日本では、
引き続き座間の連続殺人事件のニュースで賑わっているのですけど。
アメリカでも、大量殺人事件が発生しました。
場所はニューヨークです。
8人が死亡したとの事。
どうも、テロのようです。
ただ、
組織的な犯行というよりは、
現地住民がISの呼びかけに共鳴して単独で行う、
「ネイティブローンウルフ」型、をうかがわせるような情報が流れています。
こちらは、かなりの負傷者が出たようです。
それで、
ニュースの一受け手としては。
こういうニュースを横並びに流されているのを見てしまうと、
色々と思うところがあるわけです。
いや、別に報道の仕方に文句があるとか、
そういう訳じゃ無いですよ。
そもそもアメリカの事件の方は、
「ニューヨークのど真ん中でテロが起きた」「犯人が拘束された」
ってこと以外、
よく分かっていませんし。
一方の日本の大量殺人のほうは、
2ヶ月の間に殺された、死体をバラバラに分断して部屋に保管していた、
被害者は自殺サイトで犯人と知り合った人達、
とか、
事件の概要が容疑者の供述によって少しずつ明らかにされていますけれども、
犯行の動機とかが今ひとつ不明瞭です。
とくに、
日本の方は、いっぺんに大量殺人が起きたわけではなく、
2ヶ月という時間をかけて、
間を起きながら死体を処理しつつ平行して殺人も繰り返されていた、という。
私みたいな常識しか持ち合わせていない凡人には、
ちょっと理解しがたい状況で、
連日テレビのワイドショーが食いついています。
なんというか、
凡人からすると、
解体した死体と一緒に毎日寝起きしながら、次の殺人のための計画を準備するとか。
色々考えてみたのですけど、
精神的に耐えられそうにないな。という状況をよくも2ヶ月続けられたなぁ。と。
なにかしらの趣味嗜好、がそっち方向にあったのか、
それとも、
もっと切実な必要性に迫られた結果か、
私の平凡な脳みそだと、
そのどちらかしか考えられないのですけど。
ネットでは、既に、
「サイコパス説」とか「臓器密売説」とかが出ています。
ただ、
サイコパスってのは私も考えましたけど。
これは社会的常識というか倫理観などが通常の範囲に収まらず、一部欠損もしくは大きく逸脱している人を差す言葉で。
必ずしも行動が殺人に結びつくわけではありません。
サイコパス=殺人愛好家ではないのですのよね。
殺人に対する心理的な抵抗が低いか、まったくない、ってだけで、
それだけだと、連続殺人なんて面倒なことを続ける動機が見当たりません。
あと、
「臓器密売説」ですが、これはもっと眉唾っぽいです。
臓器移植とか別の目的に再利用されるような臓器は、
体から切り離した……というか死体になった瞬間に人間の臓器は腐敗が進んでしまうので、
そうとう手間をかけて適切に保管できる設備がないと、売り物にはなり得ません。
(基本、人間の体の中は雑菌だらけで、
生きている(活動している)から体が抵抗して雑菌を排除しています。
死んでしまうとこの働きがなくなるので、腐敗するわけです)
商品にするには、ある程度滅菌されていて、保管設備も整った環境が必要で、
そんな場所があるなら、
わざわざ自宅に遺体の一部を保管するメリットがないです。
雑な扱いで取り出された臓器では、雑菌だらけで売り物になりません。
骨髄とか血液とか、体液関係なら、まだ素人でもやりようがありそうですけど。
何人も殺害して売りさばくのはロスが大きくメリットがありません。
(むしろ、これやるなら麻酔打って寝ている間に作業して、
金少し払うだけで済ませるとか、そっちの方が後腐れが無い)
あと、
共犯説、組織的犯行説ですが……
これだけ大掛かりな殺人に共犯者、もしくは組織の関与があった場合、
今回捕まった容疑者の行動が隙がありすぎます。
共犯者や組織は
一蓮托生、運命共同体になるわけですから、
お互い相当厳しい監視状態になるはずです。
……じゃないと共犯者の心が安まりせんから。
なので、
今回の逮捕の決め手になったような、
特定の場所への容疑者の出入りとか、そういうことを許可する可能性は低いでしょう。
今回のような、
容疑者のかなり奔放な行動が続く場合、
もっと早い段階でこの逮捕された容疑者を排除(殺害)しているはずです。
9人も殺していて、1人殺すのを躊躇う理由がないですから。
とまあ、
この事件、なかなか凡人には理解しがたいのですけど。
犯人の動機は、極めてシンプルのような気がします。
こういうある意味ストレスフルな状況でも継続できる……って、
本人にとっては、
単純な動機、行動でないと、
継続するのは難しいですから(複雑なものほど継続へのハードルが高くなる)
ほとんど惰性で出来るくらい分かりやすい動機だと思うのですよね。
あと、
積極的な動機よりも、
何かしらの消極的な理由、
『●●したいけどそれはできないので、かわりに××する』みたいな、
そういう感じかなぁ。とも思います。
とか、
ニューヨークの事件いブックマーク貼っておきながら、
座間の事件について色々書いてしまいましたけど。
やっぱり、
動機が分からないのは怖いんですよねぇ……
ニューヨークのテロ、とか。
それはそれで怖いのですけど、
動機がハッキリしている分、理解できるので、そこでの不安は無いわけですよ。
問題なのは、
対処できるかできないか、だけで。
対処できなかった場合、
状況を検証して改善することで『再発防止』に挑むことが出来るわけです。
結果が満足いくものになるかどうかは、置いておいて、
とにかく次の行動に移ることが出来ます。
次の行動に移ることが出来る……ってのはとても重要です。
次の行動に移ることが出来れば、
「忘れる」ことが出来るのです。
新しい情報で前の情報を塗りつぶすなり、追い出すなり。
とにかく状況の変化によって、
どんどん新しい情報を摂取していくことが出来るのですね。
ところが、
座間の事件みたいに動機が不明なままだと、
どのように対処したらいいのか分からない。
なので、
現状からどう動いていいのか定まらないんですよねぇ。
ただ、
そういう事を考えると、
ニューヨークの事件も、実はまだ動機がハッキリしないのだけど、
とりあえず人心を安定させるために、
「ISに影響されたテロ」という分かりやすい答えを発表しただけなのかもしれません。
公権力は往々にして、そういう手段を用いますから。
なかなかどうして注意が必要です。
ニューヨーク=上塚真由】米ニューヨーク・マンハッタン南西部で10月31日午後3時(日本時間11月1日午前4時)ごろ、ピックアップトラックが自転車用の道路に突っ込み、次々と歩行者らをはねた。米メディアによると、8人が死亡し、10人以上が負傷。ニューヨーク市警は、運転していた容疑者の男(29)を拘束した。
ニューヨーク市のデブラシオ市長は会見し、「卑怯なテロ行為だ」と非難。連邦捜査局(FBI)などはテロ事件とみて捜査を始めた。
CNNテレビによると、男はウズベキスタン出身の移民で、2010年に米国に入国。犯行に使われたトラックからは、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う内容の手書きメモが見つかり、犯行後、アラビア語で「アラー・アクバル(神は偉大なり)」などと叫んでいたという。