なんか、中国のシンクタンクが北朝鮮崩壊後について述べた論文を出した、
とかで日本のメディアに取り上げられて。
少しばかり、ネット界隈がざわついたりしてますけども。
ただ、
北朝鮮の体制自体、今も続いている瀬戸際外交を抜きにして、
冷静に見ても、
とてもじゃないけど、国家を維持出来る状況にはないだろう、と。
そういう答えが出てもおかしくない状態ですから。
なにせ、
飢えた国民が毎日国境から脱走、亡命を繰り返し、
国内で、ハリウッド映画を見たら敵性文化に触れた罪で死刑、
とかとか。
まるで戦時体制のような異様な制限を
国民に強いている状況が長く続けられるか、というと。
無理ですよ。
かつての日本も、
相当の権力を行使して、
太平洋戦争で国民に耐えがたい窮乏を強いましたけど。
あれでも4年、しか続きませんでした。
実際、ポツダム宣言の受諾を検討していたときに、
日本の指導層は、
このまま戦争を続ければ遠からず『革命』が起きて体制が転覆するので、
戦争続行は不可能になる。
国家体制を維持するなら、
ポツダム宣言を受け入れるしかない。
ということを、
食料や燃料の需給(配給)の推移とか、詳細な資料をもとに検討してますし。
現在の緊張状態の行方にかかわらず、
北朝鮮の体制崩壊の可能性はかなり高いように見えるのですから、
こういう、
北朝鮮の体制崩壊後についてシミュレーションがなされてることに、
特別な意味はないと思います。
おそらく、日本やアメリカのシンクタンクでも普通に行われている事と
大差ないでしょう。
中国発ということでは、
以前に、
『尖閣諸島を武力で奪い取れ』みたいな論文が出て注目を浴びた事もありますし。
こっちは今回の記事とは別の人が書いた物ですけど。
その程度の話題でしかない、
現実の政治情勢とは、
ほとんどリンクしてないんじゃないですかね。
【北京=藤本欣也】中国の習近平政権が北朝鮮の政権崩壊を容認しない立場を取る中、中国の著名な国際政治学者が「北朝鮮の崩壊に備え、中国は米国や韓国と緊急対応策の調整を始めるべきだ」と提言し、話題となっている。
提言したのは賈慶国・北京大学国際関係学院院長で、論文「北朝鮮の最悪の事態に備えるときだ」を発表した。賈氏は中国の国政助言機関、全国政治協商会議(政協)の常務委員も務めている。
賈氏はまず、米国と韓国は北朝鮮の緊急事態時の対応について中国との協議を望んできたが、中国が応じてこなかったと指摘。戦争勃発の兆候がみられる以上、米韓との協議を始めるべきだと主張した。
調整すべき内容として、(1)北朝鮮の核の管理(2)難民問題のほか、北朝鮮国内の秩序をどう回復するのかなどを挙げた。核の管理については、中国がその役割を担っても、核不拡散の観点から米国は反対しないだろうと予測。逆に、米軍が北朝鮮領に入ることを中国は受け入れないと指摘した。
難民問題では、大量の難民が中国領に流入するのを防ぐため、人民解放軍が北朝鮮領内で安全地帯を設置する案を示した。