kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

コメ返し ―― みんなさっさと降伏して、祖国を捨てれば楽になるのに、それでも戦う彼らは……

ブックマークに書いたコメントに
星を付けてくれた人がいたので。
御礼を兼ねて、
コメントでは字数制限のため、
書けなかった分も捕捉して書いておきます。



ウクライナ国民が
『祖国を捨てれば楽になるのに戦うのは、
 ひとえに国を守りたい愛国心からだ』
という意見に対して。
それは違う、と。
彼らが銃を持ち戦うのは恐怖からだ、
と。
私は書きましたけど。
これはかなり言葉足らずで。
正しく言えば、
彼らが戦う理由は『今の生活』を守りたいからです。
もっと言い換えれば、
『今の人生』を守りたいから。
と言えるでしょうか。
これらが失われてしまう事を恐れて、その恐怖から逃れるために
彼らは戦いを選ぶのです。
どこかのテレビメディアのインタビューで
コメントを求められた
ウクライナ国民が答えて、
『強盗が銃を持って家に侵入してきた。
 家族を守るために、強盗を追い返すのは当然だろう』
というような
発言をしていました。
ウクライナ国民にとって、
軍事侵攻してきたロシアは、
侵攻してきた瞬間から、まったく信用できない相手であって。
ロシアが何を言おうが、
全てにおいて信用がならないんですよ。
話し合いの余地があるのなら、
そもそも軍事侵攻なんて選択していない、って
子供でも判る理屈です。
ロシアが軍事侵攻を実行した時点で
『問答無用』になってしまったのです。
日本の過去には
銃を持って押し込んできた賊に
『話せば判る』と言ったけど撃たれて死んだ偉人もいますけど。
相手が押し込んできている時点で、
話し合いなんて成立しないんですよ。
抵抗しなければ
生殺与奪は相手の思いのままです。



となると、
抵抗しないのなら逃げる選択肢があるわけですけど。
実際、
ウクライナでは国民がどんどん国から逃げ出しています。
逃げて、
生き延びられる確信が持てる人達は、
どんどん国外に脱出している。
こういう人達は、
国外に頼れる親族があったり。知己がいたり。
国外に資産を持っていたり、職場が国外だったりして。
外国へ移動しても生活が十分成り立つ、
そういう目処が立つ人たちです。
EUは
証明書が取れれば、
域内での活動には大した制限がかからず比較的自由ですから。
隣国のポーランドとかで、
難民証明とか取れれば他の国へ移動しての就職とかも出来ます。
場所を変えただけで、生活を維持出来るんです。
ただし、
それにはEU内で活動できるだけの資格を有していることが必要です。
だから、
そのような資格なり仕事なり財産なりを持っている人達は
真っ先にウクライナ国外へ逃げていく。



しかし
ウクライナ国民の全てが、
そのようなEUで、ウクライナ国外で通用する資格なり仕事なり財産なりを
持っているわけではありません。
大多数の国民は、
国外で働けるような資格なんて持っていませんし。
国外に財産なんて預けていません。
国外に脱出して、
ウクライナ国外から国内に残した財産を引きだそう、とか。
そんなことは、まず不可能です。
手持ちで持てるだけ持って、逃げるしかない。
それなら、
国内に預けている残産をすべて現金化して
手持ちにして逃げるしかないわけですけど。
戦争が始まった直後の1日、2日で、
金融機関に預けている財産を全て引き出す事なんて
これも不可能です。
不動産の現金化とか預けている証券、債権の取り寄せとかもっと無理。
すぐに逃げ出せるのは、
タンス貯金とかで手元に財産を持っている人だけで、
そうでない人達は身動きが取れません。
つまり、
国に残るしかない。



それでは、
逃げ出す事も出来ず国に残った場合、
どのような選択肢があるのか。
これは、
相手の暴挙に抵抗するか。
それとも、
抵抗を諦め相手のいいなりになるか。
この2択しか残されていません。
この場合、
国内での避難は
相手の支配を否定しつつ居続ける意味で
消極的な抵抗にあたります。
一種のサボタージュ的な抵抗です。
そして、
何故抵抗を選択するのか、といえば。
それ以外に、
相手の言いなりになる選択肢しか残されていないからです。
今回の場合、
ロシアは
『問答無用』と暴力を用いて押し入ってきたわけですから。
まずは、
これに対抗して、
『問答無用』が通じない事を実力で示さなければ
話し合いの余地はないのです。
抵抗しなければ、
ロシアの言うがママに従うしかない。
ロシアが『死ね』と言ったら『死ぬ』しかない……
そんな立場に落ちてしまう。
そんな不条理は到底受け入れられない。
だから
ウクライナ国民は戦うのです。
彼らは
ロシアと交渉するために戦っているのです。



祖国を捨てて楽になるのは、
ごく一部の恵まれた豊かな人達だけなのです……
大多数の人にとっては、
逃げて金無し職無し居場所無しのホームレス生活に落ちるか。
ロシアと戦うか。
その2者択一しかない。だから彼らは戦いを選ぶ。
何も持たないホームレスにはなりたくないから。
それが現実です。

 

 

青識亜論(せいしき・あろん) on Twitter: "みんなさっさと降伏して、祖国を捨てれば楽になるのに、それでも戦う彼らは、女子供を逃がして、首都にとどまって戦うウクライナの男たちの愛国心は、まさしくこれ以上ないぐらいの「有害な男らしさ」ですよ。"

うーん……そうではない。愛国心では無く恐怖なのだ、戦う理由は。信用できない相手に降伏しても命は保証されないのだ。逃げても助かるかどうか判らないのだ。逃げ切れるかどうかすら判らないのだ。だから戦うのだ。

2022/02/27 21:13

 

 

 

www.cnn.co.jp

全滅したウクライナ軍守備隊とされる音声明るみに、ロシア海軍に「消え失せろ」

黒海に浮かぶ島を防衛するウクライナ軍兵士と、ロシア海軍の将校が交わしたものとみられる音声が明るみに出た。
ウクライナのゼレンスキー大統領によると、スネーク島の守備に当たっていた兵士全員が戦死したと報告されているという。
同大統領は、「国境警備隊の全員が英雄的に死亡したが、降伏しなかった。彼らには死後、ウクライナの英雄勲章が授与されることになる」と述べた。
ロシアの戦艦は24日のある時点で同島に接近。
両者のやり取りとされる音声によると、ロシア軍の将校が「こちらは軍艦、ロシア軍の軍艦。流血と不必要な犠牲を回避するため、武器を置くことを提案する。さもなくば、爆撃を受けることになる」と述べた。
ウクライナ兵士からのものとされる応答は、「ロシア軍艦、消え失せろ」という内容だった。