kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

結局、貴乃花親方は何が問題だったのか ―― 【貴乃花降格】貴乃花親方、週刊誌の取材「応じたことない」

ひとまず、日馬富士の暴行事件は
日馬冨士が略式起訴されて、
さらに、貴乃花親方の処分も出たので、年内に決着が付いた、と言えるのでしょうか。
この幕引きについて、
マスコミは
貴乃花親方が徹底抗戦するだろう』と好き勝手なコメントを垂れ流していますけど。
私的には、
多分、
それは無いんじゃないのかなぁ。と思っています。というか感じています。
うーん、でもどうでしょうね。
貴乃花親方の周りにいるブレーンの方々は、
ゴマスリ太鼓持ちばかり、というか。
きっちり諫言してくれる参謀タイプがいないみたいですから。
暴走は止まらないかもしれません。
となると、
まだまだ続くのでしょうか。
今回、
貴乃花親方が処分を受けた理由』は、
実は、昨日危機管理委員会が公表した貴乃花親方から聴取したコメントの中に、
端的に貴乃花親方の言葉に表れていて、
それは、

>「別の部屋の力士だったら報告したかもしれないが、自分の弟子のことだから調べようと思った」

これですね。これが大きな間違いというか。
貴乃花親方の心得違いであり、理事降格とされた理由のすべてです。
理事となった以上、
親方を立場を越えて、
協会のため、相撲界のために働かなければなりません。
親方の立場にこだわり『弟子を特別扱い』してしまうとそれは『公益』から外れて、
『特定の部屋、力士に便宜を図っている』行動となります。
そんな馬鹿な話があるものか……とマスコミ、というかマスゴミは騒ぐでしょうけど。
考えてみれば、これはバカどころか、ごくごく当たり前の話です。
相撲協会は公益財団法人となったのですから、
政府の外郭団体として
『公僕』のような公正さが求められます。全体の奉仕者なのですから。
協会理事が特定の部屋のために働く、ということは許されないのです。
マスコミが出してくるコメンテーターがまるっきりこの現状を理解せずに、
旧態以前の相撲界をイメージした話ばかりしているので、
本当にバカじゃないのか、と。
『改革』の意味、
外部から何のために有識者を招いているのか、
政府=大臣が直接、面談、報告を求めるのはどういう意味を持っているのか、
まったく理解してないです。
『バカ』というのはまさに相撲協会ではなくてマスコミの方なんですけど。


今の相撲界が置かれている現状を
もっと厳密に言うと、
『部屋』という意識を持って個別の帰属意識を持ち
『部屋』のために活動すること自体、許されないんですね。
ただ、
ここについては、それなりの歴史を持って出来上がった慣習を、体制を、
いきなりズバッと転換することも無理なので、
経過措置というか……漸次意識改革をしてもらう、という経過措置で、
外部有識者を招いて、
危機管理委員会を作ったり、
評議委員会を設置したり、しているわけですよ。
この流れこそが、
相撲協会』が現状で進めている『改革』なのですね。
その流れの中で、
今回の貴乃花親方の行動は、発言を見ても、
この『改革』を真っ向から否定しているのです。
それを改革を進めるべき立場にある、
『理事』が行ったわけですから。
許されるわけがありません。


あと、
八角理事長が貴乃花親方を潰そうとしている、というような
お手軽陰謀論マスゴミが盛んに喧伝してますけど。
それも、大間違いでしょう。
八角理事長は、
どちらかと言えば旧来の相撲界の慣習を守ろうとしている立場で、
貴乃花親方寄り、ですよね。
今回の処置では、
貴乃花親方に対する処罰感情が強いのは、
外部から相撲協会に入っている有識者の方です。
危機管理委員会とか、
評議委員会とか、
横綱審議会のメンバーなど。
場面ごとに、
はっきりと貴乃花親方に対して厳しい批判の
言葉を出していることからも明らかです。
そしてこれらは、
その後ろにいるであろう『政府』『役人』の意向を強く受けての結果、でしょう。
いまの協会理事や理事長は、
これらの『政府』『役人』『外部有識者』からの強力なプレッシャーを受けて、
四苦八苦しつつも
なんとか従来の相撲界の慣習との間でバランスをとろうと奔走している、
ある意味、貴乃花親方の支援者、とも言えます。
そう思われてない。みたいなのが……哀しいことですが。


では、
そこまで
『政府』『役人』にペコペコ頭を下げて従う必要があるのか。
ってことですけど。
あるんですよ。
だって、税金払ってないんですもの。
過去には、
親方株年寄株)を大金で譲渡したりしていたわけですけど。
本来なら当然、莫大な譲渡税がかかるわけです。
が、どうやらそういう会計処理を、これまできっちりしてなかったようで。
ここに税務署が入って来たりしたら、
相撲界は大量の逮捕者を出して滅ぶしかありません。
つまり、
相撲界は首根っこを『政府』『役人』に抑えられた状況で、改革を迫られているわけです。
『脱税犯として牢屋へ行く』か『政府主導の改革案に従い相撲界を改革する』のか。
どちらかしかないのですね。
そして、
今回の事件で貴乃花親方がとった行動は、
改革を求めている『政府』『役人』から見れば、
『改革すべき旧い相撲界の価値観そのもの』なのですね。
だからこそ、
貴乃花親方には理事である資格も、理事長となる資格もないのです。


私的には、
貴乃花親方は、いったん立ち止まって
自分が今立っている場所、
これから進むべき場所、
それがどんな場所であり、そこへ辿り着くにはどうするべきなのか、
きちんと見つめ直す、
そういう機会ではないか、と思います。
それが出来ないのなら、
今より先には進めないでしょう。



これまで多くのメディアに無言を貫く十両貴ノ岩(27)の師匠、貴乃花親方(45)=元横綱=の考えが28日、日本相撲協会危機管理委員会の聴取を踏まえた報告書から浮かび上がった。(サンケイスポーツ
 臨時理事会後の会見に同席した高野利雄・危機管理委員長は、貴乃花親方が「自分はやることをやっている。非はない」などと発言したことが発売中の週刊誌2誌で報道されたことについて、事実関係を本人に確認したと明かした。同親方は、これまでも周囲の第三者の発言などについて「自分では一切、話していない。話すように指示したこともない。取材に応じたことはない」と返答したという。週刊誌報道は虚偽とも取れる発言は波紋を呼びそうだ。



漫画家のやくみつるさんの話

 「貴乃花親方は当初、暴行事件を矮小(わいしょう)化させたくないと相撲協会に抵抗していた。だがその後は、別の思惑から抵抗のための抵抗となっていた感じがしていた。処分は仕方がない。親方がこれで矛を収めるとは思えず、一件落着ではない。むしろここから抵抗が本格化するのではないか。もし今後、理事候補選挙に出馬するのであれば、何をしたいのか意見を表明してほしい」



 元横綱日馬富士(33)が平幕貴ノ岩(27)を殴打した傷害事件で、日本相撲協会側と徹底抗戦している貴乃花親方(45)の“真意”について核心を突く証言が出てきた。九州の有力後援会関係者は、貴乃花親方が以前から角界にはびこる「暴力」や、モンゴル力士会の「なれ合い」について「あれはダメだ」と強く批判していたことを夕刊フジに独占激白した。(夕刊フジ
 貴乃花親方の胸中を代弁するのは、部屋の福岡県・田川後援会長、緒方正年氏(70)。北九州を拠点に「山小屋」など筑豊ラーメンのチェーン店をはじめ、飲食店を国内外に展開する企業の名誉会長を務める。
 トラック運転手からラーメン店経営に転じ、ジャスダック上場にこぎつけた苦労人の緒方氏と部屋の関係は、先代の貴ノ花親方がラーメン店を訪れたことがきっかけだという。
 九州場所の際に貴乃花部屋をサポートする緒方氏は、貴乃花親方がかねてから角界の現状について不満を吐露していたと明かす。
 「一緒に食事した際、親方には『小さい暴力でもダメ』といつも聞かされていた。暴力があると、将来的に若い力士が相撲界に入ってこない。ちびっこ相撲にも力を入れている親方としては、若い者を育てるには暴力沙汰は絶対にいけないと考えている。暴力問題が発覚したら、力士になりたくても親が反対するやないですか。そういうことを一番思っていた」


私的には、
こういう形で改革を進めている政府主導の相撲協会の在り方はどうか、と思う部分もありますけど。
じゃあ、
旧態以前のチャランポランで特別扱いされていた相撲界、力士の在り方が良いのかと言えば、
そんなことは口が裂けてもいえないわけで、
否定されて当然、だと思いますから。
どうにか、
改革を進めるしかない、と思います。
問題はその進め方と、
社会にどのように適合して貢献するのか、
その点であって、
サボタージュして改革を否定しても、無意味……というより、有害ではないですか?
それこそが、
この日馬冨士の暴行事件で得られた、唯一の収穫ではないでしょうかね。