kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

なかなか興味深い話 ―― 韓国・文在寅政権「GSOMIA破棄」の真意

ちょっとどころか、
かなり気になるニュース記事を見つけたので。
ブックマークを貼りました。
アメリカメディア『ニューズウィーク』の記事なのですけど、も。
内容は、
ここ最近、
アメリカ政界でも大きな問題になっている
韓国の『GSOMIA終了』について。です。
これまで
日韓メディアで散々語られてきた内容とは異なる視点から、
おそらく、
アメリカ側の視点ではないか、と思えるのですが。
それで、
韓国の『GSOMIA終了』に至るまでの経緯と、
その問題点について……
今後起きるであろうと予想されうる事態、危機について
具体的な例を挙げながら、
あれこれと解説を加えています。
これがどうして、
なかなか面白いのです。
経緯ついては、
日韓メディアでも何度も記事にされてきた内容で、
とくに目を引くものはないのですけど。
『GSOMIA終了』による問題点についての解説が、ですねぇ、
日韓メディアは一言も語られていない内容に触れていて。
『さすが、アメリカはそう見ているのか』と感心すること、
しきりです。
具体的には、何がどうか、というと。
日韓メディアは、
これまで『GSOMIA』の意義について語ってきたのは、
日米韓の同盟の象徴としての政治的な意義。ばかりでした。
具体的に、
日米韓の間で機密情報のやり取りはほとんどなく、
情報の交換で代表されるのが『北朝鮮』についてで。
それも年間、数件程度。
もともと数年前には、
無くても日米、米韓同盟が機能していたので。
『GSOMIA』が無くなっても大した問題ではない。
問題があるとしても、
北朝鮮がミサイルを発射した直後の数十分、
その時間を短縮できるか否か。
程度のことでしかない。
というような説明ばかりだったのですけど。
これに対して、
アメリカ産のニューズウィークが掲げる『問題点』は
まったく視点からして異なります。
『GSOMIA』が無くなれば、
韓国大統領は情報の横流しを軍部に命令し放題。
歯止めになる協定である『GSOMIA』がないために、
軍部は、
狂気の文オジサン大統領の命令に抗弁できず、
日米の軍事機密が第三国……
つまり北朝鮮とか中国とか、ですよね。
記事中では名前を挙げてませんけど。
それらの国に韓国が情報を流しするかもしれない。という、
一大事へと発展するかもしれない。
そういうリスクを払拭することが出来ない。
と。
そう解説しているのですよ。



コレを読んだとき、
私は『目から鱗』でしたね。
確かにその通りだわ、と頭を殴られた気分でした。
だって、
言われれば、納得してしまう説得力がある内容なんですよ。
というか、
まず真っ先にそこに思い至らなかった自分が恥ずかしい、というか。
そのくらい
当然の指摘なんですよね。
既に、
日本政府は韓国に対して、
軍事用品にも転用できる戦略物資について、
過去数年で韓国が無断で第三国に横流ししたかもしれない。
その可能性について、
『ホワイト国除外』という形で触れているわけです。
それで、
輸出管理強化に乗り出したわけで。
それと
同じ事が『軍事機密情報』にだって当てはまるわけですよ。
核兵器開発や毒ガス作成に流用できる、
フッ化水素』の横流しをしただろう、韓国です。
軍事機密の横流しだって、
平気でやりますよね。
それを押さえるために、
機密保護協定である『GSOMIA』は絶対必要だ、と。
まさにその通りです。
単なる『言葉だけの信頼』ではなく、
具体的な『明文化された信頼』として『GSOMIA』が必要なのだ。と。
そういう解説がついていて、
『さすが実戦経験豊富なアメリカは、言うことが違うわ
 抽象的な言葉遊びでは無く、
 常に現実に落とし込んで考えているなぁ』
と感心してしまいました。
日本メディアが雇っているコメンテーターで、
ここまで突っ込んで解説した人は、
一人も居ませんもの。


こういう情報に触れると、
インターネットの利便性を痛感しますねぇ。

 

 

www.newsweekjapan.jp 

 

韓国と日本の対立がとどまるところを知らずエスカレートしている。
2018年10月の韓国大法院(最高裁)の徴用工判決、12月の韓国海軍による海上自衛隊哨戒機P1に対する火器管制レーダー照射問題に続き、今度は日本が、韓国向けの安全保障貿易管理制度の運用厳格化に踏み切った。フッ化水素等の輸出を包括的に許可してきたのを原則どおりの個別許可に戻すとともに、安全保障貿易管理上の優遇措置を与える「ホワイト国」から韓国を除外する政令改正を8月2日に閣議決定したのだ。
その対抗措置として、韓国は8月22日、国家安全保障会議NSC)を開催し、日韓の秘密情報保護協定(GSOMIA)を破棄することを決定した。一連の日韓関係の緊張激化の流れの中で、韓国側がここまで踏み込んだ措置を取ることを予想していた人は少ないだろう。
文在寅ムン・ジェイン)大統領の行動を、側近のスキャンダルから目をそらすためとか、反日の国内世論をあおるポピュリズムの場当たり的な人気取り政策にすぎないとか分析する向きもある。
また、GSOMIAが破棄されることの意味を、安全保障実務上の「効果」から分析し、北朝鮮のミサイルが飛んできた際に、日本側の正確な情報がなくて困るのは韓国だ、文在寅は下手を打ったという厳しい評価が日本では一般的だ。
確かに北朝鮮によるミサイル発射を正確に把握し分析するには、日本および米国側の衛星情報やレーダー情報(シギント)は欠かせない。
しかし移動式ミサイルの発射の予想は、北朝鮮内部の指揮命令系統の緊張や、燃料補給の手配に関する人的情報(ヒューミント)によるところも多く、それは韓国情報機関が伝統的に強い領域だ。だから情報の共有がなくて困るのはどっちもどっちと言える。


東アジア安全保障の危機
では、文在寅の「真意」はどこにあるのだろうか。
GSOMIAは、秘密軍事情報を2国間で共有する枠組みを規定する協定だが、情報を提供すること自体の義務をお互いに課すのではなく、共有した情報の機密性保護する義務を課すと同時に、相手の事前の承諾なしに第三国へ提供(横流し)したり、目的外で使用したりすることを禁止する義務を課すものだ。今回のポイントは、それが破棄により法的義務ではなくなることにある。
もし仮に日本から入手した秘密軍事情報を「極めて高度な政治的判断」から、第三国に提供するように軍に命じる大統領がいたとしよう。これまで軍としては「協定上の法的義務があるので、そのようなことは絶対にできない」と抗弁できた。
しかしこれからは、GSOMIA上の法的義務は消滅し、そうした抗弁は難しくなる。この局面で、最高指揮官たる大統領の命令に対して、軍が取れる対応は次の2つになろう。1つは、命令に従わないで、情報の横流しを拒否する対応だ。
当然ながら軍にとっては従来の安全保障体制の枠組みが維持されるメリットが大きい。しかし、これは反逆行為であり、綱紀粛正で将軍を更迭するなど大統領側に軍に介入する口実を与えることになる。民主共和制の憲法秩序に服従するか否かを、軍にいま一度突き付けることができるのだ。
もう1つは、軍が大統領に従って、情報を第三国に提供する選択をした場合。もし北朝鮮がミサイルを発射したタイミングで、情報の横流しがあったことを日米が認識したら、韓国政府および軍に対する深刻な不信が生まれる。
それは今のような抽象的な不信ではなく、裏切りに対する具体的な不信感だ。この事態こそが、真の意味で東アジア安全保障の危機を招来する。これまでの安全保障体制が動揺することは必定だろう。


南北統一への抵抗勢力
いずれも危ない橋を渡る選択肢で、普通ならばおよそ検討されるような筋の政策選択ではない。
しかし、いかに歴史をめぐって対立してきた経緯があるとはいえ、同じ自由主義陣営にある日本と「事を構える」こと自体が、文在寅北朝鮮に対する強いメッセージになる。
言うまでもないが文在寅は、政治的な「師匠」である故・盧武鉉ノ・ムヒョン)元大統領が南北統一という「大きな目標」に邁進したがかなわず、非業の死を遂げた様を身近で見てきた人物である。
歴代大統領をはじめとする韓国の政治家や安全保障の専門家はいろいろ発言するだけで、南北分断という悲劇は結局何も変わっていない。これまでと同じような理性的な政策ではらちが明かない。奇策と言われようが、何か新しい手を打たなければならない。
もし文在寅がこう覚悟を決め、朴槿恵(パク・クネ)前大統領が腐敗で失脚し政権を手にした僥倖を生かそうとしているのだとしたら、どうだろうか。実は今、常識外れの奇策が通用するような国際環境の真ん中に韓国は置かれている。
中国の習近平(シー・チンピン)国家主席憲法を改正し任期の撤廃に成功し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も支持率低下があるとはいえまだ盤石。日本の安倍晋三政権も史上最長政権になろうとしている。ドナルド・トランプ米大統領ロシア疑惑を乗り切り再選を果たしそうだ。
つまり、相当の奇策を打っても何とかなるだけの政治的安定性が周辺国家でそろっている。さらに北朝鮮の金キム・ジョンウン正恩朝鮮労働党委員長もトランプと同様、前例にとらわれることなく、直感的な政治判断で政策を実現させる可能性がある。ある意味で思い付きとも言えるメッセージの送信に端を発して、G20大阪サミット参加直後の米大統領が史上初めて板門店を電撃訪問するという歴史的事象が実現したばかりだ。
これだけ客観的状況が安定しているのは朝鮮戦争後初めてのことである。文在寅はこれを偶然と捉え、やり過ごすような政治家ではない。この状況を千載一遇の好機と捉え、勝負を懸けてきた可能性がある。
東アジアの安全保障体制をあえて揺り動かし、南北統一のための奇策を打ち出し得る土壌をつくろうとしているのかもしれない。南北統一という「偉大な目標」に向けた韓国国内で最大の「抵抗勢力」は、実は長年北朝鮮と敵対してきた韓国軍である。
それに対する仕掛けの戦略的第1弾が今回のGSOMIA破棄であるとしたら、文在寅が見ている風景は、相当遠い先にあるものだろう。

 

 

ただ、
最後の段にまとめられている文オジサンの評価……
これは的外れじゃないかなぁ。
というか『持ち上げすぎ』ですよ。
ニュースウィークの記事は、
『時流を読んで勝負をかけた、
 南北統一に一途に邁進するトリックスター
みたいな評価をしているのですけど。
いやいやいやいや、
狂気の文オジサンは、
単に周りの状況を無視して、
自分勝手にワガママほざいているだけです、って。
それを
深読みしたら、
何か凄い深慮遠望の策士みたいに見えているだけで。
本当は、
何も考えていないまま、
その場の思いつきで行き当たりばったり。
言ったそばから、すぐに前言を翻して。
過去の自分が発した言葉に絡め取られて、身動きできなくなっている。
それだけです。
私的には、
文オジサンを筆頭にした韓国与党の進歩党の面々が、
韓国国力に対する自己評価が高すぎて。
それが原因で、
韓国の進路を誤っている、のではないか。と見えるのですよねぇ。
彼らは、
韓国を日本に匹敵する強国と捉えて。
そんな韓国が
日米韓同盟から抜ければ、
中国や北朝鮮は日米に勝てる、と。
それだけの価値が韓国にあるから、
韓国にすり寄ってきている。のだとか。
そんな風に考えていたのではないかなぁ。
でも、
実際のところ、
中国も北朝鮮も、
韓国のことは『日米同盟のお荷物として足を引っ張る存在』として。
『日米同盟の獅子身中の虫』としての価値は高く評価しているのだけど。
日米同盟から外れた韓国は、
『ただの無能な足手纏い』としか見てない、と。
韓国は日米同盟の中にあって、
バックドア』として貴重な情報や秘匿技術を抜き出すことが出来るから、
存在価値があるので。
それが、
日米同盟から離反して独立してしまっては。
利用できる部分がまったく存在せず、
しかも協調性がなく。
その上、隙を見せればすぐ裏切る、とか。
中国・北朝鮮にとっても、
まったく信用為らない存在に他ならないわけで。
私としては、
北朝鮮が韓国に向けた痛烈なコメント、とか。
中国が韓国に対して出している、他人行儀な一線を画した論評とか、
から、
そのように感じられるのですよね。
ただ、
その現実を韓国自身が理解できていない。見えていない。
韓国自身に関して、
現実離れした高評価を抱いて、
韓国が日米同盟から中朝同盟側に動けば、
極東アジア情勢を大きく動かせる……とか、有りもしない妄想を信じている。
けれども、
韓国が同盟を日米から中朝へ乗り換えても、
単に、
安全保障上のリスクが高まるだけで。
それ以外には、何も起きない。
中朝にとっても、一触即発の危機が増えるだけで、まったくメリットがない。
という厳しい現実。が待っているだけ。

だから、
中朝同盟は韓国の同盟加入に反対。ノーサンキュー。
相手にしないわけですよ。
なのに、
そういう目の前の現実が、
今の韓国政府と狂気の文オジサンには、
まったく見えていない。理解出来ていない。
いや、
ひょっとしたら失敗続きの現実に打ちのめされて
『こんな筈では……』と、
ようやくきちんと理解しているのかもしれません。
けれど、
この非常事態を解決するには
日本に頭を下げて謝罪し、日本の下に付き直さなければならないので。
今更そんな事が出来るか……と。
開き直ってしまった状況。
それが、
今の極東アジアの混乱を生み出している
原因ではないでしょうか。