テレビとかで、トランプ大統領の訪韓の様子が事細かに伝えられています。
でも、
この点について注目している解説はありませんでした。
新聞等でも注目していないようです。
ただ、
私的には「国連演説の時より戦争へ一歩進んだ」との印象を強く受ける演説でした。
前に、
9月の国連演説についてチョコチョコ思うところを書きましたが、
あれも国外に向けた公式な演説で、
この時は金正恩北朝鮮代表を『ロケットマン』と呼び、『独裁者』を名指しにすることは避けていました。
さて、
今回の韓国での公式な演説では、
『北の独裁者』と、名指しではありませんが『独裁者』という名称をはっきりと使っています。
この名称は、民主主義国家を標榜するアメリカにとっては『国家の敵』とも言える称号です。
もっぱら、
武力行使による排除の対象に使われてきた称号になります。
それを、
北朝鮮のすぐ目の前である韓国で使ったのです。
今のところ、
もう一つの重要な指標となる『テロ支援国家』の指定は外れたままなので、
武力行使の前にハードルが一つ残っていますが、
このハードルを取り去るための動き――北朝鮮を『テロ支援国家』に再指定する議論も始まっています。
もしかすると、それは、
トランプ大統領と中国との会談で、決まるのかもしれません。
昨日から始まっている習主席との会談の行方が大変気になるところです。
【ソウル聯合ニュース】韓国を国賓として訪問中のトランプ米大統領は8日、国会で演説し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長を「残酷な独裁者」と呼び、北朝鮮の劣悪な人権状況を激しく非難した。
トランプ氏は演説で、北朝鮮の人権蹂躙(じゅうりん)の事例を具体的に示した。北朝鮮の労働者は耐え難い条件の下で無報酬の長時間労働を強いられているとした上で、「電気を使う家庭は半分にも満たず、親たちは教師に心付けを渡せば子どもが強制労働から解放されると思っている」と述べた。
多くの人が飢えで命を落としており、乳幼児の30%近くが栄養失調による発育不全に陥っていると指摘した。
トランプ氏は、北朝鮮が2012年と13年に、住民の生活水準向上のために配分した金の半分以上に当たる推定2億ドル(現在のレートで約227億円)を記念碑や塔、銅像の建設に投じ、独裁者の偶像化に使ったと批判した。残酷な独裁者は住民を比較し、点数をつけ、忠誠度を評価してランク付けしているとも話した。
また、「9歳の少年が、祖父が反逆罪で告発されたとの理由で10年間収監生活を送った」「軍人が外国人を拉致し、北朝鮮のスパイの語学教師として働かせる」など、北朝鮮の実情を伝えながら、住民の強制労働についても言及した。