数日に前に、サラッと流されたニュースなのですが。
なにげに内容はかなりクリティカル、というか。物騒極まりないです。
戦争直前。と言えるかもしれません。
多分、
座間の大量殺人事件がなければ、
もう少し扱いも大きかったし、それなりに深掘りして扱われていた内容だと思うのですよねぇ。
……でも、どうだろ。
情報が出てこないから、
やっぱりサラッと流れたままで終わっていたでしょうか。
去年のマレーシアでの電撃的な暗殺事件の後、
この人の消息は本当に表舞台から消えてしまったのですが……
今回、中国で関連する事件が起きた、ということは。
今現在、中国に潜伏している、ということなのでしょうか。
だとすると、
中国は今もって『対北朝鮮』でとてもなく強力なカードを握っていることになります。
北朝鮮国内には、
未だに金正恩代表よりも、暗殺された金正男氏の血筋を正当な後継者と見なしている人もいるらしいですから。
アメリカがチラつかせている軍事オプションなどよりも、
遙かに強力なカードです。
場合によっては、
というか条件が揃えば、
金正恩代表を排除して新たな政権を打ち立てる、その後ろ盾になる動きもありえそうです。
ということは、
裏を返すと、
北朝鮮にとっては『目の上のたんこぶ』どころか、
ある意味、中国に急所を握られているにも等しいわけです。
しかも、
中国国内に暗殺者を送り込むほどですから、
相当焦っていることと、
中国側への配慮などまったく存在していない様子がうかがえます。
こうなってくると、
北朝鮮と中国の「血の絆」も中身がかなり怪しく見えて来ます。
中国の
習近平主席は今年の党大会で、
新しい執行部人事を発表した際に、
北朝鮮から送られた祝辞の返信として、
『新たな状況の下、中国が北朝鮮とともに持続可能で
健全かつ安定的な発展に向けた両党間および両国間の関係促進に努め、
地域の平和と安定の維持と共通の繁栄に貢献することを望む』
と習近平主席が直接、金正恩代表宛にメッセージを送ったと伝えられていますが。
その直後に、
暗殺部隊を中国国内で摘発するとか。
これはどう解釈したらいいのですかね。
メッセージのやりとりは、
あくまで社交儀礼の範囲で。
隙あらば、いつでも刺し殺してやるぞ。と。
そういう関係なんでしょうかねぇ。
中国と北朝鮮は。
これからどうなるのでしょう。
トランプ大統領の率いるアメリカ対北朝鮮の対決構図にばかり目が向いてしまいますけど、
なかなかどうして、
最近は、
中国方面からの発信も増えて、
面倒なことになりそうな気配が強く漂ってきていて、
いよいよ混沌としてきた印象が強いです。
今年2月にマレーシア・クアラルンプールの空港で暗殺された北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の息子、キム・ハンソル氏を暗殺するために中国・北京に派遣されていた北朝鮮の工作員グループが、中国の公安当局に逮捕されたことが分かった。中央日報が30日、報じた。ハンソル氏は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長のおいに当たる。
同紙は北朝鮮消息筋の話として「北朝鮮の偵察総局所属の特殊工作員らがハンソル氏を除去する目的で中国に侵入したが、メンバーの一部が先週、中国の国家安全部に逮捕され、現在は北京郊外の特殊施設で極秘に取り調べが行われている」と伝えた。
今回逮捕されたのは北朝鮮偵察総局の工作員7人だという。工作員らは支援組、行動組、遮断組に分かれ、ハンソル氏の居場所の把握、接近ルート準備などを行っていたが、このうち2人が捕まったことで暗殺計画が明るみに出たという。
中央日報によると、中国の公安当局は今月18−24日に行われた中国共産党第19回全国代表大会に合わせて中国国内の工作活動を集中監視しており、この過程で暗殺計画をつかんだことが分かった。
ハンソル氏は以前はマカオに滞在していたが、父の正男氏が殺害された直後、身の危険を感じて母親のキム・ヘギョン氏、妹のソルヒ氏と共に別の場所に身を隠した。このとき、ハンソル氏らを保護しているとされる組織「天里馬民防衛」は「金正男氏の家族に会って安全な場所に直接連れて行った」と明らかにし、米国・中国・オランダの各政府の支援に対し感謝の意を伝えた。
ハンソル氏はこれまで金正恩氏に対して批判的な立場を示してきた。ボスニアのインターナショナルスクールUWCに在学中だった2012年には、フィンランドのテレビ局とのインタビューで「金正恩氏がどのようにして独裁者になったのか知らない」と答えている。このため金正恩氏が、権力維持の障害になりそうな正男氏だけでなく息子のハンソル氏まで殺害しようとしていたのではないかとの見方が出ている。西欧メディアは、金正恩政権に不測の事態が発生すればハンソル氏が代わりの勢力となり得ると分析しており、こうした見方も金正恩氏の心情を逆なでした可能性がある。
北朝鮮がなぜ中国にハンソル氏の暗殺グループを派遣したのかは分かっていない。一部にはハンソル氏が西欧に亡命したとの見方もあるが、実際には中国当局が保護しており北朝鮮がこれに気づいて工作員を派遣したとの分析も示されている。北朝鮮の消息筋は中央日報に対し「今年3月以降、ハンソル氏の行方が分かっていないのは、中国当局が徹底的に管理しているからだろう。天里馬民防衛などの主張は、隠蔽のためのカモフラージュの可能性も考えられる」との見方を示した。イ・ユンジョン記者