kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

これがトランプ流『ディール』 ―― 韓米海兵隊合同「双竜訓練」も事実上の廃止決定

決裂に終わった第二回目の米朝首脳会談の直後から、
立て続けに米韓合同軍事演習の中止が発表されています。
トランプ大統領は、
これらについて『お金がかかりすぎるから』『北朝鮮への配慮』とか、
幾つかのコメントを出していて。
それらを見ると、
ここ一連の米韓合同軍事演習の中止は、
第二回目の米朝首脳会談が決裂した結果、引き起こされた政治決定……
のようにも見えるのですけど。
マスメディアの論調もそんな主張が溢れているのですが。
私的には、
それは嘘だろう、と。見てます。
というのも、
まず、
第二回目の米朝首脳会談が決裂してから、
演習の中止が発表されるまでの、
この間の期間が極めて短いこと。
ざっと……1週間もありません。
これだけ大規模な演習を中止すれば、影響は多岐にわたります。
その結果をある程度予想して対応しておかなければ、
現場が混乱します。
当然、それは前もって検討され綿密なシミュレーションの上で、
ゴーサインが出されているはずです。
いわゆる『根回し』ですね。
トランプ大統領なら、この手順をスッ飛ばして独断で発表する……ようなイメージも
ありますけど。
それなら、
関係の深い日本とか、
アメリカの国防省筋のメディアから、
『困惑』とか『批判』的な意見が出てくるはずです。
とりわけ、
ここ最近の朝鮮半島をめぐるパワーバランスの変化に神経を尖らせている、
日本の自衛隊と政府要人、
それに当事者の韓国政府が黙っているはずがありません。
なのに、
今回の発表については、見事な静観をきめています。
騒いでいるのは、
トランプ大統領の決断ならなんでも反対、のアメリカマスコミくらいです。
で、
トランプ大統領は繰り返し、
この決定は米朝会談が行われる前に既に決定していた、既存の方針である事を
ツィッターなりで強調してますけど。
私は、
彼の述べる内容が事実なのだろう、と。見てます。
というのも、
在韓米軍駐留費の問題で、
協定が1年限りという内容で決着した直後に。
トランプ大統領は、
『私の決断で5億ドルの費用が浮いた』というようなコメントを出していました。
このとき、
韓国政府系のメディア発表は
『来年の交渉に向けて早くも圧力を掛けてきたトランプ大統領の口撃』
というような評価を広めていたのですが。
その解釈は間違っているだろう……という愚痴を書いたのですけど。
トランプ大統領ツィッターや議会で出すコメントは、
自分の手柄を広めるため、手柄を注目してもらうため、と。
使い方、手法がハッキリしているんですよね。
……あと、相手の悪口を言うため。とかw
交渉の駆け引きの道具に使う、というような用い方はこれまでしてきてないのです。
それが、
ここへ来て突然そのような使い方に目覚める、とか。
あり得ないですよね。
トランプ大統領のディールを蹴った韓国政府への嫌味を書き並べる、こき下ろす。
という内容だったら分かりますけどw
ディールを蹴られて、
1年後の交渉への圧力を掛ける、みたいな
気の長い行動はこれまで一切ありませんでした。
だから、
在韓米軍駐留費決着直後のトランプ大統領のコメントは、
これはアメリカの議会とかで飛び出したものですが、
韓国政府が発表していない裏側の事情で、
在韓米軍の駐留規模縮小なり。
アメリカの費用が軽減される事実があって。
トランプ大統領は喜んでコメントを出したのだろう、と。
そのように見ていたのですけど。
実際の所、
今回、中止が発表された合同演習の費用は総額で7億ドルにもなるそうで。
これは、
トランプ大統領が先に出していたコメントの内容とも符合します。
そして、
新たに作成された、規模縮小の軍事演習の内容からは、
アメリカ政府のある意図が見えるのですけど……
それはまた別の機会にまとめようかなぁ。

 

 

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韓米両軍当局が、キーリゾルブ(KR)演習とフォールイーグル(FE)演習に続き、韓米合同上陸演習「双竜訓練」も事実上廃止すると決めたことが4日までに分かった。韓国軍関係者は4日、「4月上旬に行われる双竜訓練には毎年米軍が参加してきたが、今年は韓国海兵隊単独の演習として行う」と語った。双竜訓練は、有事の際における韓米の反撃を想定した訓練の中核となるもので、連隊-旅団規模の合同戦力はもちろん各種の大型揚陸艦艇も参加してきた。
 双竜訓練の廃止は、米軍側が訓練費用などを理由に合同演習へ難色を示したため決まったといわれている。ただし、韓国海兵隊交換プログラム(KMEP、韓米海兵隊合同訓練)のため韓半島朝鮮半島)入りした大隊規模の米海兵隊の一部は、今回の韓国軍の演習に合流する可能性がある、と韓国軍関係は語った。昨年4月に韓米海軍と海兵隊合同で行われた双竜訓練には、米海軍の4万5000トン級の揚陸艦「ワスプ」をはじめ、F35Bステルス戦闘機6機も参加した。F35Bが韓米合同の上陸演習に投入されたのは昨年が初めてだ。
 KR演習とFE演習に続き双竜訓練まで廃止されたら、今後、大規模な韓米合同演習は事実上途絶えることになるとみられる。韓米連合司令部の関係者は「今年の海兵隊双竜訓練には、米軍の艦艇は参加しないだろう」と語った。韓国軍の合同参謀本部(合参)は「連隊級以上の訓練は韓米が各自で行うこととした」と発表した。ただし「連隊級以上の訓練は韓米が各自、単独で行い、大隊級以下の訓練は韓米合同で行うというのが合参の方針。連隊級以上の単独演習の過程で合同演習が必要と判断された場合は、戦術討議やROC-Drill(作戦概念予行演習)などで補完する」とも付け加えた。
 一方、合参と韓米連合軍司令部は4日から、KR演習を代替する新たな合同指揮所演習「同盟」を開始した。今月12日まで(週末除く)7日間にわたって行われるこの演習は、従来のKR演習より米国側の参加兵力が少なく、演習期間も半分に縮められた。当初、KR演習は2週間の防御の後に反撃するシナリオだったが、「同盟」演習では反撃の部分が消えた。合同演習の廃止・縮小は連合防衛力の低下という形で現れるだろうという懸念に対し、韓国国防部(省に相当)は「新たに整備した合同指揮所演習や、調整された野外機動演習を通して、実質的な連合防衛体制を揺るぎなく維持している」とコメントした。
 国防部の高官を務めた経験を持つ、ある予備役将官は「米朝首脳会談の決裂により北朝鮮の非核化の意思そのものが疑われる状況なのだから、中断・保留された演習を再開するのが理にかなっているにもかかわらず、逆方向へ進んでいる。同盟との必須の軍事演習を費用の問題にすり替えるトランプ政権を引き留めようとは考えず、歩調を合わせる韓国政府の姿が残念」と語った。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者
朝鮮日報朝鮮日報日本語版