最近、にわかに世間を騒がせ始めたＴＰＰですが……
正直なところ、なんだかよく分かりません。
政府や経済界のお偉方は、
「交渉のテーブルに着かないと世界の趨勢から取り残される。交渉に参加することが国益だ」みたいなことを叫んで、
気炎をあげてますけども。
今のところ、参加する国はシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、それに、オーストラリア、ペルー、アメリカ、ベトナム、マレーシアの９カ国。ここに日本が加わって１０カ国ですか……
環太平洋戦略的経済連携協定という名称から、太平洋に面する国々しか集まってこない、としても。
参加国が少なすぎませんか、これ？ しかも、経済規模の小さな国ばかりだし。
これを『世界』とか『グローバルスタンダード』みたいに吹聴するのは、どう考えても無理がありますよね。
私は、
今の補助金付けの農業が、このままでいいとは思っていませんし。
中国や韓国と、経済外交の面で差がついている現実に対して、なんらかの対策が必要だ、という主張には同意します。
しかし、それがなぜＴＰＰになるのか、理解できません。
自分なりに、本をあさったり、ネットに潜ったり、情報を集めてみたのですが。
たとえば、
日本の貿易総額に対する、ＴＰＰに参加する国別の割合を、見てみると、
目立ったところでは、
アメリカで１３％、オーストラリアが４％、マレーシア３％、シンガポール２％、ベトナム１％くらいでしょうか。
大口の中国や、韓国はいませんし、ヨーロッパやブラジル、中東諸国は当然対象外ですし。
これなら、ＡＳＥＡＮ諸国との経済協定を推進した方が、まだましかなぁ……と、素人考えで思えるのですけどね。
いろんな情報をあさってみたのですけど。
日本にどんなメリットがあるのが、明快な答えを与えてくれる人が誰も居ないのですよ。
いったい、どうしたことなのですかね。
ＴＰＰ推進を唱える人たちにお願いしたいのですけど。
具体的な数字を出して、メリットを明示してくれませんでしょうか。
●●の分野で、×％の輸出増が見込めて、▲▲兆円程度の経済効果がある、とか、具体的に教えてもらえますと、
オジサンの馬鹿な頭でも理解できるのですけどね。
政府が統一見解として１０年で２．７兆円程度の効果があるとか、数字を出してますけど。
年間で、２７００億円程度ですか？
なんか、携帯ゲーム会社の年商くらいしかないのですけどね。
日本全体から見たら、雀の涙もありませんけど。
その程度の話なら、無理せず、無視していいと思うのですけどね。
いったい全体、焦って参加するほど何が大事なのですかね。
