いつの間にか発表していたのですねぇ。
昼とか夜のニュースでは見かけてないので。
スルーするところでした。
取り上げられなかった、ってのは。
まだそれほど情報が出てないから、って判断なのかなぁ。
実際、
公開時期も未定のままで、
とりあえずタイトルだけ発表されただけですからねぇ。
それにしても、
なんというか、渋い本を持ち出してきたなぁ。
というのが率直な印象です。
といっても、
今度のアニメは、
どうも物語の「キー」となるのが、『君たちはどう生きるか』という名著が配置されていて、
今までの、小説とか童話とか。そういう元在る筋書きをリファインする、という内容ではなさそうですね。
つまり、題名の元となった著書は、
『原作』ではありません。
私も、
高校時代に現国の先生から、薦められた名著です。
いや、現代社会の先生だったかなぁ。いまから30年近くまえの話ですよ。
もう記憶も曖昧ですね。
戦前に書かれた本で、
『哲学入門』というよりも『啓蒙書』という方が近いでしょうか。
ざっくりとした印象ですけど、
『ソフィーの世界』とか海外の名著がありますが、
ああいうのに近い内容です。
といっても『ソフィーの世界』もかなり前の作品ですし。分かる人いるかな。
まあ、なんというか、
『君たちはどう生きるか』を題材にしている時点で説教くさい、おそらく観念的な内容になりそうで、
私なんかは、
「うーん……」って頭ひねります。
前作の『風立ちぬ』も物語としては「なんじゃこりゃ」って内容でしたけど。
あれはまだ、
『零戦』『戦争前夜』というリアルな時代背景が、
物語の前情報、前提として存在していたからなんとか舞台と世界が成り立っていました。
主人公の使命と行動原理を、実際に存在した歴史の流れ、過去の情報によって、
すでに刷り込みで肉付けされているから、条件が限定されて、
なんとなく理解できるだけの話の流れが成り立っていましたけど。
どこにでもいそうで、どこにもいない、
どこにもない普通の現代社会を舞台にしたら、
物語の背景を増補してくれる基準点がなくなって、
訳がわからなくなるんじゃないのかな。
とまあ、
こういう風に思わせぶりなタイトルと本を出しておいて、
『独裁政権』『軍国主義』へ突き進もうとしている社会の中で、
自分らしく生きるのにどうしたらいいのか、
それとも流されて楽に生きるべきか、
そう言う葛藤をしている物語になりそうな予感。
アニメーション監督の宮崎駿さん(76)は28日、制作中の新作の題名が「君たちはどう生きるか」になると明かした。1937年に吉野源三郎が発表した名著から取った。「その本が主人公にとって大きな意味を持つという話です」と内容にも触れた。「完成には3年か4年かかる」と言う。
宮崎監督は2013年に長編制作から引退を表明したが、今年に入り撤回。新作に取りかかっていた。
28日に東京都新宿区の早稲田大学で開催された新宿区立漱石山房記念館開館記念イベント「漱石と日本、そして子どもたちへ」(新宿区主催、朝日新聞社など共催)に登壇。作家・半藤一利さんとの対談で、約1千人の参加者を前に新作について語った。
夏目漱石の「草枕」を「何度読んだか分からないくらい好き」と言う宮崎監督に、半藤さんが「5分間でいいので好きな場面をアニメにしてほしい。記念館で流せば、たくさんの人が来てくれる」。突然の提案に宮崎監督は苦笑しつつ「大変難しそうですけど、宿題として持って帰ります」と答えた。
イベントでは俳優・竹下景子さんによる「草枕」「夢十夜」などの朗読もあった。