あの福島第一原発事故から1年以上経って、やっと、こういう話が出てきました。
【原発事故被害予測】放射性物質拡散影響範囲最大は柏崎刈羽原発 住民避難範囲は40・2キロ +(1/2ページ) - MSN産経ニュース
【原発事故被害予測】拡散予測、正確性には限界 - MSN産経ニュース
【主張】放射能拡散予測 現実に即した防災計画を - MSN産経ニュース
再生エネルギーを大きく取り上げる一方で、原発の必要性を訴える人たちがいて。危険性を訴える人が居て。
日本のエネルギー問題は、依然として大きく割れたまま迷走してますけど。コツコツと地味に少しずつ前進していますよね。
ただ、もともとマイナスだった部分がゼロになっただけ、とも言えるので。手放しで褒められた物では無いのですけど。
その中で、
マスコミの原発に対する論調だけが相も変わらず旧態依然、というのが気になります。
ここでブックマークを貼った産経新聞は、
「「汚染の限界」を示すはずが「汚染の予告」と誤解される可能性を孕(はら)んでいるのではないか」
と決めつけて書いてみたり。
現実に即した、といえば聞こえが良いですけど。特定の状況を決めつけて予想を立てるのは「想定外」を作るだけ、ということがまだ分からないのですかね。
原発運営と事故対策について必要なことは、
出来る限り思いつく状況をあれこれと想定して、対応できる幅を可能な限り広く持つこと。
その上で、
現実的なリスクと恩恵を国民に示して、その上でどちらを選択するのか、国民に選ばせること、だと思います。
それが、福島第一原発事故を体験して、過去の原発行政の過ちに気がつき、国民が求めた理想ではなかったでしょうか。
特定の情報に基づく結果だけを押しつけるのは、「安全神話」を押しつけてそれ以外を一切否定し、その結果事故へと進んだ、過去のあやまりを繰り返すだけ、だと思うのですけど。
マスコミは、どうして同じ過ちを繰り返そうとするのでしょうか。
今回発表された政府の被害予想は、データの一つ、特定の条件下における被害予想であって。条件が変われば、被害は拡大することがあるし。もっと小さくて済むこともあり得る。
そうした手がかりが与えられることで、
事故の確率は高いのか低いのか、具体的な危険性をイメージすることができるのに。
なぜマスコミは、それを一つの型にはめ込んで、思考放棄しようとするだろう。