あの悲惨な事件から、早1ヶ月。
つい先日には、
事件以来ずっと設置されていた『献花台』が撤去されました。
そして、
それに続くように、
警察が、事件で亡くなられた被害者のうち、
いまだに身元を公表していなかった、残る25名について。
公表に踏み切りました。
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これはつまり、
『社会事件』としての京アニ放火事件の扱いは、
ここで一区切り。だと。
そういう世間に向けられたメッセージなのでしょう。
いまだ、
容疑者は治療中で意思疎通ができず。
事件の動機は明らかになっていませんし。
火災の様子も、詳細不明のままですし。
命は助かっても重傷を負われた方は、なお治療中ですし。
アニメファンが捧げる献花も絶えないのですが……
とにかく。
ここで一区切り、だと。
ずっと
悲しみに浸った状態で慰霊を続けていく事も出来ませんから。
それぞれの日常に回帰して、
その中で、
残された問題、課題に向き合って生きましょう。
と。
そういうメッセージなのではないか、と。
私は感じた次第です。
それにしても、
消防法の改正は、有耶無耶にせず。
きちんと済ませて欲しいですね。
あと、
今後のために、
事件の動機と、
そのシグナルとなる要点を、
容疑者の一連の行動から、なんとか抽出して。
今後の対策に役立てられるモデルケース、とできるように。
事件に至る経緯、
動機の解明、
を
警察に期待します。
これからは、
注目度もかなり下がると思いますが。
コツコツと確実に成し遂げて欲しいですね。
そのために、今後も個人的にできる限り注目していこう、と思います。
京都市伏見区のアニメ制作会社「京都アニメーション」(京アニ、本社・京都府宇治市)第1スタジオで起きた放火殺人事件で、京都府警は27日、亡くなった35人のうち公表されていなかった25人の身元を公表した。事件発生から約40日後となる異例の公表で、8月2日に公表された10人とあわせ、これで全員の身元が公表されたことになる。
府警は発表がこの時期になったことについて、「会社の意向を丁寧に聞き取りつつ、葬儀の実施状況などを考慮し、広報の方法とタイミングについて慎重に検討を進めてきた結果」と説明した。公表したのは、21~49歳の男性8人、女性17人の計25人。
府警は7月18日の事件発生後、DNA型鑑定などで犠牲者の身元の確認を進め、1週間後の25日にはその時点で亡くなっていた34人の身元を全て特定した。府警は並行し、犠牲者の家族や被害者のケアを行う「被害者支援班」を立ち上げ、遺族へのサポートに当たるとともに、被害者家族や京アニと公表方法についても協議。その結果、8月2日に10人、この日の25人と2回にわけての身元公表に至った。
事件は7月18日午前10時半ごろ発生。府警が殺人などの容疑で逮捕状を取得した青葉真司容疑者(41)が侵入してガソリンをまいた後に爆発が起こり、鉄筋コンクリート3階建てが全焼し、35人が死亡し、34人が負傷。青葉容疑者も全身やけどで大阪府内の病院で治療を受けており、事情が聴けていない。
京都市伏見区の「京都アニメーション」第1スタジオで起きた放火殺人事件で、京都府警は殺人容疑などで逮捕状を取った青葉真司容疑者(41)=さいたま市見沼区=が、同社が募集した「京都アニメーション大賞」に複数の小説を応募していたと断定した。捜査関係者によると、応募作品は少なくとも長編と短編が一つずつあり、京アニの人気作品に多い「学園もの」が含まれていたという。
青葉容疑者は事件後に身柄を確保された際、「小説を盗まれたから火を付けた」との趣旨の話をしており、府警は小説の内容などを慎重に調べ、動機の解明を進める。同大賞は2009年に創設され、大賞に選ばれた作品は文庫化され、アニメも制作される。京アニの代理人弁護士は先月30日、青葉容疑者と同姓同名で住所も一致する人物から小説の応募があり、いずれも形式的な不備で1次審査を通過しなかったことを明らかにしていた。府警は同社から応募作品の提供を受けて調べた結果、青葉容疑者本人が応募していたと断定した。
京アニは青葉容疑者の応募作品について「これまで制作された作品との間に、違法または不当と評価されうる同一または類似の点はないと確信している」と今月21日に改めて表明した。府警は青葉容疑者が一方的に恨みを募らせた可能性もあるとみている。
一方、府警は青葉容疑者の自室から押収したタブレット端末と3台のスマートフォンの中に、京アニについて検索した履歴があったことも確認した。
あぁ、
それと……被害者実名報道の是非が、問題になっていますね。
これについては、
一過性の騒ぎで終わらせずに、問題提起して、議論して、
社会的な合意を築いていくしかないでしょう。
これまでの何度か問題視されて、
その経緯があって、
今回は、遺族の心情に配慮した形で、この時期まで延期となっていたのですから。
この後、
人権派弁護士がついて警察を訴える、とか。
そういう流れになると。
大きな変化が見込めるのですけど。
そこまでいかないと、
実名報道の……というよりも。
実際に、報道したのはNHKくらいですか?
警察はメディアに実名を公表しただけで。
実際に報道してません。
この段階で、
実名公表を警察が差し止めて欲しい、というのも。
それもちょっと違うかなぁ。
これ、
本来は、
『遺族』『京アニ』対『マスコミ報道』が直接戦って、
決着を付けるべき事柄なんですよね。
警察に非難が集中しているから、
問題の本質からズレてしまって。
問題が見えなくなっている。
個人が、
なんでもかんでも『行政対応』『政府対応』に任せて問題を棚上げしているから。
いつまで経っても解決しない、
典型じゃないのかな。
ここは、
そろそろハッキリとさせるべき時なのかもしれません。
私的には、
現状のような『ニュースを消費する』スタイルで
遺族に情報を求めている
『取材』と言う名の『ネタ探し』が
一番の問題ではないか、と。
そこから改善しないと、
先へ進まない……と思います。
私としては、
事件発生後3ヶ月経ったら情報を解禁しますよ。
それまでは、
警察からは捜査の都合上、被害者情報は公表できません、とか。
遺族とか被害者側が望むのなら、
そういう冷却期間を四半期~半年程度設けた上での、
情報公開とか。
そういう制度があっても善いのでは無いか、と思います。
最終的に情報が公開されるのなら、
早い、遅い、は
社会の公益に関して、
さほど問題にならないと思いますから。