kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

うーん、でもこれって本来こんなもの ―― 中国の配車大手「滴滴」に批判集中 SOSあったのに…殺人防げず

この手の事件、
中国で話題になった、というか問題視されていたのは、
かなり以前からで。
中国のメディアでは
以前からしばしば取り上げてられていたのですけど。
で、
それで中国版ウーバーと中国政府が対応に乗り出したのを
日本のメディアが記事にしたので、
気になってブックマーク貼ってみました。

中国版の記事(もちろん翻訳されたものです)を読んだ時に
そのときに私が感じたのは
『何を今更』と呆れた思いでした。
いや別に、
このシステムを蔑視している、とか。そういうわけではなくて。
中国人の民度を蔑視しているわけでもなくて。
本家の米国でも、
運転手が『強姦魔』と化したり『強盗』になったり。
犯罪者に豹変する事例が多発してますし。
それを問題視されてますけど。
米国以外でも似たようなシステムを導入して利用されているようですが、
そこでもやはり犯罪の温床(いわゆるボッタクリみたいな悪質な利用事例)が多発しているようですし。
でもねぇ、
もともとのシステムが、
参加者の『善意』に頼って、
人と人をマッチングするだけで。
そこで発生する事態については、
すべて利用者の『自己責任』
その分だけ、
色々な経費が省かれるので、安く利用できる。
って発想で設計されているシステムですよね。このウーバー、って。
極端な表現をするなら、
『悪意ある人間から利用者を守るためにかけるコストをすべて省いた分だけ安く利用できるシステム』
なわけです。
行政の規制を何故かけるのか、
と言えば。
第一には『利用者保護』のためですから。
その規制の外で活動することで、
その分、コストがかからず安く利用できて便利。
というのが、
元々の本家ウーバーの趣旨でした。
なので、
本来、規制をかけることで、
利用者と事業者で分担して負担していた『安全・安心に関するコスト』は
その規制の外にでることで
『自己責任』=『利用者(運転手と乗客、それぞれの個人)負担』になる。
『善意』の利用者に当たればコストがかからず安く利用できる。
『悪意』ある利用者は、市場の評価によって淘汰される。
ってのが、
ウーバー・システムのあるべき姿なわけです。
で、『悪意』ある運転者と淘汰される前に出会ってしまった場合は……
まあ、運が悪かったということで。そこも含めた利用者の『自己責任』
それが『ウーバー』という制度って、
この場合『制度』って言ってしまった方がいいでしょうかね。
『制度――国・社会・団体などを秩序にしたがって運営・維持していくためのきまり』ってのが
明解国語辞典の説明文ですけど。
だから、
過度な規制をウーバーに求めるのが、本来間違いなのです。
わたしはそのように理解してましたけど。
そういうものではないのですかね?
これからは、
安全・安心に金を払う客は、組織化されたタクシー利用。
そんな所に金を払いたくない客は、ウーバー利用。
と言う形に、
市場の棲み分けが進んでいくのが、合理的な流れだと思うのですけど。ね。
というか、
『ウーバー』というシステムの社会的な意義、について言えば。
そういうものじゃないですか。
だから、
今回、ブックマークを貼った記事の内容は、
『中国だから』とか中国ローカル特有の事例ではなくて、
日本でもウーバーを導入したら普通に発生する、当たり前の事件だと思うのですよ。



 中国の配車アプリ最大手「滴滴出行」の相乗りサービスを利用した女性がドライバーに殺害される事件が相次いで発生し、中国社会で波紋を広げている。当局や世論の厳しい批判を受け、同社は相乗り機能の一部を停止したほか、9月8日から約1週間、深夜早朝のサービスを大部分取りやめるなど対応に追われている。
(北京 西見由章)


SOSに対応できず
 8月25日早朝、雨が降りしきる浙江省温州市の山中で、若い女性の遺体が約8メートルの崖下から発見された。女性の着衣に乱れはなかったが、両足がひもで縛られ、左腕には大量の血が付着していたという。
 中国紙・新京報などによると、女性は元幼稚園教師の趙さん(21)。前日に滴滴の「順風車」と呼ばれる相乗りサービスを利用して、友人に会うため近隣の町に向かっていた。ところがドライバーの鍾容疑者(27)は山中に趙さんを連れ込み、強姦した後に首を刃物で切りつけ失血死させた。
 「この運転手は山道に入った。(周囲に)車が1台もいない」「怖い」「助けて」−。趙さんは滴滴の車に乗った約45分後の午後2時15分頃ごろから、友人の女性あてに携帯アプリでSOSのメッセージを何度も送っていた。友人が連絡を取ろうとしたが、趙さんの携帯は電源が切られた状態に。焦った友人らは滴滴の顧客サービスセンターに対し、1時間に7回連絡をとるなど対応を求めたが、しばらく待つようにとの回答しかなかった。
 午後4時ごろには友人と母親が警察に通報したものの、捜査当局が滴滴から問題のドライバーや車両に関する情報を得られたのはさらに2時間後の午後6時過ぎだった


事件前にも問題行為通報
 殺害翌日に逮捕された鍾容疑者の供述によると、山中で趙さんの手足を縛った後、口を粘着テープでふさいで金を要求。通信アプリの微信を使って9000元(約14万6千円)を振り込ませた後、犯行に及んでいた。
 犯行の残虐さが際立つ一方で、今回の事件は本来防ぐことができたとの見方も広がる。事件の2日前、現場付近で滴滴を利用した別の女性客が、鍾容疑者の問題行為を同社に通報していたからだ。通報によると、鍾容疑者は女性に対し後部座席ではなく助手席に座るよう何度も要求。車が人気のない場所に向かったために強く停車を求めて車から降りたが、しばらく後をつけられたという。だが滴滴側は通報を受けながら何の措置もとっていなかった。
 新京報が鍾容疑者と交際していた女性に取材したところ、容疑者は中国で流行しているインターネット賭博にはまり、一時は二十数万元、日本円にして300万円以上の借金を抱えていたという。両親から金銭的な支援を受けたが完済できていなかった。事件前に「俺がいなくなっても探さないで」と恋人に伝えており、自暴自棄になっていた可能性もある。


圧倒的シェア
 2012年創業の滴滴は、16年に米同業のウーバー・テクノロジーズの中国事業を買収するなど圧倒的シェアを誇り、1日の配車件数は3000万件に上る。
 ただ、自家用車を使ったライドシェアサービスは、タクシーやハイヤーなどと違って運営会社による運転手への監督や指導が行き届きにくく、安全面の問題が指摘されている。とくに最も価格が安い相乗りの「順風車」サービスは、運転手への規制が緩いとされていた。
 河南省鄭州市では今年5月、滴滴の「順風車」を利用した客室乗務員の女性(21)がドライバーに強姦・殺害され、遺体を遺棄される事件が起きた。女性の遺体には20カ所以上の刃物による傷が残されていたという。容疑者の男は犯行現場近くの川に飛び込み、後日遺体で発見された。


相乗りサービス停止
 滴滴は一連の事件を受けて8月下旬、「順風車」のサービスを停止した。9月8〜15日の深夜11時から翌5時まで大部分のサービスを停止するほか、アプリに「ワンタッチ通報」機能を設置するなど「安全面の大改革」を行うとしている。
 交通運輸省などは9月5日、顧客の安全確保面などに関する滴滴への本格的な立ち入り調査を開始。中国メディアによると、創業者の程維CEOは現場でこう自己批判したという。「滴滴はこうした大規模な業務を行いながら、経験と検証を欠き、畏敬と警戒の心が不足し、最低限の安全意識を失っていた」