今、世間を騒がせている日大対関学のアメリカンフットボールでの反則行為について、
加害者の日大のアメリカンフットボール選手が謝罪会見しましたね。
午後３時前から。日本記者クラブで。
今回だけの特例として、本人が二十歳になったばかりの未成年同然の学生なので弁護士同席の上で。
そのテレビ中継、見ましたよ。
で、
見て、
選手本人が読み上げた陳述書の内容を聞いて、
思ったのは。
『あぁ、やっぱりかぁ。禊やらせたんだなぁ』と。
なんというか、
たぶん、
今日謝罪した選手本人から語られた内容について、
上下関係のキツイ体育会系部活での活動経験がある人だと、
とくに、レギュラーポジションを巡る上級生とかの嫉妬と、
脚の引っ張り合いとか、
コーチとかの派閥とかの力関係とか、
そういうのを体験した経験のある人なら、
今回の事件の現場で何が起きたのか、
そしてこの事件が、
単に日大特殊の事情による物では無くて、
どこの部活でも起きえる事件、だというを肌で感じたのではないですかね。
私は、
謝罪会見で語られた内容を聞いて、そのように感じましたけど。
どうなんでしょう？
たださぁ、『禊』を他校との試合使ってやるバカはいないと思うけどなぁ。
自チームの運営上の問題に、他校を巻き込んだから、
コントロール不能になるのは当然で。
その点だけでも内田監督と現指導陣のコーチは、無能としか言いようがありません。
柔道で言えば、
『投げ技禁止で相手倒してこい』というのと、
『反則でもいいから絶対相手倒してこい』ってのは全然別の話ですから。
選手への負荷のかけ方について、許されることと許されないことがあるわけで。
ハッキリしているのは、
監督やコーチからの指示の有無にかかわらず、
日大は現チームの監督、コーチ陣の総入れ替えが必要だろう、という点です。
今回事件を起こした選手を、
あのような反則に駆り立てたチームの空気を作ったのが、
間違いなくすでに辞任した内田監督と、その下で指導に当たっていたコーチ陣であることは
間違いありませんから。
監督責任というか指導責任とでも言えばいいですかね。
日大チーム側の主張するように、
指示の齟齬、乖離が事件の原因だとして、
そのような齟齬、乖離が起きてしまう状況を放置していた、
現場の内田監督とコーチは、これ以上指導を続けるべきではありません。
彼らの指導が続けば、
別の選手が第二、第三の反則を起こす可能性がありますから。
指導陣の刷新は急務ではないでしょうか。
今回の事件が起きた背景事情を理解するカギは、
今日の謝罪会見で加害者の日大選手が語った内田監督の言葉
『日本代表は辞退しろ。行くな』
おそらく、この部分ではないか……と私は思っています。
本来、
選手個人が選抜に選ばれた事に対して、
日大チームの監督がいちいち口出しするようなことではないはずなのですけど。
なんというか、
秋からのリーグ戦とかと予定が被っているわけでもないですし。
日大チームの試合運営に大きな戦力ダウンを招く、というわけでもないでしょう。
なのに、
わざわざ口出ししてきたのは何故か。
でも、
記者会見でその点について質問する記者は一人もいませんでしたね。
最初から
『監督の指示があったのかどうか』
そこにだけアタリをつけて質問を搾っていたのでしょうけど。
うーん……
スポーツ経験者というか部活、チーム運営に携わったことのある人なら、
ここで選手本人が話してくれた、
『日本代表をボイコットしろ』という指示が
物凄く重みを持った指示で、
それが今回の問題のすべてを象徴している、ってこと分かると思うんだけどなぁ。
まあ、
それはこれからの続報待ちでしょうか。
アメリカンフットボールの日本大と関西学院大の定期戦で日大の選手が関学大の選手を悪質なタックルで負傷させた問題で、けがをさせた日大の選手が２２日、東京都内で記者会見し、内田正人監督やコーチ側から「相手のクオーターバック（ＱＢ）を１プレー目で潰せ」などと再三、反則行為を指示されたと説明した。
日大の選手は宮川（みやがわ）泰介（たいすけ）選手。同日、実名を出し、顔の撮影にも応じた上で記者会見に臨み「けがをさせてしまった選手、ご家族、関西学院アメリカンフットボール部と関係者の皆様に大きな被害と多大なるご迷惑をおかけしました」と謝罪した。
宮川選手によると、宮川選手は反則行為をした５月６日の試合の前から、内田監督らから「闘志が足りない」「辞めて良い」などと実戦練習から外され、日本代表への参加辞退を求められたという。
追記：
その後、被害者の選手の親御さんがこの日大選手の記者会見を受けて、
コメントを出しました。
「刑事告訴」も視野にいれる、とか。
いよいよ大変なことになってきました。
