kg_noguの愚痴日記

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STAP騒動のこれから――小保方氏が発表の文書 全文

つい先日、記者会見を開いて謝罪したばかりの渦中の小保方女史ですが。
会見では説明が不足していた部分について、文書にしたものを公開しました。


小保方氏が発表の文書 全文 NHKニュース 小保方氏が発表の文書 全文 NHKニュース

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STAP細胞を巡る問題で、先週、記者会見した、理化学研究所小保方晴子研究ユニットリーダーが、14日、弁護士を通じて文書を発表しました。
タイトルは「4月9日の記者会見に関する補充説明」です。

まずは小保方氏の弁護団が、「4月9日の記者会見における小保方晴子氏の発言に関して、いろいろな意見が出ていることを鑑みて、補充説明として小保方氏から聞き取りました点をご紹介いたします」と説明しています。
そのうえで、以下の文が小保方氏のコメントとして紹介されています。
1 STAP細胞の存在について
(1)200回以上成功したと述べた点について
私は、STAP細胞の実験を毎日のように行い、しかも1日に複数回行うこともありました。
STAP細胞の作成手順は、1.マウスから細胞を取り出して、2.いろいろなストレスを与え(酸や物理的刺激など)、3.1週間程度培養します。
この作業のうち、1と2の作業は、それ自体にそれほどの時間はかからず、毎日のように行って、並行して培養をしていました。
培養後に、多能性マーカーが陽性であることを確認して、STAP細胞が作成できたことを確認していました。
このようにして作成されたSTAP細胞の幹細胞性については、培養系での分化実験、テラトーマ実験やキメラマウスへの寄与の実験などにより、複数回、再現性を確認しています。
STAP細胞の研究が開始されたのは5年ほど前のことですが、2011年4月には、論文に中心となる方法として記載した酸を用いてSTAP細胞ができることを確認していました。
その後、2011年6月から9月頃には、リンパ球のみならず、皮膚や筋肉や肺や脳や脂肪など、いろいろな細胞について、酸性溶液を含む様々なストレス条件を用いてSTAP細胞の作成を試みました。
この間だけで100回以上は作成していました。
そして、2011年9月以降は、脾臓由来のリンパ球細胞(CD45+)を酸性溶液で刺激を与えて、STAP細胞を作成する実験を繰り返していました。
このSTAP細胞を用いて、遺伝子の解析や分化実験やテラトーマの実験などを行うので、たくさんのSTAP細胞が必要になります。この方法で作ったものだけでも100回以上はSTAP細胞を作成しています。
また、今回発表した論文には合わせて80種類以上の図表が掲載されており、それぞれに複数回の予備実験が必要であったことから、STAP細胞は日々培養され解析されていました。
このことから、会見の場で200回と述べました。
(2)第三者によって成功している点について
迷惑がかかってはいけないので、私の判断だけで、名前を公表することはできません。
成功した人の存在は、理研も認識しておられるはずです。
2 STAP細胞作製レシピの公表について
STAP細胞を作る各ステップに細かな技術的な注意事項があるので、一言でコツのようなものを表現することは難しいのですが、再現実験を試みて下さっている方が、失敗しているステップについて、具体的にポイントをお教えすることについては、私の体調が回復し環境さえ整えば、積極的に協力したいと考えております。
状況が許されるならば、他の方がどのステップで問題が生じているかの情報を整理して、現在発表されているプロトコールに具体的なポイントを順次加筆していくことにも積極的に取り組んでいきたいと考えております。
また、現在開発中の効率の良いSTAP細胞作製の酸処理溶液のレシピや実験手順につきましては、所属機関の知的財産であることや特許等の事情もあり、現時点では私個人からすべてを公表できないことをご理解いただきたく存じます。
今の私の置かれている立場では難しい状況ですが、状況が許されるならば実験を早く再開して、言葉では伝えにくいコツ等がわかりやすいように、映像や画像等を盛り込んだプロトコールとして出来るだけ近い将来に公開していくことに努力していきたいと考えております。
3 4月12日朝刊での新聞記事について
同日、一部新聞の朝刊において「STAP論文新疑惑」と題する記事が掲載されましたが、事実確認を怠った誤った記事であり、大きな誤解を招くものであって、許容できるものではありません。
この説明は同日中に代理人を通じて同新聞社にお伝えしています。(1)メスのSTAP幹細胞が作成されており、現在、理研に保存されております。
したがって、オスの幹細胞しかないというのは、事実と異なります。(2)STAP幹細胞は、少なくとも10株は現存しています。
それらはすでに理研に提出しており、理研で保管されています。
そのうち、若山先生がオスかメスかを確かめたのは8株だけです。それらは、すべてオスでした。
若山先生が調べなかったSTAP幹細胞について、第三者機関に解析を依頼し染色体を調べたところ、そこにはメスのSTAP幹細胞の株も含まれていました。
記事に書かれている実験は、このメスのSTAP幹細胞を使って行われたものです。
4 STAP幹細胞のマウス系統の記事について
2013年3月までは、私は、神戸理研の若山研究室に所属していました。
ですから、マウスの受け渡しというのも、隔地者間でやりとりをしたのではなく、一つの研究室内での話です。
この点、誤解のないようお願いします。
STAP幹細胞は、STAP細胞を長期培養した後に得られるものです。
長期培養を行ったのも保存を行ったのも若山先生ですので、その間に何が起こったのかは、私にはわかりません。
現在あるSTAP幹細胞は、すべて若山先生が樹立されたものです。若山先生のご理解と異なる結果を得たことの原因が、どうしてか、私の作為的な行為によるもののように報道されていることは残念でなりません。
追記
4月9日の会見は「不服申し立て」に関する記者会見であり、準備期間も不十分で、しかも公開で時間も限られた場であったことから、STAP細胞の存在や科学的な意義についての説明を十分にすることができませんでした。
しかしこのような事情をご理解頂けず、説明がなかったとして批判をされる方がおられることを悲しく思っております。
理研や調査委員会のご指示や進行具合にもよりますし、私の体調の問題もあるので、確かなお約束はできませんが、真摯な姿勢で詳しく聞いて理解してくださる方がいらっしゃるなら、体調が戻り次第、できるだけ具体的なサンプルや写真などを提示しながらの科学的な説明や質問にじっくりお答えする機会があれば、ありがたく存じます。
(会見形式では到底無理ですので、たぶん数名限定での説明になると思いますが・・・。)

以上

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会見でコメントした内容について、識者から散々に批判されたことに対する反論なのでしょうかね。
なんか、いろいろとそれらしいことが書いてあるのですけど。
この公開された文書の中の記述について、私が気になったのが以下の点です。

『多能性マーカーが陽性であることを確認して、STAP細胞が作成できたことを確認していました。
 このようにして作成されたSTAP細胞の幹細胞性については、培養系での分化実験、テラトーマ実験やキメラマウスへの寄与の実験などにより、複数回、再現性を確認しています。』

どうも、多様性マーカーが陽性であることを持って、万能性が得られた、と認識しているようです。
でも、細胞の万能性を示すには、その後の幹細胞の分化、テラトーマ実験、キメラマウスへの寄与など。
全部クリアした場合に認められる、と考えるのが普通というか、科学的な常識らしいので。
小保方女史は、大きな勘違いをしているのではないか、と思われます。
この文書の通りなら、STAP細胞と言える物が出来たのは、何百、何千と製造した細胞のうちの、わずか数個、ということでしょうか?

それと、
『2011年6月から9月頃には、リンパ球のみならず、皮膚や筋肉や肺や脳や脂肪など、いろいろな細胞について、酸性溶液を含む様々なストレス条件を用いてSTAP細胞の作成を試みました。
この間だけで100回以上は作成していました。
そして、2011年9月以降は、脾臓由来のリンパ球細胞(CD45+)を酸性溶液で刺激を与えて、STAP細胞を作成する実験を繰り返していました。』
とも、文書にて述べているのですが。
最初は、あらゆる細胞で試していた実験を、その後、特定の細胞に固定して実験を繰り返しています。
これは、小保方女史の説明するSTAP現象が全ての細胞に起きる普遍的な内容ではなく、特定の細胞においてのみ起きる、極めて限定的な現象だった……なので、実験対象となる細胞が自然と特定されてしまった。ということにも読めるのですが。
そうなると、最初に説明された、「どの細胞にでも起きる普遍的な現象」というのとは、かなり内容が異なることになりますが。
これはどういうことなのでしょうか。


なんにしろ、今回出された文書の内容は、当初マスコミ前に発表された説明とはかなり異なるようです。
この辺の整合性がどうなっているのか。
わかりやすく納得のいく説明が聞ける日が、いつか来るのでしょうかねぇ?
今度、会見を開く予定の、小保方女史の上司にあたる、笹井氏なら、全てを説明してくれるのでしょうか?
謎はますます深まるばかりですが……一つハッキリしたのは。STAP細胞はこのままでは商品にはならない、ということですね。
すでに臨床試験の始まっているiPS細胞には勝てないようです。