kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

やっぱりおかしくなったNHK――NHK「731部隊」ドキュメントに反響

なんというか、最近のNHKってスクープ重視で、
資料的にそれ本当なの? ってことを平気で放送するようになった、
そんな印象を受けます。
……といっても、
NHK嫌いの人の意見を聞くと、『昔からそんなモノだよ』と言われるのですけども。
なんでそんなことをいきなり書き出した、のか、というと。
森友学園とか加計学園問題での
内部資料の扱いでもそうなんですけども。
スクープ重視で、
その資料の信憑性というか、その内容おかしくないですかね?
ということも平気でテレビに流すので、
『前からこんなに酷かったっけ?』とクビをかしげることが多いです。
というわけで、夜のニュースはほとんど見なくなったのですけどね。
今回は、
とくに話題になっているこの番組、私も気になりました。
731部隊」ですかぁ……
ありましたね。昔『悪魔の飽食』というノンフィクションっぽいフィクションが。
もう20年以上も前の話です。
731部隊」の番組については、私は直接見ていないのですけども、
ネットなどの情報を拾っていくと、
どうやら新発見とかスクープと言えるようなものはなくて、
すでにあるソ連時代の裁判記録の音源が出てきたくらいで、
既存資料の焼き直しのようですね。
正直、
731部隊」について真面目に知りたい方は、
悪魔の飽食』『続・悪魔の飽食』に関連する一連の騒動の顛末を調べるのが、
一番真実に近づけると思います。
今回のNHKのいい加減な番組よりも、よほど色々な資料が出てきますから。
実際、
731部隊」ついてはこれまでそうとう時間をかけて、
資料を発掘されてきてまして、真面目に研究されています。
今回のNHKのいい加減な番組みたいな内容ではなくて、
真面目に歴史研究の一部として。
問題なのは、
その資料の中で、今回のNHK番組が取り上げていた、
ソ連ハバロフスク裁判での証言ですが、
これを裏付ける物証というか、歴史的な資料がなかなか出てこない。
それよりも、
731部隊に所属していた軍医の論文とか、こっちは実在していて、
書いてある内容が事実と符合する点も認められている、など。
資料価値として認められている資料が見つかっているのですけど。
なんで、
NHKはそっちを取り上げないで、
歴史資料として色々と証言内容の信憑性に疑義が付いている、
ソ連ハバロフスク裁判での証言を取り上げたのか、
ちょっと疑問が出てきます。
裁判音源の存在なんてのは、かなり前から指摘されていて、
そこは問題の本質ではありません。
証言内容を裏付ける……つまり『裏取り』できる物証が出てこないので、
証言内容については疑義がついているわけです。
実際、
番組の中でも、裁判証言の内容を裏付ける物証、歴史事実は一切示されていません。
たとえば凍傷の実験記録が番組で提示されるのですけども、
記録に書いてある内容と、
証言の内容が、どうやってもリンクしないわけですよ。
0度の水に30分指をつけただけで、真っ黒になってもげてしまうほどの重度の凍傷になりますか?
「おいおいおいおい。それはいったい何の話ですか? 資料となんの関連性があるの?」って思いますよ。
たしかに、
映像的、番組的には『ハバロフスク裁判』の証言は『面白いネタ』ですけども。
それは歴史を取り扱う視点ではありません。


こういう虚実を交えた歴史解釈は『陰謀論』と呼ばれる物の最たるもので、
根本的に番組の作り方を間違えてないですかね。
なんというか、
防衛省と大学の接近を批判したいがために、
事実をねじ曲げて放送するとか、ダメだろ。
731部隊を伝えるならきちんと事実を伝える。
731部隊の悪行と、
現代の防衛省と大学の接近の何がリンクするのですか?
何のリンクもないじゃないですか。


こういう、事実とは全く無関係な情報の恣意的な操作、
何かを批判するために、とか
別の目的のために事実をねじ曲げて伝えることこそ、
日本という国を戦争へと駆り立てた、その原因ですよ。
戦後のマスメディアは、
戦前、戦中の大本営発表の片棒を担いで戦争協力に奔走したメディア人が、
情報を恣意的に操作して大衆を扇動した、
その同じ過ちは繰り返すまい、と。
だからこそ『真実』にこだわっていた筈なのに。
いったいどうして、
いつの間にこんなにネジ曲がってしまったのでしょうか。
番組を製作したスタッフには猛省を求めます。


満州中国東北部)で細菌兵器の開発を進めていたとされる旧日本軍の「731部隊」(関東軍防疫給水部)をめぐるNHKのドキュメンタリーが反響を広げている。

 番組では、戦後に731部隊のメンバーを旧ソ連が裁いた軍事裁判の様子を収めたテープを発掘。中国人の囚人に細菌を感染させたり、わざと凍傷を負わせたりする人体実験の様子が語られた。中国外務省は番組について「日本の洞察力のある人々の勇気を賞賛する」と異例の論評をした。

■「ハバロフスク裁判の音声記録」を公開

 番組は「731部隊の真実 〜エリート医学者と人体実験〜」と題して8月13日に放送され、17日未明に再放送された。番組は、ロシア国立音声記録アーカイブで発掘された1949年の軍事裁判「ハバロフスク裁判」の約22時間にわたる音声記録や、731部隊に「少年兵」として属していた人のインタビュー、京都大学などに残されていた資料などで構成。人体実験の実態や、軍からの多額の研究費の見返りに、東大や京大が多くの医師を731部隊に送り込んで人体実験を進めていたことを指摘した。
 番組では、ハバロフスク裁判の録音資料の意義を

  「この裁判は、これまでソ連が公表した文書の記録しかなく、ねつ造だと批判する声もありました。今回見つかった音声記録では、部隊の中枢メンバーが人体実験の詳細を証言していました」

と説明した。

 当時の憲兵や衛生兵が、人体実験の様子を次のように証言する音声が流された。
  「中国人、それから満人(満州人)を約50名あまり人体実験に使用しました。砂糖水を作って、砂糖水の中にチフス菌を入れて、そしてそれを強制的に飲ませて細菌に感染をさせて、そしてその人体実験によって亡くなった人は12〜13名だと記憶しています」

  「人体実験を自分で見たのは1940年の、確か12月ごろだったと思います。まず、その研究室に入りますと、長い椅子に5名の中国人の囚人が腰をかけております。それで、その中国人の手を見ますと、3人は手の指が全部黒くなって落ちておりました。残りの2人は指がやはり黒くなって、ただ骨だけが残っておりました(中略)凍傷実験の結果、こういうことになったということを聞きました」

 番組に対して、中国政府は異例の反応を見せた。中国外務省の華春瑩副報道局長は8月15日の定例会見で、記者から番組について

  「日本の731部隊が罪を認める20時間を超える録音を掘り起こし、中国侵略戦争で同部隊の犯した凶悪犯罪を完全に復元した」

などとコメントを求められ、次のように番組を称賛。歴史問題の「正しい理解と深い反省」を改めて求めた。

  「第2次世界大戦中、日本の侵略軍は中国人に対して極悪の細菌戦を発動し、残酷で非人道的な人体実験を行い、反人類的な極悪犯罪を行った。一連の史実は動かしがたいものであり、否定できない。この時期の歴史を正しく認識することでのみ、日本は歴史の重荷を下ろすことができるようになる。我々は歴史の真相を暴く日本の洞察力のある人々の勇気を賞賛する。日本側が国内外の正義の声に注意深く耳を傾け、日本軍国主義の侵略の歴史を正しく理解し、深く反省して、中国などアジア被害諸国の国民感情を真剣に尊重することを希望する」

 中国共産党の機関紙、人民日報も8月16日付の紙面で、「歴史から学んで初めて未来を獲得できる」と題するコラムを掲載した。コラムでは、番組終了後、日本の視聴者からも  「本当に恐ろしい。人間がすることとは思えない」
  「これが事実ならば、私たち日本人はこういったことを繰り返してはならない」
といった声があがったとしながら、日本政府は「資料がない」ことを理由に事実関係を認めていないことを指摘。その上で、
  「自らの歴史観を正し、侵略の罪状を深く反省することによってのみ、本当に世界からの尊敬を得ることができる」
などと政府と同様の主張を展開した。


 8月17日夜時点では、日本の大手メディアで同番組について触れたのは華氏の発言を伝えた朝日新聞日経新聞。日経(電子版、15日配信)は、中国のネット上で「歴史を直視した」といった賞賛の声がある一方で、「報道の自由がある国がうらやましい」と中国の報道規制を批判する声もあったことを指摘している。また、朝日は華氏発言とは別に、15日付朝刊「ひと」欄で、父が731部隊の軍属だったという元高校教師を取り上げている。

 731部隊をめぐっては、小泉内閣が03年、川田悦子衆院議員(当時)の質問主意書に対して、その存在を認める答弁を閣議決定しているが、その活動内容については

  「外務省、防衛庁等の文書において、関東軍防疫給水部等が細菌戦を行ったことを示す資料は、現時点まで確認されていない」

とするにとどめている。

 今回のNHK番組に対して、ツイッターなどネット上では、

  「もっと日本人はこのこと知るべきだと思うんだよね」
  「私は これが真実だと思うよ」

といった肯定的な反応も出る一方、

  「滅茶苦茶な放送をするなよ、完全にプロパガンダだろ」
  「強制収容所では、赤化教育がなされ徹底的に思想矯正を受けた」

などの反発も寄せられている。