欧米で感染拡大してから、
だいたい
2~3ヶ月後くらいで。
日本国内に上陸してくる、という……
これ、
新型コロナの感染流入サイクルが
こんな具合でしたけど。
今回取り上げる『サル痘』も似たような展開になりました。
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とまあ、
本日今朝から昼間でのトップニュース、
というか。
正確には
昨夜から
国内主要メディアが大きく取り上げていた話題です。
『国内初確認』だし……
世界保健機関WHOが23日に、
「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言を出した
直後の出来事でしたから。
有名になって関心が集まり始めたところで、
起きましたからね。
ニュースバリューありありの。
久々のビッグニュースだって、
国内主要メディアがノリノリであおっていましたねw
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ところが、
この扱いが酷くて。
メディアの中に
『国内初感染』とか表記している所もありますけど。
今回の事例では
感染者が確認されたのが国内だった、
という結果であって。
感染した場所は日本国外、
欧米に渡航していて、
渡航先に滞在中に『サル痘』感染者と接触、
そこで感染したと考えられていますから。
『国内初感染』という表記は適切ではありません。
『日本国内で市中感染が発生した』との誤解を生みますからね。
『国内初の感染者』なら、
それなりに正しいのですけど。
この辺り、
日本国内マスメディアの理解が
かなりいい加減というかデタラメですね。
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あと
感染経路の説明もかなりいい加減で。
『サル痘』は
主に
接触感染で感染していく、と考えられていて。
接触感染の場合、
肌とか粘膜の直接接触、体液の交換、などによって感染が起きる、
と考えられています。
ウィルスが付着した手を舐めたり、
付着した手で目をこすったり、傷口に感染者の体液が付着したり、
そういう状況ですね。
握手とかハグとかキスとか、
欧米的な挨拶はかなりリスクが高いです。
でも、
新型コロナのような飛沫感染ではない、
と考えられているので。
これは、
感染力……一人の感染者からどれだけの人間が感染するか、その数、
が、
新型コロナと比べても非常に小さいため。
現状だと1を切っていますから。
そのように考えられています。
ただ、
『サル痘』は感染、発症しても
重症化せずに
入院も必要なく完治してしまうことがあるため。
現状では、
全症例を把握できておらず、
いまだに不明な点が多い状態だったりします。
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とかとか、
新型コロナとの違いがたくさんあります。
けど、
日本国内主要メディアの説明だと
その点の説明がかなり大雑把で
はしょられていたり。
無駄に危機感をあおるだけの報道になっているような……
もうちょっと、
なんとかならんかね。
「サル痘」国内初感染の30代男性、6月下旬に欧州に渡航…発熱・頭痛・発疹
厚生労働省は25日、天然痘に似た感染症「サル痘」の感染者が東京都内で確認されたと発表した。感染者が国内で確認されるのは初めて。
同省によると、感染者は都内に住む30歳代の男性。発熱、頭痛、発疹、 倦怠けんたい 感の症状があり、都内の病院に入院しているが、状態は安定しているという。
男性は6月下旬に欧州に渡航し、7月中旬に帰国した。同15日から倦怠感があり、25日に都内の医療機関を受診。東京都健康安全研究センターの検査で感染が判明した。欧州滞在中、のちにサル痘と診断された人と接触歴があったという。保健所が男性の帰国後の行動歴などを聞き取り、濃厚接触者の有無を調査している。
世界保健機関(WHO)などによると、サル痘の人から人への感染は、患者の発疹や体液などに接触することで起きる。潜伏期間は7~14日程度とされ、発熱や頭痛、リンパ節の腫れなどの症状が1~5日続いた後、発疹が出る。治癒するまでは、発症から2~4週間かかる。
多くは自然に回復するが、子どもなどは重症化する可能性があるとされている。国内で備蓄のある天然痘のワクチンが、サル痘の発症や重症化予防に有効とされる。治療は対症療法が基本だが、欧州で承認された治療薬もある。
医療体制が不十分なアフリカでの致死率は3~6%程度という報告もあるが、アフリカ以外での死者は報告されていない。
サル痘は、これまで主にアフリカの一部で感染が広まっていたが、今年に入り、英国やスペインなど75か国・地域で1万6000人以上に急増している。WHOは23日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。
サル痘に冷静な対応呼びかけ、厚労省「手指の衛生で対策」…欧米の患者はほとんど男性
天然痘に似た感染症「サル痘」の感染者が25日、国内で初めて確認された。厚生労働省は国内での流行に備え、サル痘にも効果が期待される天然痘ワクチンや治療薬を準備してきた。専門家は「患者を早期に把握して対策を取れば、感染拡大は防げるはずだ」と冷静な対応を呼びかけている。
初の感染者が確認された東京都の小池百合子知事は25日夜、「世界で感染が拡大している。あまり心配することはないが、手指衛生など感染予防策を心がけてほしい」と述べた。
サル痘はデング熱や狂犬病などと同じ4類感染症に分類され、患者が発生した場合、医師は保健所に届け出る必要がある。多くは自然回復するとされ、必ずしも入院する必要はないが、厚労省は入院できる体制を構築するよう各都道府県に要請している。
国内でサル痘向けに承認されている治療薬はなく、発熱や痛みなどへの対症療法が原則となる。厚労省は欧州でサル痘用にも承認された天然痘の治療薬「テコビリマット」を輸入し、東京、大阪、愛知、沖縄の4か所で臨床研究として投与できる仕組みを整えた。
一方、天然痘のワクチンは、サル痘に対し約85%の発症予防効果があるとされる。厚労省は一部の病院で臨床研究に限り、サル痘患者の濃厚接触者にこのワクチンの接種を認めているが、今後、正式にサル痘に使えるよう検討する。ワクチンは国内で生産されており、同省は「十分な量を確保している」と説明している。
世界保健機関(WHO)によると、感染が急拡大した欧米の患者はほとんどが男性で、男性間で性的な接触があったケースが多い。ただ、濃厚接触をすれば性別や年齢を問わず感染する。WHOは患者と同居する家族や医療従事者に注意を呼びかけている。
厚労省の担当者は「性交渉だけが感染経路というわけではないため、偏見を持たないようにしてほしい。発疹などがあれば、身近な医療機関を受診し、手指消毒の徹底やマスク着用など基本的な感染対策をお願いしたい」と話す。
サル痘に詳しい森川茂・岡山理科大教授(微生物学)は「サル痘は、 飛沫ひまつ 感染のリスクは少なく、感染者と肌が触れあうほどの濃厚接触で広がる。日本人は手洗いなどの感染対策が日常化している。患者を早期に把握して対策をとれば、国内での感染拡大は防げるはずだ」と話している。
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外務省は25日、感染症危険情報(4段階)でサル痘に関して全世界を対象にレベル1の「渡航に十分注意」を出した。新型コロナウイルスでは既に全世界にレベル1~3が出ており、上から2番目のレベル3(渡航中止勧告)が41か国に上る。