ニュースサイトをぱらぱらと流し見していたら
ちょっと
気になる物がありましたので。
ブックマークを付けてみました。
・
・
・
なんでも、
つい先日行われた
衆議院選挙について。
兵庫から出馬した『日本維新の会』の比例代表候補の『運動員』が
知り合いに対しビラ配りの選挙運動の報酬として
違法に現金を渡す約束をしたとして
公職選挙法違反の疑いで逮捕された。というものです。
この件、
ビラ配りをバイト感覚で依頼した人物が居て。
それが
公職選挙法違反だとして逮捕された。
これは間違い無い、確固たる事実。
だとしても、
逮捕された人物が
『運動員』と呼べる身分の人間なのかどうか。
どうも
ニュースを配信したＮＨＫでは
きちんと『裏取り』をしていないようなんですよね。
裏取りしないで
警察発表をそのまま鵜呑みして、記事にしている、
みたいな。
通常、
というか。
法律上、
『運動員』と呼ばれる人達は
選挙活動において
事務所から報酬を支払って雇用している人達、
選挙スタッフを指します。
事務所側で
スタッフとして手配登録されている人達ですね。
選挙運動には、
こういう人達の他に、
事務所側では把握していないボランティアの方など。
スタッフが連れてきて
諸々の作業を手伝ってもらっている方とかなど
大勢の人達がいるのですが。
こういう人達は
厳密には『運動員』とは呼びません。
その場限りの人とか大勢居ますから。
というか、
選挙期間中だと
毎日動き回りますので。
細々とした雑務とか膨大な数になって。
事務所のスタッフだけでは
手に余って処理出来ないから。
知り合いに助けて貰う、
支援者に助けた貰う、
という事が日常茶飯事です。
そういった
ボランティアスタッフの方が居ないと成り立ちません。
ただ、
誰でも彼でも好き勝手に出入りを許していたら
収拾が付かなくなるので。
事務所側で
身元を確認して
ボランティア登録してもらい管理します。
この人達には報酬は支払われませんが、
『運動員』と呼ぶことがあります。
一般に、
『運動員』と呼ばれる人達はここまでです。
・
・
・
この話、
選挙運動に関わっていない人から見ると、
漠然としているように見えますが。
現場では
厳格な線引きがあって。
事務所から
選挙運動に関わる内容について
直接作業依頼をだした人。
もしくは
何らかの形で報酬を支払った人。
『運動員』に当てはまるのは、
そういう人に限定されます。
こうしておかないと、
単に
選挙運動に関わった人を
全部『運動員』と呼んでいたら。
移動の手伝いで、
車を運転してくれた人とか
買い出しに行ってくれた人達とかも
『運動員』になってしまいますので。
訳が分からなくなるんですよ。
・
・
・
で、
今回ブックマークを付けたニュース記事の何が問題なのか、
というと。
逮捕された人物が『運動員』と呼ばれる身分であるためには。
事務所から
直接ポスター掲示の依頼を受けていた事実が必要条件です。
しかもその場合、
『あなたのところにポスターを貼ってくれたませんか』
というような。
支援者に頼む内容とは全く異なり、
『選挙用のポスターを街中で貼れる場所をみつけて貼って欲しい』
というような。
業務としてポスター掲示を依頼しました。
という
具体的な事実がないと。
『運動員』とは呼べません。
逮捕された人物が
第三者に
ポスター掲示依頼を出して報酬を支払った、から。
コレが選挙運動なので、
逮捕された人物は『運動員』だ、とはなりません。
なのですが……
ＮＨＫが配信したニュースでは、
この辺りの情報、
逮捕された人物と事務所の直接的な雇用関係、業務関係に
関わる情報が。
ゴッソリ抜けています。
いやいやいやいや、
そこは
警察発表を鵜呑みせず。
きっちり裏取りしないとダメでしょ。
最悪
選挙事務所側が非協力的で
どうしても裏が取れない。ということは良くアル話ですけど。
それなら、
『選挙スタッフ』もしくは『関係者』どまりの表記に留めるべきです。
事務所、関係者から
直接指示を受けていない人を
『運動員』と呼称するのは、
嘘ニュースと言ってもいいレベルの誤報ですよ。
・
・
・
個人が、
公職選挙法に抵触して逮捕された事実と。
候補者もしくは事務所が
関与していたかどうかは
全く別の問題です。
そこの裏取りもしないで混同させるようなニュースにするのは、
極めて悪質ですよ。
衆院選で当選 維新候補者の運動員 買収の疑いで逮捕｜NHK 関西のニュース
この手の話は線引きが難しい。支持者が個人判断で勝手に動いている場合もあるから。事務所に登録してあるとか事務所から金をだしたのならともかく個人行動の場合『運動員』表記はフェイクニュースだよ。
2021/11/05 13:24
衆院選で当選 維新候補者の運動員 買収の疑いで逮捕
１０月の衆議院選挙で兵庫４区から立候補し、比例代表で当選した日本維新の会の候補者の運動員が知り合いに対しビラ配りの選挙運動の報酬として違法に現金を渡す約束をしたとして公職選挙法違反の疑いで逮捕されました。
逮捕されたのは１０月３１日に投票が行われた衆議院選挙で、兵庫４区から立候補し、比例代表で当選した日本維新の会の赤木正幸氏の運動員で兵庫県小野市の会社役員、森宏成容疑者（７０）です。
警察の調べによりますと公示前の１０月初めごろ、知り合いに対し街頭でのビラ配りなどの選挙運動の報酬として１万３０００円の日当を渡す約束をしたとして公職選挙法違反の買収の疑いが持たれています。
この知り合いは、依頼を受けて実際に選挙運動を行ったということです。
警察は容疑を認めているかについて明らかにしていません。
警察はすでに関係先を捜索し、約束した報酬が支払われたかなど詳しいいきさつについて調べています。
運動員が逮捕されたことについて、赤木正幸氏は、ＮＨＫの取材に対して「逮捕されたというニュースを見て初めて知った。森容疑者とはこれまでに３回から４回会ったことがあるが、運動員ではなく支援者だという認識だ。警察からはこれまでに連絡はなく事務所として情報収集をしている」と話しています。
