先月、
世界中を弛緩させるほどの大事件となってしまった、
スエズ運河での大型貨物船座礁、運河閉塞事故。
その後、
エジプト政府の総力をあげた対応で、
なんとか
1週間で運河航行可能に復帰したのですが。
それから、
問題の
座礁した大型貨物船はいったいどうなったのか。
出港したという情報も
帰港したという情報も、
メディアに載っていないので。
私的に
気になっていました。
そこで、
新たな運河閉塞事故の情報が
ニュース記事として掲載されていたので
ブックマーク付けました。
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ニュースでは、
問題を起こした大型貨物船は、
現在
エジプト政府の手によって拘留されている、のだとか。
大型貨物船の座礁事故により
スエズ運河が閉塞されたことで発生した損害、
スエズ運河を管理する
エジプト政府が
運河閉塞の間に被った運河通航料の損失と、
それから
座礁回復のための各種作業にかかった費用、
傷ついた運河の補修費など。
それら諸々を
事故を起こした
大型貨物船の船主に請求。
船主である
日本企業が
その場で支払いに応じう、
交渉が決裂したため、
エジプト政府が
事故を起こした
大型貨物船を差し押さえて、
貨物船は現在
スエズ運河内にある湖に停泊中、との事。
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この件、
運河回復後は
日本国内で
全く報道されていませんでしたが、
どうやら
かなり長引きそうですねぇ。
エジプト政府が
船主の日本企業に提示した
金額が金額ですから。
日本円で約1000億円、って……
右から左に用意できるような額ではありません。
それどころか、
船主企業の資産を全部売却したとしても、
支払えるのかどうか、
という金額です。
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まぁ、
この辺の
船主企業側の支払い能力については、
エジプト政府側も承知しているはずで。
ただ、
エジプト国としての収入が失われたのも事実。
なので、
この件は
請求するものは請求する、という姿勢を
エジプト国民に見せて。
その後で、
本格的な交渉を始めて
落としどころを探る……という。
そういう
政治的なパフォーマンスも
含まれているんでしょうねぇ。
そうなると、
エジプト側が提示してきた
金額が金額ですし。
右から左へ即解決とはならず。
容易に解決できない事を示すためにも、
エジプト側は
手続きをアレコレと持ち出して、
それなりの時間を掛けてくるでしょう。
完全解決までは
まだまた、
時間がかかりそうですねぇ……
スエズ座礁、愛媛の会社に1000億円賠償請求…裁判所がコンテナ船の差し押さえ命令
【カイロ=上地洋実】エジプトのスエズ運河で大型コンテナ船「エバーギブン」が座礁した事故で、台湾の運営会社エバーグリーンは14日、エジプトの裁判所の命令で船が差し押さえられたと発表した。スエズ運河庁が船主の「正栄汽船」(愛媛県今治市)に9億1600万ドル(約1000億円)の損害賠償を請求しているためだという。
正栄汽船は14日、読売新聞の取材に、損害賠償を請求されていることを認め、船は現在も運河内の湖に停泊中だと明らかにした。同社の担当者は「一日も早く航行を再開し、荷物を降ろせるよう関係各所と打ち合わせをしている最中だ」としている。
エバーグリーンの発表文によると、船主側と運河庁側の交渉が12日までに決裂したことを受け、運河庁が13日、船の差し押さえ手続きに入り、裁判所が差し押さえ命令を出した。
請求額の内訳は離礁作業の費用と損失額がそれぞれ3億ドル(約328億円)などとなっている。詳しい算出根拠は示されていない。
エバーギブンは3月23日、運河を塞ぐ形で座礁し、約1週間にわたり運河の航行が遮断された。