疑惑の『独島コイン』――
その続報が、
なんと、日本のメディアから発信されました。
FNN PRIMEニュースが、
現地韓国の販売店に突撃取材を敢行して。
現物のコインを直接確認、
販売店の店主から、製造元まで色々取材したそうな。
コインの写真も掲載されています。
詳しくは、
ブックマークを貼った先で確認してみてください。
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で、
実物コインの写真見てみたのですけど……
うーん、
これ、
韓国テレビKBSが画面で映していたヤツとは、
かなり、
違うような。
現物は『総銀製』で、
竹島が打ち出しで立体的に表現されているそうな。
なので、
地金の『銀』色が至る所に出てます。
これをライティングとか、フィルターかけて
コインの島嶼部分の地肌を『金色』にするのは……無理じゃね?
画像編集ソフトで、
『加工』レベルに近い、
パーツ毎の色調補正をかけて、
1枚に合成すれば……あるいは。
それでいくと、台座の反射光がスペクトル分解されて、
中に潜んでいた色がクッキリと表に出ていますから。
虹色みたいな『ドットの嵐』になった……と解釈できますね。
とすると、
韓国テレビKBSがテレビで放送したコインは、
『現物を魔改造レベルまで画像修正施した物』という事ですかねぇ。
だとすると、
私の見立てた『レリーフ説』は
丸っきりの的外れだったわけですか。
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と思ったら、
ところがどっこい。なかなかイイ線をついていた、って事が。
FNNの取材記事を読んで、
明らかになりました。
で、
この『レリーフ説』が、
実は……
『タンザニア製コイン』が本物であり(私的にはメダルと言いたいんですけど)。
そして、
タンザニアは、
『独島コイン』なんて製造していない事実を裏付けてくれるのですよ。
というわけで、
FNNが掲載していた画像を一枚拝借して、
解説文を追加してみました。
詳細な写真が見たい人は、
ブックマーク先の元記事で見てくださいね。
解説文字の『コインの金地』→『コインの地金(じがね)』で。打ち間違えた(>_<)
ここからは、
私の推測です。
FNN取材の写真から推測できる範囲での考察です。
この謎の『独島コイン』……
実は、
『島嶼コイン』と『文字』は全くの別物なんです。
まず、
タンザニア中央銀行が製造したのは、
文字が付いていない、ただの銀メダル。
この表面には、
どこの島なのか判らないけど。とにかく『島嶼』を刻印してあります。
もしかすると、
島なのかも不明なまま、
ただ仕様書に従って『山形』を刻印しただけだったのかもしれません。
(……それをヨーロッパの会社が着色して、島になった。と)
そういうメダル大のコインを、
ヨーロッパの記念コイン製造販売会社からの注文で、
製造したのでしょう。
それを、
ヨーロッパの会社に納品した。
と。
そこから、
ヨーロッパの記念コイン製造販売会社が、
このコインに、
特別な『専用ケース』を被せます。
このケースには、
コイン大の透明アクリルレリーフ(クリスタルレリーフ)に、
『THE LAND OF KOREA』他の文字が、
印刷されている。
……私はこれを見て、コイン自体がレリーフなのではないか。
と勘違いしてしまったのですけど。
レリーフだったのは。
『THE LAND OF KOREA』、
『DOKDO 186、5m』、方位記号
が書かれた文字の部分だけだったのですね。
そういう
文字が書かれたレリーフと、
タンザニア製コインを、
クリスタルケースの中に一緒にはめ込んで。封印する。
これで、
『独島記念コイン』の出来上がり。
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つまり、
『独島コイン』を作ったのは、
ヨーロッパの記念メダル製造販売会社であって。
タンザニアではない。
タンザニアは『独島』には一切関係してない。
というのが、
事の真相ではないでしょうか。
で。
多分、
コインの実物を取材したFNNの取材班も
この事実に、思い至っているはずです。
でなければ、
こんな如何にもな『局部拡大接写写真』を掲載したりしませんよねぇ。
ただ、
ヨーロッパの記念コイン製造販売会社の裏付けが取れなかったので、
事の内容が『内容』ですから。
裏付けのない推測をテレビで語るのは思いとどまり、
『物証』の写真を見せるだけにしたのでしょう。
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というわけで、
謎は解けた!
と思うのですけどね。
私は、
最初にコインの画像を見たときから、
ずっと『オカシイ』と思ってましたよ。
『なんでクリスタルケースに入った写真しかないのか?』
クリスタルは光を乱反射してしまうので、
撮影しにくいんです。
コインが何枚も売られているのなら、
1枚でも買い取ってケースから取り出して撮影した方が、
よほどきれいに見栄え良く映せます。
値段も
取材費で落とせる範囲ですし。
なのに、
取材は
ケースに入れたままだし。
それは、
『クリスタルケースから出したら、
独島コインではない別物になってしまうから』
って。
理由があったのですね。
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さてと、
ここまで書いたのですけど。
この一件。
私が推測したどおりだと、
面白いことに、
『タンザニア政府、中央銀行』も
『ヨーロッパの記念コイン製造会社』も、
実は、
どちらもウソは言ってません。
ウソを吐いたのは、
韓国人、韓国公共放送だけ。という。
大爆笑なオチ、なのです。
「独島が『韓国の領土』と表記された硬貨がタンザニアで今年7月に発行され、韓国の国内外で販売されている」
韓国が独島として不法占拠している島根県の竹島について、遠いアフリカのタンザニアが『DOKDO』『THE LAND OF KOREA』という英文が記された硬貨を発行したというのだ。額面は3000シリング(日本円で約140円)。タンザニアに行けば、実際に使用できる硬貨との触れ込みだ。
韓国KBSの報道では貨幣収集家の男性がインタビューで「韓国も独島硬貨を積極的に検討すべきだ」と力説する。この脈絡から判断するに『タンザニアも韓国領だと認めた独島を、より国際社会に知らせる手段として韓国も独島硬貨を導入しよう』ということを伝えたいのだろう。
ただ何か怪しい。そもそもなぜタンザニアが竹島を韓国領だと記した硬貨を発行したのだろうか。その経緯については報道では全く触れていないのだ。
菅官房長官は完全否定「発行した事実はない」
菅官房長官は放送翌日(9月17日)の会見で報道について言及した。
「在タンザニアの日本大使館から直ちにタンザニア外務省に事実関係を確認したところ、先方からは、中央銀行含めタンザニア政府としてそのような記念コインを発行した事実はない。このように回答がありました。」
菅官房長官はKBSの報道を完全否定したのだ。ますます怪しさを増す「タンザニア独島硬貨」…。その“正体”を暴くため、私たちは、まず韓国国内で独島硬貨を販売しているソウルのコインショップに向かった。
独島硬貨を製作したのは「ヨーロッパの会社」
韓国・ソウルの繁華街にあるビルの一室にその店はある。独島硬貨はすでに売り切れていたが、サンプルとして1つだけ保管されていて、実物を見る事が出来た。
手に取ってみて驚いた。大きい。そして重い。サイズは手のひらにギリギリ納まる直径65㎜、重さ155.5g。純度99.9%の銀製で、表面には竹島が正確かつ立体的に再現されている。「韓国領」と刻まれた岩が置かれている場所には、ご丁寧にクリスタルが輝く。裏側には「TANZANIA」「3000SHILLING」の文字と紋章が描かれている。価格は49万5000ウォン、日本円で約4万5000円と高額だ。
コインショップの担当者はカメラ撮影NGという条件付きで取材に応じてくれた。
「私たちの会社はあくまでも硬貨を販売するだけ。独島硬貨を製作したのはヨーロッパの硬貨製造会社だ」
「タンザニア独島硬貨」は、何とアフリカではなくヨーロッパで作られたという。担当者は2018年11月、この「ヨーロッパの会社」から、こんなことを持ちかけられたというのだ。
「米朝首脳会談、南北首脳会談が開催された。文在寅大統領も白頭山(ペクトゥサン・中朝境界の山)に行った(2018年9月)。金正恩委員長が漢拏山(ハルラサン・韓国の最高峰の山)に来るという話もある。その2つの山に加えて独島の硬貨も作るのだが、韓国で販売しないか?」
コインショップ側はこの提案に乗り、全発行数777枚のうち250枚余りを引き受け、韓国で販売したという。ただ、このヨーロッパの会社自体が独島硬貨を企画したのか、それとも別の誰かから発注を受けたのかは知らないと話す。
どうやら真相のカギを握るのは「ヨーロッパの会社」のようだ。その会社の情報を何とか引き出そうとしたが、結局国名すら教えてくれなかった。
会社の所在地は「リヒテンシュタイン」だった
その後の私たちの調査の結果、「ヨーロッパの会社」はオーストリアとスイスの間に位置する「リヒテンシュタイン」にある硬貨製造会社であることが分かった。
早速、独島硬貨の真相を聞くため、コンタクトを試みた。担当者は会議中ということで、直接話すことはできなかったが、1通のメールが送られてきた。
「(独島硬貨は)タンザニア銀行によって正式に認可された硬貨です。現在、タンザニア銀行とこの件について調査しており、調査後にプレスリリースを出します」
独島硬貨はタンザニアの中央銀行であるタンザニア銀行によって「正式に認可を受け」製造したものだと主張している。
コインに詳しい関係者によると、コレクター向けの記念硬貨を製造する会社はヨーロッパを中心に複数ある。これらの会社はタンザニア、パラオ、クック諸島などから硬貨発行の認可を受け、自社企画や外部からの発注を受けて記念硬貨を作るのだ。一方、認可を出す国は、認可料や国の広報を目的にしているという。
調べてみると、サンリオの人気キャラクター、キティちゃんの記念硬貨がクック諸島の硬貨として何種類も製造されていて、こうした記念硬貨がそれほど珍しいものではない事が分かった。
タンザニア銀行が“驚きの発表”
最後にタンザニア銀行にコンタクトを試みた。なかなか電話がつながらないため、問い合わせのメールを送り返信を待っていたところ、突如、9月18日付で以下の発表文を公表した。
「ソーシャルメディアで、2019年7月にタンザニア銀行が表側に独島を、裏側にタンザニアの紋章を描いた記念硬貨を発行したという噂が流れていますが、これは悪意のある噂で、根拠のないものであるということをはっきりさせて頂きたく存じます。また、そのような硬貨を造る会社とも一切契約していません」
なんと「悪意のある噂」との表現で、独島硬貨には一切関わっていないと断言したのだ。タンザニア銀行が認可を出したとするリヒテンシュタインの硬貨製造会社の主張とはまるで正反対だ。
タンザニア銀行の発表が正しいなら、「タンザニアが独島硬貨を発行した」との韓国KBSの報道は明らかな誤報と言わざるを得ない。結局、誰のどんな意図によって独島硬貨が製作されたのかは明らかになっていないが、少なくともタンザニアが竹島を韓国領だと認めたという事実はなさそうだ。
タンザニア銀行の発表について、再びリヒテンシュタインの硬貨製造会社に取材を申し入れているが、現時点で回答は届いていない。(9月19日時点)
さらに、
最悪の可能性として、
ケースは韓国内で後付けで作られた。ヨーロッパの製造会社はコインを納品しただけ
って事も
あり得るかなぁ……