ここ最近、
何かと取り上げられてきた
スエズ運河での大型コンテナ船座礁事故。
コンテナ船が
運河を堰き止める形で
横倒れになりそうな具合に座礁したのが、
今月23日。
すでに
1週間近い時間が経過して、
つい昨日には、
満潮時の浮力増加を利用して離礁を試みる案を
実行に移したものの、
離礁に失敗。
コレを受けて、
エジプト大統領が、
コンテナ船の積み荷を降ろして
船体重量を軽減する命令を下すなど。
いよいよもって
問題が長期化すると思われていた矢先、
どうやら
解決に兆しが見えてきた事を
報じるニュースが出てきました。
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なんでも、
満潮時の浮力増加を利用して離礁する作業を
引き続き試していたところ、
なんとか
船体を移動させることに成功した、と報告が出ました。
船首は
いまだに座礁したまま、乗り上げたままですが。
船尾を動かして、
運河に対して、
横倒れに近い形で突き刺さっていた状態から、
運河に対して
進行方向に並行する向きまで
船尾を移動をさせることに成功した、
そうで。
具体的には
岸から4メートルほどまで接近していた
船尾の位置を。
タグボートで引っ張って。
岸から102メートルの位置まで
引き離したのだどか。
これによって、
運河に横向きに突き刺さっていた
コンテナ船は、
ほぼほぼ
運河の流れに沿って
縦向きになりました。
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ただし、
船首はいまだに座礁したままなので。
次の満潮時に、
今度は
船首を岸から引き離す、離礁作業を試してみるそうで。
船が縦向きになったので。
後ろに引っ張るスペースが出来ましたから。
次の満潮時に
タグボートを使って
コンテナ船を船尾方向へ牽引し。
船首を
岸から引き抜いて。
離礁させる、という算段みたいですね。
最悪、
離礁できなかった場合には、
おそらく
船尾を
船首と同じ岸側へさらに近づけて、
運河の中央部分から反対側を開けることで。
片側通行出来るようにする
算段なのでしょう。
幅200メートルほどなので。
片側を開けるにしても
100メートルほど。
大型船が航行するのにギリギリですが。
中型船なら、
そこそこ余裕を持って通過できそうですし。
なので、
離礁作業を進めつつ、
片側通行で、
通せる船を順時通行させて
渋滞を解消する。
エジプト政府にとって、
1隻数千万円にもなる
運河の通行料は
貴重な収入減ですし。
いつまでも、
船を足止めし続けて
これ以上の減収は避けたいでしょう。
となると、
次の満潮が
現地時間の29日、
日本では29日の夜にあたるらしいので。
今日、明日で大きく動きそうですねぇ……
座礁船が浮上、船体を運河中央に戻す作業再開…通航正常化へ大きく前進
【カイロ=上地洋実】大型コンテナ船がエジプトのスエズ運河で座礁した事故で、スエズ運河庁は29日、座礁した正栄汽船(愛媛県今治市)所有の「エバー・ギブン」が浮上したと発表した。運河通航の正常化に向け、大きく前進した。
スエズ運河庁によると、水位が上昇する満潮に合わせて、29日未明から大型タグボート10隻を使って離礁作業を行っていた。その結果、岸から4メートルだった船尾の位置を102メートルにまで動かすことに成功した。船体は8割方正常な方向に戻ったという。再び潮位が上がる29日昼前(日本時間29日夕)、船首の向きを変えて船体を運河の中央に戻す作業を再開した。
アブドルファタハ・シシ大統領は29日、「座礁による危機を乗り越えるのに成功した」とツイッターに投稿した。
「エバー・ギブン」は23日に運河をふさぐ形で座礁した。スエズ運河庁は当初、砂嵐による視界不良と強風が原因と発表していたが、人的ミスの可能性も指摘されている。
事故で運河の通航が停止し、紅海や地中海などで船舶約370隻が待機している。通航が再開されても、全ての船舶が通過し終わるまでには時間がかかるとみられる。