ここ最近、というか。
2週間とか3週間ほど、
日本国内のみならず国外からも注目を集めていた
自民党の総裁選。
その投票が昨日実施されて、
自民党党員と国会議員が投票した結果
新総裁に
岸田前政務調査会長が当選しました。
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この結果を
国内の主要メディアは『意外』とか報じていたりしますけど。
私的には
順当な結果に落ち着いたなぁ、という印象ですね。
私が
岸田氏の当選を『順当』と判断した理由は。
総裁として掲げる政策に
いの一番で
『自民党改革』を打ち出した点。
それと並んで、
『経済対策』を掲げた点です。
これが、
選挙対策として。
そして
庶民=広く一般国民へのアピールとして。
とても判りやすく刺さりやすい内容です。
他の候補は、
新型コロナ対策だとか、
ワクチン接種だとか、
国家観とか、
弱者への支援とか、
それを持ち出して
今の状況がどんな風に変わるのか。
どういう風に変えたいのか。
今ひとつピンときづらい、というか。
直感的に同意しにくい内容を掲げていたのに対して。
岸田氏は、
役員任期の厳格化による独裁の禁止、
という
非常に判りやすい改革テーマを
真っ先に打ち出して
現状打破を錦の御旗にしました。
ただ、
これだけなら
一部の人に響くだけで。
安倍-菅政権を支えてきた
自民党主流派からの支持は得られなかったはずです。
実際、
最初の投票では
4候補にそこそこの数がばらけて。
過半数を獲得出来ませんでした。
それが
決選投票で大差をつけて当選できたのは。
やはり
『経済対策』という、
安倍-菅政権の政策一丁目一番地をしっかりと踏襲して。
政策課題の中心に据えた姿を
掲げて見せたからでしょう。
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安倍政権は、
外交成果が華々しくて。
そこばかりが目立ってしまうため、
ややもすると
外交関係を政策課題の中心に据えてきた、
そんな印象を持たれがちですが、
本質は
『経済復興』でした。
なにせ
安倍首相が総裁に就任する前から
イの一番に打ち出していた政策が
『アベノミクス』であり
『異次元の金融緩和』でした。
それから
『TPP加入』ですよ。
もはや
10年近く前の話なので。
その当時の印象が
すっかり薄れてしまって。
トランプ前大統領との蜜月、
モリカケサクラでの政局混乱などが
強調されてしまっていますが……
新型コロナの
世界的なパンデミックにより
防疫対策にかかりきりになる前までは。
経済改革復興を目指した
仕事人内閣、
それが
安倍-菅政権の本質でした。
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その流れを
正しく引き継いでいきそうなのは
一体誰なのか。
という視点で
今回の総裁選に立候補した4候補が掲げていた政策を見ていくと。
4候補の中で
ただ一人
具体的な経済対策を掲げていた
岸田氏が
これまでの
安倍-菅政権の元で進められてきた政策を
正しく引き継いでくれそうだ。と
見えるんですよねぇ。
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与党・自民党は
利権集団とか言われてますけど。
そもそも
世の中で
金がグルグル回る状況を作らなければ
利権が生まれてきません。
そんな
利権第一視点で
4候補の主張を見ていくと。
高市氏と野田氏は
まず論外で。
河野氏は
利権が特定分野に偏りすぎて。
そこから外れた人達がどうなるのか先行き不透明。
利権に預かれるのは
ごくごく限られた人になりそうだ、という印象。
最大公約的に
金を回してくれそうなのが
岸田氏だった、と。
今回は
そんな結果じゃないかな。
2021年9月29日 17時38分
自民党総裁選挙は、1回目の投票でいずれの候補者も過半数に届かず、決選投票の結果、岸田前政務調査会長が、河野規制改革担当大臣を抑えて新しい総裁に選出されました。
岸田氏は来月4日に国会で行われる総理大臣指名選挙を経て、第100代の総理大臣に就任する見通しです。
菅総理大臣の後継を選ぶ自民党総裁選挙は、河野規制改革担当大臣、岸田前政務調査会長、高市前総務大臣、野田幹事長代行の4人が立候補し、国会議員1人1票の「国会議員票」382票と、「党員票」382票の、合わせて764票をめぐって選挙戦を展開してきました。
午後1時から、東京都内のホテルで国会議員の投票と開票が行われ、28日までに党員・党友が郵便などで投票した「党員票」と合わせて開票結果が発表されました。
有効票762票のうち
▼岸田氏が国会議員票146票、党員票110票の合わせて256票
▼河野氏が国会議員票86票、党員票169票の合わせて255票
▼高市氏が国会議員票114票、党員票74票の合わせて188票
▼野田氏が国会議員票34票、党員票29票の合わせて63票となりました。
この結果、4人の候補者のいずれも過半数を獲得できず、1位の岸田氏と2位の河野氏の上位2人が、決選投票に進みました。
決選投票は、国会議員1人1票と各都道府県連に1票ずつ割りふられた47票の、合わせて428票で争われました。
その結果
▼岸田氏が国会議員票249票、都道府県票8票の合わせて257票
▼河野氏が国会議員票131票、都道府県票39票の合わせて170票で、岸田氏が河野氏を抑えて、新しい総裁に選出されました。
これを受けて、自民党は、このあと臨時の役員会と総務会を開き、新しい党役員の人事を岸田氏に一任することにしています。
岸田氏は、午後6時をめどに党本部で記者会見し、今後の党運営の方針や、重点的に取り組む政策課題などみずからの見解を明らかにすることにしています。
その後、直ちに、幹事長や総務会長など党役員人事の検討に入るものとみられます。
そして、来月4日に召集される臨時国会の冒頭で行われる総理大臣指名選挙を経て、第100代の総理大臣に就任する見通しです。
岸田氏「全員野球で衆院選と参院選に臨む」
岸田文雄氏は、両院議員総会で「総裁選挙は終わりノーサイドだ。全員野球で一丸となって衆議院選挙と参議院選挙に臨んでいく」と述べ、挙党態勢を構築し衆議院選挙などに臨む考えを示しました。
この中で岸田新総裁は「私が総裁選挙への立候補を表明した際、多くの国民が『政治に国民の声が届かない』などと切実な声を上げていた。わが国の民主主義が危機にあるという強い危機感を感じ、誰よりも早く立候補を表明した」と振り返りました。
そのうえで「総裁候補それぞれが国民に寄り添い、国民の声に耳を澄まし、建設的な政策論争を行うことによって、自民党が国民政党であり、国民にしっかり向き合い、自由かったつな政党であると示すことができた」と強調しました。
そして「生まれ変わった自民党をしっかりと国民の皆さんに示し、支持を訴えていかなければならない。総裁選挙は終わりノーサイドだ。全員野球で一丸となって、衆議院選挙、参議院選挙に臨んでいこうではないか」と述べ、挙党態勢を構築したいという考えを示しました。
また岸田氏は「足元では引き続き国難が続く。コロナ対策は必死の覚悟で努力を続けていかなければならない。また、数十兆円規模の経済対策を年末までにしっかりとつくりあげなければならない。その先には新しい資本主義、自由で開かれたインド太平洋の実現、さらには少子化対策などわが国の未来に関わる重大な課題が山積している」と指摘しました。
そして最後に「早速きょうから全力で走り始める。全国の党員の皆さん、国会議員の皆さん、ぜひ一緒に走っていただきたい。岸田文雄の特技は人の話をしっかり聞くということだ。皆さんと一緒に、開かれた自民党、そして明るい日本の未来を目指して努力する覚悟だ」と決意を示しました。
河野氏「岸田新総裁 全力で支えていきたい」
決選投票で敗れた河野規制改革担当大臣は記者団に対し「非力な候補者をここまで応援してくれた、多くの仲間や党員、国会議員、国民の皆さんに、私の力不足をおわび申し上げるとともに、ここまで支えてくださったことに改めて感謝申し上げたい」と述べました。
そのうえで「結果が出たので、自民党として、また1つにまとまって歩み始めなければならない。岸田新総裁には、しっかりと日本のかじ取りをしていただけると思っているし、全力で支えていきたい」と述べました。
また河野氏は、再び総裁選挙に挑戦するか問われたのに対し「結果が出たので、これから前を向いていきたい。またチャンスがあれば、しっかりやっていきたい」と述べました。
高市氏「身に余る結果 残すことできた」
自民党総裁選挙で敗れた高市前総務大臣は、陣営の報告会で「身に余る結果を残すことができたが、選挙は勝ち負けであり、重く受け止める。党員票が足りなかったのは、私の不徳の致すところだが、国会議員票が100票を超え、支持する議員が紡いでくれた絆のおかげで感謝している」と述べました。
そのうえで「私は歩みを止めない。今からが大事な時期であり、岸田新総裁を支え、こんどの衆議院選挙や来年の参議院選挙を勝ち抜いていこう」と呼びかけました。
また、高市氏の支持を表明していた安倍前総理大臣もあいさつし「高市氏による論戦を通じ、本来、自民党はどうあるべきか訴えることができ、確固たる国家観を示した。他の候補者にも影響を与え、離れかかっていた多くの自民党支持者が、自民党のもとに戻ってきてくれたのではないか」と指摘しました。
このあと高市氏は、記者会見で、岸田新総裁に望む政策について「経済安全保障の強化が私たちの命や暮らしを守るために非常に重要なので、しっかりと取り組んでもらいたい」と述べました。
また記者団から、再び、総裁選挙に挑戦するか問われたのに対し「まだ選挙が終わったばかりだ。政策を磨き、私たちの仲間から総裁が出ればいい。それが私自身かどうか分からないが、みんなと力を蓄えたい」と述べました。
野田氏「コロナ禍の問題 岸田氏の『聞く力』で答えを」
自民党総裁選挙で敗れた野田幹事長代行は、記者団に対し「私も知らない心ある国会議員の票をいただき、大変うれしく思っている。岸田氏は衆議院議員の初当選同期でとても誠実な人だ。コロナ禍で不安を抱えている人や厳しい経済環境にいる人もたくさんいて、解決していかなければならない問題がある。岸田氏の『聞く力』で、そこにしっかりと答えを出してもらいたい。私も協力できるところはする」と述べました。
一方、野田氏は、今後も総裁選挙に挑戦するか問われたのに対し「推薦人が集まれば、いつでも頑張る。これからは応援してくれる人に不自由をかけないためにも、一定のグループの中で活動できたらいいと考えている」と述べました。
菅首相「岸田新総裁のもと一致結束を」
菅総理大臣は、岸田新総裁が選出されたあとの両院議員総会であいさつし「岸田新総裁の誕生を心からお祝い申し上げる。また、3人の候補の健闘をたたえたい。すばらしい論戦を展開し、それぞれの政策を具体的に議論し磨き上げることで、自民党の底力を国民に示してくれた」と述べました。
そのうえで「私自身、総裁として1年だったが、長年の課題であるグリーン、デジタルといった課題について一定の方向性を示すことができた。先送りすることができない課題にもめどをつけることができた」と述べ、謝意を示しました。
そして「衆議院議員の任期は日々、差し迫ってきている。岸田新総裁のもとに自民党が一致結束し、この戦いを勝ち抜かなければならない。皆さんの協力をお願いする」と呼びかけました。
加藤官房長官「岸田前政調会長は内政・外交に精通」
加藤官房長官は午後の記者会見で「岸田前政務調査会長は内政・外交に精通された方で、新型コロナ対策や経済の立て直し、成長戦略、外交・安全保障といった、幅広い、わが国が直面する課題にしっかりと取り組み、わが国のかじ取り役として、その任をしっかり果たしていただけるものと期待している」と述べました。
そのうえで「われわれとしても任期の残りが僅かになったが、最後まで、国民から託されている政府としての役割をしっかりと果たし、新たな政権につないで、切れ目のない行政を続けていけるように努力していきたい」と述べました。