kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

どうかなぁ…… ―― 岸田文雄首相所信表明演説全文

新総理に選出されて。
内閣人事も終えて。
いよいよ、
第100代総理大臣岸田文雄首相の船出となる、
臨時国会
昨日始まりました。
昨日は
その一発目となると
所信演説が行われて……
テレビ中継が入っていたので
私も聞いてみたのですけど。



うーん、
なんともかんとも。
熱を込めた言葉でアレコレと語っているのですけどね。
それをざっと聞いて
私が受けた印象は……
安倍-菅路線の踏襲というか。
従来路線の延長と、
現状に合わせた修正と。
これまでの
与党・自民党の政治方針から大きな変更はないな。
という印象です。
まあ、
自民党の関係者はそれを求めて
新たな総裁にこの人を選んだわけですから。
そういう期待を十二分に反映した、
結果を出した演説だったのですけどね。
たとえば、
ここへ来た
岸田新首相がやらたと強調している
『成長と分配』については。
これは
安倍政権での経済成長政策そのまんまと言える内容で。
安倍政権で
成長の素地を作って市場に金が回るようにして
回した金で安定した利益が生み出せるようにした後、
そこから
出てきた利益の分配を強化して
社会全体に広く金が回るようしよう、という矢先に
安倍政権が倒れて。
その後を継いだ
菅政権は
新型コロナ対応にかかりっきりで。
社会に金を回すための構造改革
腰を据えて取りかかる事が出来ないまま倒れて。
それで
やり残したままになっている構造改革
岸田新内閣で
政策の重点課題に掲げて取り組んでいく、
という。
そういう状況ですよねコレ。



他の分野でも
だいたいこんな感じで。
これまでの
『日本国』の方針から大きな変更はなくて。
その意味では
安定していて安心出来る内容なんですけど。
その分、
変化が無い以上、
これまだ課題として上げられていた要望が
そのまま難問として
新内閣の前に立ちはだかる、という。
まあ、
当たり前の結果なんですけどね。
一例を挙げると
日本学術会議』をどうするのか、
とか。
アレなんて、
去年一年
日本国内が新型コロナ対応で、
擦った揉んだてんやわんや振り回されていた時に。
『学問の総府』として
全く機能していませんでした。
いや、
機能していない、なんてレベルではなくて。
ほとんど
何もしていない。に等しい状況です。
科学とは別の
学術世界に存在している組織、というか。
世間とか政府が求めている物とは
明らかに
異なる集団なんですよねぇ。
それはそれで構わないので
そういう事実が明らかになった今、
国として
求めたものとは異なる組織と
どう関わっていくのか。
それを
検討しなければなりません。
これまで通り、ってのは
有り得ませんよ。



とまあ、
日本学術会議を一例に挙げましたけど。
そんな問題が
あらゆる分野に山積みの状況です。
それを
これからどうやって解決していくのか。
前途多難ですね……

 

 

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第205国会 岸田文雄首相所信表明演説全文

一、はじめに
第205回国会の開会にあたり、新型コロナウイルスにより亡くなられた方々、そして、ご家族の皆さま方に心よりお悔やみを申し上げるとともに、厳しい闘病生活を送っておられる方々に心よりお見舞いを申し上げます。
また、わが国の医療、保健、介護の現場を支えてくださっている多くの方々、感染対策に協力してくださっている事業者の方々、そして、国民の皆さんに、深く感謝申し上げます。
新型コロナとの闘いは続いています。
こうした中、このたび、私は、第100代内閣総理大臣を拝命いたしました。
私は、この国難を、国民の皆さんとともに乗り越え、新しい時代を切り拓(ひら)き、心豊かな日本を次の世代に引き継ぐために、全身全霊をささげる覚悟です。
私が、書きためてきたノートには、国民の切実な声があふれています。
ひとり暮らしで、もしコロナになったらと思うと不安で仕方ない。
テレワークでお客が激減し、経営するクリーニング屋の事業継続が厳しい。
里帰りができず、1人で出産。誰とも会うことができず、孤独で、不安。
今、求められているのは、こうした切実な声を踏まえて、政策を断行していくことです。
まず、喫緊(きっきん)かつ最優先の課題である新型コロナ対応に万全を期します。国民に納得感を持ってもらえる丁寧な説明を行うこと、常に最悪の事態を想定して対応することを基本とします。
また、新型コロナで大きな影響を受ける方々を支援するため、速やかに経済対策を策定します。
その上で、私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。わが国の未来を切り拓くための新しい経済社会のビジョンを示していきます。
国民の皆さんとともに、これらの難しい課題に挑戦していくためには、国民の声を真摯(しんし)に受け止め、かたちにする、信頼と共感を得られる政治が必要です。
そのために、国民の皆さんとの丁寧な対話を大切にしていきます。
私をはじめ、全閣僚が、さまざまな方と車座対話を積み重ね、その上で、国民のニーズに合った行政を進めているか、徹底的に点検するよう指示していきます。
そうして得た信頼と共感の上に、私は、多様性が尊重される社会を目指します。若者も、高齢者も、障害のある方も、ない方も、男性も、女性も、全ての人が生きがいを感じられる社会です。
経済的環境や世代、生まれた環境によって生じる格差やそれがもたらす分断。これが危機によって大きくなっているとの指摘があります。同時に、われわれは家族や仲間との絆の大切さに改めて気付きました。
東日本大震災の時に発揮された日本社会の絆の強さ。世界から称賛されました。危機に直面した今こそ、この絆の力を発揮するときです。
全ての人が生きがいを感じられる、新しい社会を創っていこうではありませんか。
日本の絆の力を呼び起こす。それが私の使命です。

二、第1の政策 新型コロナ対応
まず、新型コロナ対応です。
足下では、感染者数は落ち着きを見せ、緊急事態宣言は全面的に解除されました。
菅義偉前総理の大号令の下、他国に類を見ない速度でワクチン接種が進み、この闘いに勝つための大きな一歩を踏み出せました。前総理のご尽力に、心より敬意を表します。
しかし、楽観視はできません。危機対応の要諦は、常に最悪の事態を想定することです。感染が落ち着いている今こそ、さまざまな事態を想定し、徹底的に安心確保に取り組みます。与えられた権限を最大限活用し、病床と医療人材の確保、在宅療養者に対する対策を徹底します。
希望する全ての方への2回のワクチン接種を進め、さらに、3回目のワクチン接種も行えるよう、しっかりと準備をしていきます。経口治療薬の年内実用化を目指します。あわせて、電子的なワクチン接種証明の積極的活用、予約不要の無料検査の拡大に取り組みます。
これらの安心確保の取り組みの全体像を、早急に国民にお示しするよう関係大臣に指示しました。国民の皆さんが先を見通せるよう、丁寧に説明してまいります。
同時に、これまでの対応を徹底的に分析し、何が危機管理のボトルネックだったのかを検証します。そして、司令塔機能の強化や人流抑制、医療資源確保のための法改正、国産ワクチンや治療薬の開発など、危機管理を抜本的に強化します。
国民の協力を得られるよう経済支援を行うことも大切です。大きな影響を受ける事業者に対し、地域、業種を限定しない形で、事業規模に応じた給付金を支給します。新型コロナの影響により苦しんでおられる非正規、子育て世帯などお困りの方々を守るための給付金などの支援も実行していきます。

三、第2の政策 新しい資本主義の実現
次に、私の経済政策について申し上げます。
マクロ経済運営については、最大の目標であるデフレからの脱却を成し遂げます。そして、大胆な金融政策、機動的な財政政策、成長戦略の推進に努めます。
危機に対する必要な財政支出は躊躇(ちゅちょ)なく行い、万全を期します。経済あっての財政であり、順番を間違えてはなりません。
経済をしっかり立て直します。そして、財政健全化に向けて取り組みます。
その上で、私が目指すのは、新しい資本主義の実現です。
新自由主義的な政策については、富めるものと、富まざるものとの深刻な分断を生んだ、といった弊害が指摘されています。世界では健全な民主主義の中核である中間層を守り、気候変動などの地球規模の危機に備え、企業と政府が大胆な投資をしていく。そうした新しい時代の資本主義経済を模索する動きが始まっています。
今こそ、わが国も新しい資本主義を起動し、実現していこうではありませんか。
「成長と分配の好循環」と「コロナ後の新しい社会の開拓」。これがコンセプトです。
成長を目指すことは極めて重要であり、その実現に向けて全力で取り組みます。しかし、「分配なくして次の成長なし」。このことも、私は強く訴えます。
成長の果実をしっかりと分配することで、初めて次の成長が実現します。大切なのは、「成長と分配の好循環」です。「成長か、分配か」という不毛な議論から脱却し、「成長も、分配も」実現するために、あらゆる政策を総動員します。
新型コロナで、わが国の経済社会は、大きく傷つきました。
一方で、これまで進んで来なかったデジタル化が急速に進むなど、社会が変わっていく確かな予感が生まれています。今こそ科学技術の恩恵を取り込み、コロナとの共生を前提とした新しい社会を創り上げていくときです。
この変革は、地方から起こります。
地方は高齢化や過疎化などの社会課題に直面し、新たな技術を活用するニーズがあります。例えば、自動走行による介護先への送迎サービスや、配達の自動化、リモート技術を活用した働き方、農業や観光産業でのデジタル技術の活用です。
ピンチをチャンスに変え、われわれが子供の頃夢見た、わくわくする未来社会を創ろうではありませんか。
そのために「新しい資本主義実現会議」を創設し、ビジョンの具体化を進めます。
新しい資本主義を実現していく車の両輪は、成長戦略と分配戦略です。
まず、成長戦略の第1の柱は、科学技術立国の実現です。
学部や修士・博士課程の再編、拡充など科学技術分野の人材育成を促進します。世界最高水準の研究大学を形成するため、10兆円規模の大学ファンドを年度内に設置します。デジタル、グリーン、人工知能(AI)、量子、バイオ、宇宙など先端科学技術の研究開発に大胆な投資を行います。民間企業が行う未来への投資を全力で応援する税制を実現していきます。
また、イノベーションの担い手であるスタートアップの徹底支援を通じて、新たなビジネス、産業の創出を進めます。
そして、2050(令和32)年カーボンニュートラル温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向け、温暖化対策を成長につなげるクリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。
第2の柱は、地方を活性化し、世界とつながる「デジタル田園都市国家構想」です。
地方からデジタルの実装を進め、新たな変革の波を起こし、地方と都市の差を縮めていきます。そのために、5G(第5世代移動通信システム)や半導体、データセンターなど、デジタルインフラの整備を進めます。誰ひとり取り残さず、全ての方がデジタル化のメリットを享受できるように取り組みます。
第3の柱は、経済安全保障です。
新たに設けた担当大臣の下、戦略物資の確保や技術流出の防止に向けた取り組みを進め、自律的な経済構造を実現します。強靱(きょうじん)なサプライチェーンを構築し、わが国の経済安全保障を推進するための法案を策定します。
第4の柱は、人生100年時代の不安解消です。将来への不安が消費の抑制を生み、経済成長の阻害要因となっています。
兼業、副業、あるいは学びなおし、フリーランスといった多様で柔軟な働き方が拡大しています。大切なのは、どんな働き方をしても、セーフティーネットが確保されることです。働き方に中立的な社会保障や税制を整備し、「勤労者皆保険」の実現に向けて取り組みます。
人生100年時代を見据えて、子供から子育て世代、お年寄りまで、全ての方が安心できる、全世代型社会保障の構築を進めます。
次に、分配戦略です。
第1の柱は、働く人への分配機能の強化です。
企業が長期的な視点に立って、株主だけではなく、従業員も取引先も恩恵を受けられる「三方良し」の経営を行うことが重要です。非財務情報開示の充実、四半期開示の見直しなど、そのための環境整備を進めます。
政府として、下請け取引に対する監督体制を強化し、大企業と中小企業の共存共栄を目指します。
また、労働分配率向上に向けて賃上げを行う企業への税制支援を抜本強化します。
第2の柱は、中間層の拡大、そして少子化対策です。
中間層の拡大に向け、成長の恩恵を受けられていない方々に対して、国による分配機能を強化します。
大学卒業後の所得に応じて「出世払い」を行う仕組みを含め、教育費や住居費への支援を強化し、子育て世代を支えていきます。
保育の受け皿整備、幼保小連携の強化、学童保育制度の拡充や利用環境の整備など、子育て支援を促進します。子供目線での行政の在り方を検討し、実現していきます。
第3の柱は、看護、介護、保育などの現場で働いている方々の収入を増やしていくことです。
新型コロナ、そして、少子高齢化への対応の最前線にいる皆さんの収入を増やしていきます。そのために、公的価格評価検討委員会を設置し、公的価格の在り方を抜本的に見直します。
第4の柱は、公的分配を担う財政の単年度主義の弊害是正です。科学技術の振興、経済安全保障、重要インフラの整備などの国家課題に計画的に取り組みます。
これらに加え、地方活性化に向けた基盤づくりにも積極的に投資します。
東日本大震災からの復興なくして日本の再生なし。この強い思いの下で、被災者支援、産業・生業(なりわい)の再建、福島の復興・再生に全力で取り組みます。
農林水産業の高付加価値化と輸出力強化を進めるとともに、家族農業や中山間地農業の持つ多面的な機能を維持していきます。新型コロナによる米価の大幅な下落は深刻な課題です。当面の需給の安定に向けた支援など、十分な対策を行います。
老朽化対策を含め、防災・減災、国土強靱化の強化とともに、高速道路、新幹線など、交通、物流インフラの整備を推進します。
いのち輝く未来社会のデザイン。これが、2025年大阪・関西万博のテーマです。地域から、IoT(モノのインターネット)や人工知能などのデジタル技術を活用した未来の日本の姿を示します。
観光立国復活に向けた観光業支援、文化立国に向けた地域の文化、芸術への支援強化にも取り組みます。

四、第3の政策 国民を守り抜く、外交・安全保障
私の内閣の3つ目の重点政策は、「国民を守り抜く、外交、安全保障」です。
私は、外交、安全保障の要諦は、「信頼」だと確信しています。
先人たちの努力により、世界から得た「信頼」を基礎に、3つの強い「覚悟」をもって毅然(きぜん)とした外交を進めます。
第1に、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を守り抜く覚悟です。
米国をはじめ、豪州、インド、ASEAN東南アジア諸国連合)、欧州などの同盟国・同志国と連携し、日米豪印も活用しながら、「自由で開かれたインド太平洋」を力強く推進します。
深刻化する国際社会の人権問題にも、省庁横断的に取り組みます。
第2に、わが国の平和と安定を守り抜く覚悟です。
わが国を取り巻く安全保障環境が一層厳しさを増す中、わが国の領土、領海、領空、そして、国民の生命と財産を断固として守り抜きます。
そのために、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改定に取り組みます。この中で、海上保安能力やさらなる効果的措置を含むミサイル防衛能力など防衛力の強化、経済安全保障など新しい時代の課題に、果敢に取り組んでいきます。
こうしたわが国の外交・安全保障政策の基軸は、日米同盟です。私が先頭に立って、インド太平洋地域、そして、世界の平和と繁栄の礎(いしずえ)である日米同盟をさらなる高みへと引き上げていきます。
日米同盟の抑止力を維持しつつ、丁寧な説明、対話による信頼を地元の皆さんと築きながら、沖縄の基地負担の軽減に取り組みます。普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の一日も早い全面返還を目指し、(名護市)辺野古沖への移設工事を進めます。
北朝鮮による核・ミサイル開発は断じて容認できません。日朝平壌宣言に基づき、拉致、核、ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して、日朝国交正常化の実現を目指します。
拉致問題は最重要課題です。全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、全力で取り組みます。私自身、条件を付けずに金正恩キム・ジョンウン)委員長(朝鮮労働党総書記)と直接向き合う決意です。
第3に、地球規模の課題に向き合い、人類に貢献し、国際社会を主導する覚悟です。
軍縮・不拡散、気候変動などの課題解決に向け、わが国の存在感を高めていきます。
被爆地広島出身の総理として、私が目指すのは「核兵器のない世界」です。私が立ち上げた賢人会議も活用し、核兵器国と非核兵器国の橋渡しに努め、唯一の戦争被爆国としての責務を果たします。
これまで世界の偉大なリーダーたちが幾度となく挑戦してきた核廃絶という名の松明(たいまつ)を、私もこの手にしっかりと引き継ぎ、「核兵器のない世界」に向け全力を尽くします。
世界で保護主義が強まる中、わが国は自由貿易の旗手を務めます。デジタル時代の信頼性ある自由なデータ流通、「DFFT」を実現するため、国際的なルールづくりに積極的な役割を果たしていきます。
中国とは、安定的な関係を築いていくことが、両国、そして、地域および国際社会のために重要です。普遍的価値を共有する国々とも連携しながら、中国に対して主張すべきは主張し、責任ある行動を強く求めると同時に、対話を続け、共通の諸課題について協力していきます。
ロシアとは、領土問題の解決なくして、平和条約の締結はありません。首脳間の信頼関係を構築しながら、平和条約締結を含む日露関係全体の発展を目指します。
韓国は重要な隣国です。健全な関係に戻すためにも、わが国の一貫した立場に基づき、韓国側に適切な対応を強く求めていきます。