kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

あーーーー…… ―― 知床遊覧船の社長

行方不明になってから丸5日になろうか、という
知床の観光船遭難事件。
昨日、
今回遭難した観光船を運航していた
運航会社『知床遊覧船』(北海道斜里町)の桂田精一社長(58)が
事故が起きてからはじめて記者会見を開き、
事件について
メディアに説明しました。



この会見
国内主要メディアのテレビカメラが入っていて。
テレビで生中継されていて。
インターネット上でもライブ映像で動画が公開されてました。
なので、
私も
同時中継の生映像を見たのですが……
社長の説明を聞いていると、
『今回の事故は起こるべくして起きた事故だな』
と。
やっぱり人災=事件だったか、
と。
そういう印象が拭えません。
私は
『釣り船』での回遊の経験があって。
そこでの知識を基にして
今回の事件に関する情報を色々検討してきたのですけど。
さらに
海難事故に詳しい専門家なら
私以上に
そのような印象を深めたのではないかなぁ。
というか、
確信したと思いますよ。



以下に理由を挙げていきますけど。
>今回
 遭難事故を起こした船長は、
 去年も座礁事故を起こしていたが。
 その後、
 訓練や講習をした、という説明はなかった。
 事故防止のための
 十分な再教育が行われた形跡がない。

>事故を起こした船は
 無線装置が故障中。
 社長は、その事実を把握して居なかった
 → 船の状態を把握していない状態で運行させていた。
 無線連絡は使えなくても
 他社と携帯電話で連絡できればよい。他社に頼れば良い、という判断。
 これは
 通常あり得ない。

>事故発生当日は
 現場海域には『強風波浪注意報』が出ていたが。
 社長は、
 港の様子を見て『問題なし』と判断した説明しており。
 その上、
 『海が荒れたら引き返す「条件付き運航」を決定した』と説明。
 しかし、
 国土交通省の担当者は27日夜、
 桂田社長の会見を受け、
 『(条件付きの運航という)考え方は基本的にはない』と述べている通り
 通常あり得ない対応。
 海が荒れ出してから荒れた海の中を引き返す(無事に航行する)のは
 事実上不可能なので。
 通常は、
 荒れる予想が出たら出航しない、もしくは荒れる前に帰港する。
 実際、
 当日他の船はそのように判断、行動している。

あと、
社長は会見で、
観光船の運航については
今回事故を起こした船長の経験、
水上バスを運行していた』経歴で得た知見、経験に頼っていた。
と、
そのような趣旨を説明していましたけど。
これは、
調べてみたら
長崎で有明湾の水上バスを運行していた経験なんですよね。
正直、
まったく
海の状況が異なるので
ほとんど当てになりませんよ。
というのも、
有明湾は内海で、
周りを長崎半島に囲まれていたりするので。
海はほとんど荒れません。
『潮の流れ』というのものがありません。
ところが、
知床の場合では、
港を出たら即外洋に近いような状況です。
潮の流れがまともにぶつかってきます。
つまり、
すぐに船が波に流されます。
なので、
油断しているとあっという間に流されて、
岸へ押されて岩場の岩礁にぶつかってしまいます。
多分、
去年、
今回の事故を起こした船長が座礁事故を起こした、ってのは。
そういう状況の中で起きたんだろう、と。
私的には
今出てきている情報でそのように見えます。
さらに言うと、
今回の事故も
内海での航行経験に基づいて
外洋を航行しようとして判断を誤ったんだろうなぁ、と。
内海の場合、
トラブルが発生したら
とにかく手近な陸地に船を寄せれば助かりますから。
その上、
海水温も比較的高くて、
海に飛び込んでも即座に問題になることはありません。
最悪、
救命胴衣をつけて筏につかまり
手近な陸地に向けて泳いでいれば、
その間に救助隊が来て、なんとか助かります。
海に沈まなければ助かる確率が高い。
しかし、
外洋の場合、
港に戻れなければ
ほぼ間違いなく死亡事故になります。
沖に流されてしまうと、
まずもって発見するまでに時間が掛かって。
その間に脱水症状と体力の低下で死亡します。
知床の場合
近くの岸壁は自然保護区で人の出入りがなく、
野生動物、熊などが跋扈している地域です。
陸地は危険なので寄せられません。
そして
海水温は
内海に比べたらかなり低いため
夏場でもなければ
海に投げ出された場合まず助かりません。
船の乗員乗客が助かるためには、
港へ無事に戻るしかありません。
つまり、
海上でトラブルが発生して港に戻れなくなるのは命取りなのです。
この点の厳しさは、
内海と外洋では全く異なります。
内海の経験で外洋を判断していたら即命取りになりますよ。



あと、
今回の記者会見で気になって点が
もう一つあるのですが。
そちらは、
このまま続けて書くと
ダラダラ長くなりそうなので。
別のヨタ書きに回します。

 

 

www.yomiuri.co.jp

知床遊覧船の社長、出航は「結果的に間違っていた」…打ち合わせでは「海が荒れたら引き返す」

 北海道・知床半島の沖合で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が消息を絶った事故で、運航会社「知床遊覧船」(北海道斜里町)の桂田精一社長(58)は27日、事故後、初めての記者会見を斜里町で開き、「お騒がせして大変申し訳ございません」と謝罪した。事故当日(23日)の出航の判断について、桂田社長は、強風、波浪注意報が出ていたことを認識したうえで、「船長から出航可能と報告があり、大丈夫と判断した」とし、「結果的に間違っていた」と自身の責任を認めた。
 桂田社長は、会見中に何度も土下座し、陳謝。事故の経緯を説明した。
 桂田社長によると、同社は運航の目安として「波の高さ1メートル以上、風速8メートル以上の場合は出航を取りやめる」としていた。当日は注意報が出ていたが、午前8時時点で、豊田徳幸船長(54)から「出航は可能」と報告があったとし、「その時は風と波が強くなかったので、海が荒れるようであれば引き返す条件付きの運航とすることを船長と打ち合わせ、決定した」と述べた。豊田船長は事故で行方不明となっている。
 カズワンは午前10時に出港。午後1時13分、同業他社に「カシュニの滝だが戻るのが遅れる」と無線連絡し、5分後に「船首が浸水している」と救助を求めた。この頃の現場付近の波高は2メートルを超えていた。
 当日は、カズワンと会社が交信する無線が壊れていたことも分かっており、桂田社長は「携帯電話や他の運航会社の無線でやり取りも可能なので出航を中止する判断はしなかった」と釈明した。
 桂田社長によると、知床遊覧船の安全統括管理者は桂田社長で、運航管理者は豊田船長だった。報道陣から、安全管理体制について問われると、「結果として、会社の安全管理が行き届いていなかった」と述べ、事故原因については「分からない。すべて私の至らなさ」と頭を下げた。
 国土交通省の担当者は27日夜、桂田社長の会見を受け、「(条件付きの運航という)考え方は基本的にはない」と述べ、安全管理規程で運航の中止基準とした荒天が予想される場合、出航は出来ないとした。
海上保安庁の小型船から海に入り捜索をするダイバーら(27日午前10時10分、北海道斜里町沖で、読売ヘリから)=川口正峰撮影
 事故では、これまでに11人の死亡が確認されている。第1管区海上保安本部(北海道小樽市)は27日も不明の15人の捜索を始めたが天候が悪く、漁船や観光船は活動を見合わせた。有力な手がかりは見つかっていない。


記者会見での桂田社長の発言のポイント
▼船長から「出航可能」との報告を受け、海が荒れたら引き返す「条件付き運航」を決定した
▼運航取りやめの判断は「波高1メートル以上、風速8メートル以上の場合」としている
▼当日の波浪、強風注意報は把握しており、今となれば判断を間違えた
▼無線設備の故障などについては、安全管理が行き届いていなかった

 

 

 

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識者が見た社長会見「かなりずさんな安全管理」「船長は実地経験積めていない」

 「知床遊覧船」の桂田精一社長の記者会見について、海難事故に詳しい山田吉彦東海大教授の見解を聞いた。
 社長として船の運航管理に十分な知見を持っていないと感じた。無線で船とやり取りできない状態の出航はあり得ない。通常は修理が済み、直ったのを確認して初めて船を出す。携帯電話があったというが、海上で通じるとは限らない。他社の無線を使うにしても、従業員1人を張り付かせるぐらいの対応を取るべきだ。安全管理がかなりずさんだ。
 船長も経験不足のように感じる。知床に来て、別の船長の下で1年程度の経験を積んだというが、コロナ禍での1年程度では足りない。それほど実地経験を積めていないのでは。
 今は知見や経験がなくても、免許などの資格があり、運航会社としての体制を整えれば運航できる。こうした基準は今後、見直す必要があるかもしれない。

 

 

 

newsdig.tbs.co.jp

【長崎】知床の観光船事故 豊田船長は長崎でも操縦「無茶をするような人ではなかった」

 北海道の知床半島沖で遭難した観光船の船長・豊田徳幸さんは2016年から1年間、
島原市などが企画した観光ツアーで有明海を走る水陸両用車のドライバーを務めていたことが分かりました。
 当時を知る関係者は豊田さんの人柄について、「3人いたドライバーの中でもリーダー的な役割で点検や操縦などを他の2人に指導していた、立派な人だった」
有明海は干満の差が大きいがそれも把握して運転していた、無茶をするような人ではなかった」などと話しています。