なんというか、
アメリカの政策金利引き下げについては、
以前から、
FRB議長をはじめとする関係者が、
講演とか定期会合とかでポツポツと匂わせる発言を繰り返してきましたし。
利下げに踏み切る根拠となるような、
アメリカ政府の統計データが……
インフレの後退というか、
景気の減速を示すデータが
このところ立て続けて出ているので。
満を持しての実行、って流れですよねぇ。
FRBパウエル議長「政策を調整すべき時が来た」…9月会合での利下げを事実上明言
【ジャクソンホール(米ワイオミング州)=田中宏幸、ニューヨーク=小林泰裕】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日午前(日本時間23日夜)、米ワイオミング州で開かれている経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演した。インフレ(物価上昇)の鈍化や雇用の減速懸念を踏まえ、「政策を調整すべき時が来た」と述べた。具体的な利下げの幅に言及しなかったが、次回9月会合での利下げを事実上明言した。
パウエル氏は、「インフレ率が(目標の)2%に戻る持続可能な道筋をたどっているとの確信を深めている」と指摘した。物価上昇が再加速するリスクは低下しているとの考えだ。
利下げのペースについては、「今後発表される指標や見通し、リスクのバランスに依存する」と述べるにとどめた。市場では9月の会合で、利下げ幅が通常の0・25%ではなく、0・50%になるとの見方もある。
雇用情勢を巡っては、「リスクが高まっている」として、物価とともに細心の注意を払う考えを示した。「労働市場のさらなる冷え込みは歓迎しない」とも付け加えた。7月の雇用統計では、就業者数が市場予想を大幅に下回り、米景気悪化への懸念が強まっている。
FRBは7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利を8会合連続で年5・25~5・50%に据え置いた。パウエル氏は記者会見で、9月に利下げを始める可能性を示し、インフレ抑制だけでなく、景気や雇用にも配慮する考えを示していた。
パウエル氏の発言を受けて、23日のニューヨーク外国為替市場では一時、1ドル=144円台後半をつけた。ドルで運用する魅力が薄れ、ドルを売って円を買う動きが出て、講演前に比べて2円近く、円高・ドル安に振れた。
米、9月利下げ既定路線に 年内複数回の見方も FRB議長講演
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は23日の講演で、金融政策の転換について「調整の時が来た。方向性は明確だ」と述べた。市場では事実上の利下げ宣言と見なされ、9月の利下げ決定は既定路線との受け止めが広がる。有識者からは、政策金利の引き下げを年内1回としてきたFRBの見通しを上回る複数回の利下げを見込む声も出ている。
FRBは9月17、18両日に次回の連邦公開市場委員会(FOMC)が控える。パウエル氏は講演で利下げ方針を強く示唆したものの、利下げ時期と幅は「今後のデータ、見通し、リスクのバランスによる」とし、明言は避けた。
市場では失業率の上昇などによって、景気の先行き懸念が高まっている。(共同)