以前に、大学生がアミューズメントパーク等で迷惑行為を働き、それを勲章としてフェイスブックやツィッターなどのＳＮＳで喧伝するコメントを載せて、
社会的な批判を浴びる、という事件がありました。
一時期、騒動にもなって、当該学生の在籍していた大学の就職活動が、かなり大変だったらしい、という記事を覚えていたのですけど。
【衝撃事件の核心】幼稚、暗愚、無神経…ＵＳＪ迷惑騒動で判明、今どき大学生の“嫌になるほどの低レベル”（1/4ページ） - MSN産経west
その大学生バカ騒ぎの発端となった、神戸大の学生について、大学が２０日付けで処分を下したそうです。
３ヶ月の停学だそうです。
「妨害行為を繰り返した」 ＵＳＪで迷惑行為の学生に停学３カ月 神戸大 - MSN産経west
この処分の軽重、妥当性については。率直に言って、私みたいな門外漢には、わかりかねるのですが。
記事の中で、読んでいて気になったことがあります。
大学側が処分を下した理由について、
『乗り物を故意に停止させるような妨害行為を繰り返した。また、施設の安全性への信頼を揺るがすような虚偽の情報を広めた』
記事では、ということらしいのですが……これ、変じゃないですか？
処分について、神戸大の公式アナウンスがホームページに載っているわけではないので。
ネットでいくつか他の記事も拾い集めてみましたけど。
どれも似たような記述なので、産経新聞ネット記事の書き間違い、というわけではないようです。
となると、神戸大の関係者が見当違いをしている、ということでしょうか……
神戸大は国立ですので「行政機関の一部」とも言えますが。
学生が、私生活において、学校の外で起こした事件について、その正邪を判断し監督する、警察権などは大学に存在していないはずです。
処分を下す理由となった事件において、当該の学生が大阪ＵＳＪで実行した迷惑行為については。
当該学生と大阪ＵＳＪの間で解決されるべき問題であって。
大阪ＵＳＪでの不当行為は、神戸大が学生に懲罰を加える直接的な理由にはなりえません。
神戸大が当該学生を懲戒するのは、彼が神戸大の学生であることを名乗り迷惑行為をＳＮＳで喧伝したことによって。
神戸大の社会的信用が著しく傷つけられ、ブランド価値が大きく毀損してしまった。
そのことについて一連の事件における学生の責任を問う、というロジックでしか成り立たない、と思うのですが。
記事を読む限りでは、神戸大は学生の私生活まで監督する権限を有しているかのような、大学のコメントです。
……それって、明らかにおかしくないですか？
この理屈ですと、大学生が犯罪を犯した場合には、学生が在籍している大学の学長以下関係者は
学生の私生活の管理責任をとって、総辞職でもしなければならないことになりますけど。
神戸大の学長はそのつもりで――つまり、学生の停学処分と併せて自らの職を辞するつもりで、このようなコメントを出しているのでしょうかね？
それはそれで、立派な覚悟だとは思いますが……勘違いも甚だしいように思います。
