日馬富士の暴行問題。週明けにも書類送検されるそうで。
ニュースでは、『異例なほどの速さ』ということらしいのですけど。
ここで、
テレビでは『示談が成立していない』点を問題として取り上げて、
コメントを流しているのですけど……
私的には、この情報には懐疑的なんですけどねぇ。
思い返してみると、
最初の報道では、日馬富士と貴乃岩は、暴行翌日に面談して、お互い仲直りをしているのですよ。
つまり、
加害者と被害者が直接言葉を交わして、
そこでどういう経緯になったのかは詳しく明らかにされてませんけど。
これが脅しによるものだったのか、
それとも貴乃岩の自発的な意志だったのか。どちらかで全く異なる対応になると思うのですよね。
で、
その後、
貴乃岩はケガを誤魔化した報告を親方にあげている、ということを考えると、
この時点で『被害者と加害者の間で直接示談が成立している』という認識も成立すると思うのですよね。
マスコミがやたらと喧伝している、『示談が成立していない』という情報は、
あくまで部屋同士の話。貴乃花と伊勢ヶ浜親方の間での話で。
事件の当事者である、日馬富士と貴乃岩の間では示談が成立している。と。
マスコミは貴乃岩と貴乃花親方を同一意見で扱っていますけど。
ここは切り分けて考えないといけないのではないですかねぇ。
仮に、
貴乃花親方の意向と貴乃岩の意向が異なっていて、
示談が成立していたとなると、
その上で、
警察としては被害の状況だけ見てそれが傷害事件として起訴するのに足るのかどうか、
と言う判断だけになるので。
あとは事実の精査と被害の確認だけになるのではないかなぁ。と。
だとすると、異例なほど早い、と言われる
週明け書類送検も、十分あり得る自体ではないか。と思います。
で、
ここからは
仮に、の妄想話になりますけど。
貴乃岩の意向と貴乃花親方の意向がまったく異なっていた場合。
これは、ちょっと……どころかかなりマズい自体になるんじゃないですかね?
貴乃岩関本人の意志を無視して、貴乃花親方が自分の意向を押し付けた――ということになると、
これ、優越的地位を濫用した『パワハラ』案件そのものなります。
一般企業なら、貴乃花親方は懲戒免職か譴責降格それに相当する処分で、
さらに相撲協会に対しても『背任』行為を問われるでしょう……故意に貴乃岩関本人との接触を阻害した、という点で。
これ、相撲の世界だとどういう落としどころになるんですかね?
貴乃花親方自身が、危機管理委員会の捜査対象になるでしょ。
親方廃業? 部屋取りつぶし?
ちょっとシャレにならない事態に発展するんじゃないですか?
いちおう私が想定している最悪のケースが、ここに書いた通りの内容ですね。
ちなみに、
これは日馬富士を庇っているとか、擁護するつもりで書いてるのではありませんよ?
どうもマスコミは、
『貴乃花 対 協会』
とか
『貴乃花 対 モンゴル力士』
とか、
センセーショナルでゲスな対立構図に当てはめて、
騒ぎを煽り、
売り上げをのばそうとするスケベ根性が見え見えで。
それに毒された人が
すぐに対決構図に当てはめて、一方が善で一方が悪と決めつけたがるのですけど。
そう単純な話じゃないですよね、現実は。
ここに書いた内容は、
『行きすぎた指導』も、それは『形を変えた暴力』である。という話です。
学校教育の現場だと、
けっこう注意喚起されている内容なんですけどね。
横綱・日馬富士関(33)の記者会見は29日、伊勢ケ浜部屋が九州場所の宿舎としてきた福岡県太宰府市の太宰府天満宮内の施設で開かれた。横綱が前頭・貴ノ岩関(27)への暴行問題について語る初めての機会だったが、鳥取県警が捜査中ということもあり、殴った動機などの具体性は乏しく、貴ノ岩関本人への明確な謝罪の言葉もなかった。
会場には、テレビカメラは約15台、約30のスチルカメラ、報道陣約130人が集まり、一部は入場制限されるほどだった。薄緑色の羽織はかま姿の日馬富士関は、質問に表情をほとんど変えず、真っすぐ前を見て答え続けた。
問題は秋巡業中の10月25日夜から26日未明にかけ、鳥取市内のラウンジで起きた。貴ノ岩関を素手などで殴り、けがをさせたとされる。日馬富士関は「彼にとって礼儀と礼節をちゃんとできる、と考えながらやったこと。指導がいきすぎたことになってしまった」と説明した。
問題発生から一夜明けた26日の巡業では、貴ノ岩関から謝罪を受けた。その時には「しかってくれる人がいることに感謝しろよ。気をつけて頑張れよ」と言い、2人で握手を交わしたという。2人の間では解決したと認識し、日馬富士関も「こんなに問題が大きくなるとは思わなかった」。だが、その後、貴ノ岩関の師匠の貴乃花親方(元横綱)が鳥取県警に被害届を提出し、日本相撲協会にも伝わった。報道で問題が発覚し、日馬富士関は九州場所3日目から休場した。
日馬富士関は「ことが大きくなってきたので、横綱として横綱の名前が傷つかないように責任を持ちたい」と引退を決めた理由を説明。しかし、「酒癖が悪いとかは一度もない。今回は酒を飲んだから起きた事件ではない」と強調した。【飯山太郎】