面白そうな話だと感じました。
あと、
宮崎吾朗』監督作品は必ずパスするべき、って教訓を得ました。