kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

ただの暴論ですw ―― なぜ制定? どこを修正? 異論噴出・香川県議会「ネット・ゲーム依存対策条例」案

新型肺炎関連のニュースを
あれこれ検索していたら
前から気になっていた、
この話題について
産経新聞がまとめ記事を掲載していたので。
ブックマークを付けてみました。



私は、
いわゆる『業界人』
ゲーム業界の制作側なんですけども……
その立場から言わせて貰えば。
ただの暴論ですw
この内容では
クソの役にも立ちませんw



ゲーム依存症に関して『対策』を立てよう、
その意気込みは良いとしても。
出てきた内容が、
これでは『お粗末』すぎます。



まあ、
腐しているだけは悪いので。
以下、
その理由を列挙していきます、と。
そもそも、
ゲーム依存症になる原因、メカニズムを
理解して、
有効な対策を立てているのか?
県側の主張は
とても
そうには見えません。
県側は
『インターネット依存』の拡大を
例証として上げてますが。
『インターネット依存』と
『ゲーム依存』は別物ですから。
それすら理解して居ない、
その事実に愕然とします。
一般に
『ゲーム依存症』と言えば。
ネット接続ありの『オンライン』
ネット接続なしの『オフライン』
両方ひっくるめてを指します。
ファミコン』みたいな
テレビゲームに熱中する……というのも
ゲーム依存症の疑いアリ、です。
しかし、
ファミコン』で遊ぶ事は
『インターネット依存』とは関係しません。
香川県側が挙げている
『インターネット依存』と関連が深いのは、
『オンラインゲーム依存症』であって、
かなり条件が狭まります。
最初のボタンから、
掛け違っているのですよね。
この時点で、
条例を立案した香川県側が
『ゲーム依存症』について、
ほとんど理解して居ない、のが丸わかりです。



次に
対策として、
1日1時間以内、使用時間を制限すれば
依存症にならずに済むのか、
という根拠が無い。
だって、
1時間でも毎日継続許可してるんだから。
依存症対策と言うのなら、
1日の時間制限よりも、
毎日継続を制限して、日をあける方が遙かに重要です。
『オン/オフ』の区別をはっきり付けさせて、
制御させる。
たとえば、
1週間のサービス利用時間上限を10時間として、
その中で
本人に計画的な利用をうながす、
とか。



さらに、
以前から問題視されている『射幸性』の高い、
『ガチャ』などのシステム。
これについては、
ゲーム依存症、よりは。
ギャンブル依存症、として対策を立てるべきものです。



それと、
『オンライン』と『オフライン』の
ゲームの違い。
これはもう、
根本から性質が異なるモノなのですが。
それを
最低限、
理解してから対策を立てて欲しいですね。
『オフライン』ゲーム……
これは
ファミコンなどに代表される、
パッケージ売りのソフトです。
最初から
内容が決まっていて、
プレイヤーが
ゲームをプレイする=操作して情報を入力する、
それがないと、ゲーム内の状況は変化しません。
(中には
(タイマー機能を使い
(時間の経過とともにゲーム内の状況が
(見た目、変化しているように見せかけている、モノがあります。
(けどそれは、
(当初作成されたプログラム通りの処理をこなしているだけであって
(本質的な部分では変化してません。
(中断後プレイ再開した瞬間、ゲームオーバーになった、とかあり得ませんから。
これらは、
プレイヤーがゲームを中断、放置していても進行の変化がないので。、
プレイヤー側で、ゲームの進行を制御するのが容易です。
一方の、
『オンライン』ゲーム……
これは
SNSゲームなどに代表される、
ゲーム『サービス』です。
サービス開始以降、
どんどん内容が変化、追加、修正、改善されていきます。
例えるのなら、
毎日、新聞が届けられるようなモノです。
新しい情報が追加される一方で、
古い情報は処分、廃棄されます。
なので、
プレイヤーがゲームを放置していると、
最悪、
ゲームの変化から取り残されてしまい、
まったく対応できない状況=プレイ不可能になります。
アカウント削除されて、ゲームサービスから強制排除されたりします。
プレイヤー側で、ゲームの進行を制御するのが、
極めて困難なシステムになっています。
サービス提供側としては、
利用頻度が上がらなければ売り上げが立たない、
商売として成り立たないわけで。
当然、ノルマが設定されます。
サービスの構造上、
プレイヤーを出来るだけ多く惹き付け、利用させるように
要請されているのです。

このように、
『オンライン』と『オフライン』では、
プレイヤーがゲームを制御できる範囲が、
まったく異なっているのです。
ですけども、
それを理解して、
問題を研究、解決しようとしている人が、
少ないんですよねぇ。
そもそも、
ほとんどの人が
この違いを理解していません。
なので、
何が問題になるのか、何故そうなってしまうのか、
そこから分かっていないまま、
適当な思いつきで対策を出している、という……



今回の
香川県にしても、
法案としては杜撰すぎます。
真面目に考えてないよね。

 

 

 

www.sankei.com

 

 18歳未満の子供がインターネットやゲームの依存症になるのを防ごうと、香川県議会が4月の施行を目指す「ネット・ゲーム依存症対策条例(仮称)」。1月10日の検討委員会で示された条例の当初案に異論が相次いだこともあり、内容を修正し素案をまとめた。こうした状況に、委員長の大山一郎県議は「ネットやゲーム全てを否定したり、親権や子供の人権を侵害したりしようとするものではない」などとするメッセージを発表した。

素案がまとまった同月20日、報道各社の取材に応じた大山委員長はA4用紙1枚のメッセージを読み上げた。
 最初に触れたのは、条例を必要とする背景だった。
 ネットやコンピューターゲームの過剰な利用は、学力や体力の低下、慢性的な睡眠障害、注意力・記憶力の低下、視力障害や頭痛を引き起こすとされ、昨年5月に世界保健機関(WHO)が「ゲーム障害」を疾病と認定するなど「国内外で大きな社会問題となっている」と指摘した。
 厚生労働省研究班が平成30年8月に公表した調査結果についても言及し、病的なインターネット依存が疑われる中高生が93万人にのぼるとの推計を紹介。「低年齢化が進行している」と危機感をあらわにした。
 また、地元紙などによる世論調査では、県民の8割が「ゲーム依存症対策が必要」と考えているとする結果が示されたとした。
 施行を目指す条例は、ネット・ゲーム依存症対策の推進について基本理念を定め、県や学校、保護者の責務などを明らかにするとともに、「依存症対策を総合的かつ計画的に推進する」目的があると強調した。


 議員提案による条例案をまとめる場として発足した検討委員会は、14人の県議で構成。昨年9月以降、依存症を専門とする医師をはじめ、学校や医療、福祉関係者、通信事業者から意見を聞き議論を重ねた。
 1月10日の第5回会合で示された当初の案では、ネットやゲームにのめり込み、日常生活や社会生活に支障が生じている状態-を「ネット・ゲーム依存症」と定義。県や学校、保護者が果たすべき責務、ゲームソフトのソフトウエアの開発・製造、通信事業者の役割を規定した。条例は基本理念を定めたもので、罰則はない。
 とりわけ世間の関心を集めたのが、スマートフォンなどの使用に関する制限だ。
 ネット・ゲーム依存症につながるような「スマートフォンなど」の使用は平日60分、休日90分を上限とし、中学生以下は午後9時、それ以外は同10時までに使用をやめるルールを盛り込み、保護者は「順守させるものとする」とした。
 今や生活に欠かせなくなったスマホの使用にかかわる話題とあってネット上を中心に賛否両論が噴出した。「何らかのルールが必要」と理解を示す意見の一方、「実効性はあるのか」と疑問を投げかける声や、「行政が時間を規制するのはやりすぎ」といった批判の声が上がった。
 県議会事務局には1月19日までに100件超の電子メールが寄せられた。反対が79件で、賛成はわずか3件。その他が30件だった。
 20日に示された素案では、使用を制限するのは「依存症につながるようなコンピューターゲームの利用」と修正。「平日60分」などとした利用時間の上限や、「午後9時まで」などとした使用をやめる時間に関しては、「基準とする」との文言を加え、保護者は家庭で決めたルールを「順守させるよう努めなければならない」と変更。当初案より緩やかな表現に改めた。
 さらに、子供が依存症に陥る危険を感じた際は、保護者は学校や依存症対策の関係者らに相談し、「依存症にならないよう努めなければならない」とする規定も新たに加えた。 大山委員長は、修正の理由を「学習でのスマホの使用まで禁止されていると誤解されるような表現があったため、わかりやすい形にした」と説明。利用時間の規制については、家庭によって事情が異なるため「規範を示した」としたうえで、基準をもとに「家庭で話し合い、ルールを決めてほしい」と呼び掛けた。
 県議会は、県民や事業者から素案について意見を募るパブリックコメントを2月6日まで実施。2月定例県議会に条例案を提出する見通しだ。県民の理解を得られるのか注目される。