kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

なんとも珍しい…… ―― 村上春樹さん直筆原稿 オークションに出品

これはなんとも珍しい、
というか。
最近では滅多にお目にかかれないニュースを見つけたので。
ブックマークを付けてみました。



内容は
一時期は、
ノーベル文学賞候補にも名前が挙った
村上春樹』氏の直筆手書き原稿がオークションに
出品されて落札した事を
報じているニュースです。
近年では、
ほとんどの作家が、
パソコン上、ネット上の
ワープロソフトやテキストエディタを使って
執筆して。
そのまま
デジタルデータとして
編集者に手渡すので。
手書きの原稿は滅多に見られなくなりました。
私が知っている範囲だと、
手書き原稿が使われていたのは、
昭和から平成前半くらいまでですねぇ。
そこまでの時期で
作家としての技術を磨いた人達は、
手書きの技術が身についてしまっているので。
いまだに
手書きで原稿作成を続けていたりします。
ただ、
手書き原稿だと、
管理に困るんですよ。
手書きは読みづらいし、
なにより、
紙の原稿は
量がかさばります。
しかも、
汚れるし。脆いし。カビるし。
で。
そこら辺にポンと放置していたら、
すぐに読めなくなってしまいますので。
きちんと
空調が整っていて。
温度変化の激しくない、
日が差し込まない場所……
理想を言えば『冷蔵庫』みたいな場所で
保管していないと。
すぐにダメになります。
なので、
最近はもっぱらデータ入稿推奨で。
よほどの大先生でない限り、
手書き原稿は忌避されます。



そんなこんなで、
手書きの直筆原稿、ってのは。
昭和の作家くらいまででしか
お目にかかれません。
その中でも、
最後のビックネームが
この方、
村上春樹』氏でしょう。
その方の
原稿がオークションに出品されたそうで。
そこそこの高値が付いたのだとか。
しかも
今回出品されたこの原稿は、
村上氏が、
出版を委託して編集者に預けていた原稿を。
その編集者が横領して、
勝手に売りさばいた物が
流れ流れて人手に渡り続け、
オークションに出てきたのだとか。



まあ、
業界アルアルですねぇ。
出版業界の闇の部分って言うか。
たまに
そういう性悪編集者がいます。
本を出版するためには、
原稿から
印刷用の製版に
文字を起こして汲み上げないとなりません。
その作業を請け負っているのが編集者です。
なので、
本が出版されるまで、
そして出版された後も重版、再版などがかかっている間は、
原稿を、
出版用に編集するために
編集者に
預けることになります。
ここで、
質の悪い編集者に引っかかると、
預けた原稿をガメられてしまうんですよねぇ。
この手の話は、
業界ではたまに聞きます。
マンガ家とかでも、
預けた原稿がかえってこない、とか。
かなり名の知られた大手出版社、
とかでも。
原稿紛失とか流出とか、
何度かやらかしています。



そんなこんなで、
作家も、
無用なトラブルを避けるために。
データ入稿へ移行した人がたくさんいます。
データなら、
コピーを渡して済みますから。
そして
オリジナルは
自分の手元に置いて
管理も楽ですしね。
なので、
最近は、
本当にこの手の
手書き直筆原稿、ってのは。
めっきり少なくなりました。
それが、
こんな形でニュースになる、とか。
一種の
『骨董品』扱いですよ。
時代を感じさせられますねぇ……

 

 

www3.nhk.or.jp

 

村上春樹さん直筆原稿 オークションに出品 編集者から流出か

世界的なベストセラー作家、村上春樹さんの直筆原稿20点が、20日東京で開かれたオークションに出品され、このうち19点が落札されました。オークション会社によりますと、原稿はコレクターが20年ほど前に古書店で購入したもので、村上さんとつきあいのあった編集者から流出した可能性があるということです。
オークションに出品されたのは、昭和60年に刊行されたエッセー集「映画をめぐる冒険」の草稿や、レイモンド・カーヴァーの短編を翻訳した原稿など、村上春樹さんの直筆原稿20点で、いずれも、村上さんに関する資料の収集を40年以上続けてきたコレクターの男性が所有していました。
男性は20年ほど前に古書店で購入したということで、直筆のサイン本などほかのコレクションとともに、20日、東京で開かれたオークションに出品しました。
その結果、直筆原稿は19点が落札され、最も高いもので155万円の値が付き、落札額の合計は540万円余りになりました。
村上さんの直筆原稿をめぐっては、今から15年前の平成18年に村上さん自身が月刊誌に文章を寄せ、かつてつきあいのあった編集者に手渡した複数の原稿が無断で古書店などに売られていたことを明らかにしています。
オークション会社は、今回出品された原稿の多くは、すでに亡くなっているこの編集者から流出した可能性があるとして、そのうえでコレクターが購入したのは村上さんの記事の数年前で法的な問題はなく、今回のオークションにあたっては村上さん側に連絡し、原稿を出品することを伝えたと説明しています。
出品した男性は「出品にあたって悩む部分もありましたが、村上さんの貴重な原稿を公の場で引き継ぐことができてよかったです。ファン共通の財産として大切に保管され、引き継がれてほしいと思います」と話していました。

村上さん 流出したとみられる経緯を平成18年に記す
村上春樹さんは、平成18年の「文藝春秋」4月号に「ある編集者の生と死」という文章を寄稿し、自身の直筆原稿が長年つきあいのあった編集者を経由して市場に流出したとみられる経緯を記しています。
この中で村上さんは「僕の手書きの生原稿が少なからず流出し、マーケットに商品として出回ってきた」と記したうえで、「要するに、活字になって発表され、印刷所から戻ってきたあと、一部の担当編集者がその生原稿を社に戻さず、自宅に持ち帰って勝手に保管していたらしいのだ」と指摘しています。
この編集者は、この文章が書かれる3年前に亡くなっていますが、村上さんはその前後の原稿流出をめぐるいきさつについても記しています。
それによりますと、編集者は亡くなる前の年から古書店主を呼んで書庫の処分を始め、亡くなったあとは故人の意向を受けた遺族が同じ店主に残りを引き取ってもらったということで、村上さんは、その中に自分の原稿が含まれていたと推測しています。
そのうえで村上さんは「流出したまま行方不明になっている僕の自筆原稿はまだ大量にある。それらが不正に持ち出された一種の盗品であり、金銭を得るために売却されたものであることをここで明確にしておきたい」と訴えています。