夕食の支度をすすめながら、
テレビで午後6時からの今日のニュースを流し見ていたら。
突然、
テロップ表示の警告音が流れてきて、
いったいなにごとか……
ゴーンさんに何かあったか。
はたまた、
韓国の要人が、また暴言を吐いたのか。
とかとか、
ドキドキワクワクしながら速報が表示されるのを待っていたら。
テレビ画面の上に流れたのは、
このニュースでした。
なんというか、
言葉もない、とはまさにこの事でしょうか。
最近は、
体の調子を崩しながら欺し欺し的な生活を続けていたのは、
もう何年か前の特集番組で、
ご本人が語っていたところだったので。
『よく頑張ったなぁ』と。
そんな言葉が浮かんだのですけども。
ただ、
これまでの役柄のイメージが強くて、
踏まれても踏まれてもしぶとく生き続ける……
そんな印象があって。
もう10年以上も前になりますけど、
テレビ朝日系の2時間枠ドラマで当たり役だった
『家政婦は見た』の、
あの
ふてぶてしい、
それでいて憎たらしいほどの愛嬌があって、
ひょうひょうとして、
どれだけ打たれても全然めげない、
『不死身』のオバサン……的な。
そんな女優像が、
私の中に強く根付いていたので。
画面に踊る速報の文字を読んだときは
本当に驚きました。
というか、
初めて、
生身の『市原悦子』を見せられた思いです。
とかとか、
こんな風に書いていたら、
あのカンに障る『家政婦』姿が
脳裏にまざまざと蘇ってきて。
樹木希林さんと並んで、
日本を代表する
特別に『個性的な女優』である、
この人まで居なくなってしまうとは……
ミーハーなシネマ好きとしては、
寂しい限りです。
ご冥福をお祈りします。
多くの映画やテレビドラマに出演し、民放のテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」で、声優としてもお茶の間に親しまれた俳優の市原悦子さんが12日、心不全のため、東京都内の病院で亡くなりました。82歳でした。
市原悦子さんは千葉県出身で、昭和32年に俳優座に入団し、舞台や映画を中心に、優れた演技力を発揮しました。
昭和46年に俳優座を退団して以降は活躍の場を広げ、民放のテレビドラマ「家政婦は見た!」で主役の家政婦役で人気を集めると、平成2年には広島の原爆の被害を描いた映画「黒い雨」で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞し、俳優としての地位を確かなものにしました。
また、平成8年に放送されたNHKの大河ドラマ「秀吉」で豊臣秀吉の母、大政所を演じたほか、民放のシリーズ「弁護士 高見沢響子」など、数多くのテレビドラマに出演しました。
一方、昭和50年から約20年にわたって放送された民放のテレビアニメ「まんが日本昔ばなし」では、愛きょうのある独特の声がお茶の間に親しまれました。
市原さんは2年余り前、自己免疫性脊髄炎と診断され、復帰を目指して治療に専念していました。
市原さんの所属事務所によりますと、先月、盲腸になって入院したあと、いったん退院したものの、再び体調を崩し治療を続けていましたが、12日午後1時半すぎ、心不全のため東京都内の病院で亡くなりました。
82歳でした。