kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

ひとまずこんな物ではないのですか――国連安全保障理事会が北朝鮮に対する新たな制裁決議を採択

とりあえず、昨日の夜中というか今朝に国連で北朝鮮への制裁決議が採択されましたね。
今日は朝からこれがトップニュースでした。
私も、かなり注目していたので、
この時間まで、ひととおりのニュース解説を流し見してきましたけど。
なんというか……
今回採択された制裁決議の内容は、
アメリカが当初発表した制裁案から、かなり緩和された内容で、
コメンテーターの中には
「明らかな後退です。とても残念です」
「次こそは石油の全面禁輸を!」とか、
威勢良く吠えている人をちらほらと見かけたのですけども。
――オイオイオイオイ!!
それ、言っちゃっていいの? と。
アメリカが唱える最強の制裁とは「よかろう、ならば戦争だ!」という内容ですよ。
国連大使が『堪忍袋の緒が切れた』みたいなことも併せて述べてますし。
『そっちがその気ならアメリカはいつでも戦争する準備があるぞ』って脅しじゃないですか。
それを支持するってのは、北朝鮮に対する宣戦布告書にサインするにも等しいわけで。
そのつもりで喋っているのなら構わないのですけども。
私なんかは、消極的同意ですが……このままなら戦争も致し方なし。私を含めて犠牲になるのも仕様が無いのかな。とか思ってますから。
そういう立場での『最強制裁案支持』コメントなら、
同意できるのですけどもね。
どうも、普段から『戦争反対』『アメリカはおかしい』とか
声たかだかに叫んでいる人が『石油全面禁輸支持』とか、
軽々しく煽っているのを見ると、
後でこの人達、戦争反対とか言い出すんじゃないの? そこまで考えて喋っているのか?
と大変不安になります。

私的には、
今回の一連の出来事は、
アメリカが戦争のための地ならしを始めた、と見るべきで。
アメリカが持ってきた制裁決議はどうみても『開戦決議』にしか見えない内容でしたから、
それをアメリカが披露し、譲歩した、ということは、
アメリカは戦争回避のための譲歩しました、そして世界の皆様に十分なモラトリアムを与えましたよ、
というコミットメントなのだろう、と見てます。
少なくとも、
『石油全面禁輸』制裁案については
幾つもの段階をすっ飛ばした内容であることは確かで、
仮にこれが採択されていたら
北朝鮮にとっては『降伏か死か』と突き付けられているに等しく、
交渉がほぼ決裂となるのは間違いない内容です。
アメリカだって、まかり間違って採択されるリスクも織り込んだ上で、
国連の場に出してきているわけですから、
(あとで『やっぱりナシ』とか日本のバカな政治家みたいな発言は出来ませんよ。
 それこそ『ルーピー』とか言われてしまいます)
このまま北朝鮮との交渉がまとまらずに進めば、
アメリカは戦争をする覚悟で、そのための準備も進めている、
という国際会議の場を借りたアピールでしょう。
アメリカでも、
いきなり、北朝鮮を戦争まで追い込んで一人で戦争を始めることは出来ないですから。
これでアメリカは
「交渉がまとまらなければ戦争になる、と警告した。
 それでも北朝鮮と他の国が交渉をまとめる努力しなかったので、
 戦争になりました。責任はアメリカ以外の国にもある」という免罪符を手に入れた、
ってところで今回の目的は達成された。と見るべきでしょうね。

というわけで、
この後の北朝鮮がどんな挑発をしてくるのか、
それが問題ですね。


ちなみに、
私は、アメリカ軍=国防省北朝鮮と戦争するならトランプ大統領が就任している間に、なにがなんでも、と決めているのだろうとみてます。
その理由は、
一つに、
トランプ大統領が戦争を忌避していないこと、これがオバマ大統領のように『平和』を旗印にして、
最初から武力行使は選択外となると、
まず大統領を説得し軍事作戦の支持を取り付けるところから始めなければならず、
武力行使のハードルはかなり高くなります。
また、戦争継続に対しても常に「いつ大統領が心変わりして戦争が中止になるのではないか」と
リスクを抱えて作戦を継続することになりますから。
やるなら、トランプ大統領みたいにマスコミからの悪名攻撃もいとわない、
『イケイケ指揮官』の元で確実に戦争を始め、終わらせたい、所でしょう。
二つ目は、
今なら北朝鮮と中国、ロシアが分断されていますので、その間に戦争を始めて終わらせたい、
アメリカ軍は『短期決戦』指向で戦争をデザインしている、だろうと予想されるからです。
もう50年近く前になる『朝鮮戦争』では今はなきソ連と中国が北朝鮮を支援し、
国連軍であるアメリカ軍と代理戦争の様相を呈した長期戦になりました。
これはアメリカ軍にとっては望ましくない状況です。
10年ほど前のイラク戦争のように、
攻撃対象を孤立させて、空爆による徹底的破壊の後、地上軍による掃討での短期決戦、
一方的な攻撃による極力アメリカの被害を抑えた勝利、
自軍のダメージコントロールも含めて、
アメリカ軍が目指すところはこれでしょうから。
となれば、
北朝鮮と中国の仲が離れていて、
ロシアも一定の距離を置いている今、がもっとも戦争に適した時期だと捉えている、
と考えられます。
この後、中国とロシアが北朝鮮に再び接近することも十分にあり得るわけで、
アメリカ軍としてはそうなる前に戦争を始め、終わらせたい、と考えているのではないでしょうか。
とまあ、
私的には、
戦争のリスクは相当高い、と見ているのですけども。
どうも、
日本国内ではこの考え方はまだまだ異端のようです。
それこそ、
平和ボケじゃないか、と思うのですけどもねぇ……


あとココではっきり書いておきますけど、
今、
北朝鮮への制裁決議を支持し、あとで戦争反対、と唱える人達は、
無責任な言動で大衆を戦争へと扇動する、
無自覚な戦争支持者、とも言うべき人達で、大変危険です。
仮に、日本が再び戦争するような事態になることがあるなら、
それは、このような人達の主張が社会の主流のなった場合でしょう。
私達は、それを見極めるチャンスを得た、と考え、
誰が何を言っているのか、きちんと見ておくべきです。


【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮による6回目の核実験を受け、国連安全保障理事会は11日夕(日本時間12日朝)、北朝鮮への原油や石油精製品の輸出に上限を設定した制裁強化決議案を全会一致で採択した。安保理北朝鮮制裁決議は、2度の大陸間弾道ミサイルICBM)発射を受けて8月5日に採択して以降となり、9回目。
 北朝鮮への制裁決議で、原油の輸出制限に踏み込んだのは初めて。米国は当初の提案で石油の全面禁輸措置を盛り込み、渡航禁止や資産凍結の対象に金正恩キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長を指定するよう求めたが、決議では見送られた。制裁強化に慎重な中露が反対し、米国が譲歩した形となった。
 決議では、北朝鮮への原油供給について、年間上限を過去12カ月の総量と決めた。事実上の現状維持となり、北朝鮮の核・ミサイル開発にどれだけ打撃を与えるかは不透明だ。
 また、北朝鮮への石油精製品の輸出量の上限は年間200万バレルに定めた。米当局者によると、北朝鮮原油を年間400万バレル、石油精製品を450万バレル輸入しており、石油精製品の上限措置で輸入量の約3割を削減することにつながるという。天然ガス液(天然ガスが地上産出されるときに回収される天然ガソリン)などは全面禁輸とした。

 また、北朝鮮の主要産品である繊維製品の輸出は全面禁止とした。北朝鮮の貴重な外貨獲得源となっている海外派遣労働者については、受け入れを原則禁止。決議採択日よりも前に書面で雇用契約がある場合は例外としたが、契約が切れた時点で更新することは不可能となる。米当局者によると、現在、約9万3千人の北朝鮮労働者が海外に派遣されているという。
 石炭などの密輸を防ぐため、公海での貨物船の臨検措置も規定。貨物船が、禁輸品目を運んでいるという合理的な情報がある場合は貨物船の属する「旗国」の同意のもと、加盟国が臨検を行うことを要請した。
 安保理の対北制裁交渉は近年、1〜2カ月以上を費やしてきたが、日米は迅速な対応を強く主張。核実験から約1週間後のスピード採択となった。