kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

自分にとっては大したことがないから相手にとっても大したことがないだろう、と決めつける鈍感な日本人――

とりあえず、今日は2本立てということで。
なんというか、この問題については、それほど興味がなかったのですけど。
ネットのコメントを見ていると、
ちょっと『外交儀礼』が分かってなさすぎる……というか、
事の重大さをまったく理解していない、
自分の小さな尺度を世界を図ろうとする『お馬鹿な日本人』が多いので、
ビックリしてしまいました。
というかウンザリしている、というか。
おいおいおいおい、この日本はそんなことで大丈夫なのかい?
こんなにも鈍感で頭の中がお花畑な日本人が多いのでは、
中国との激しい外交戦に生き残れないんじゃないの?
と心配になってしまったので、書いておくのです。


正直、
私にはモンゴル人の怒りがどんなものか、とか、
コロコロコミックの漫画の落書きがどんなものか、とか。
そういうことは興味無いですし。
調べてもいません。
ただ、
この問題がただ事では無い、と知ったのは、
モンゴル大使が日本の外務省に正式に抗議してきたことです。
つまり、
この問題で大使が外務省に抗議してきたという行動は
外交儀礼として言外の意味に、
『このマンガの内容は日本人の総意と受け取ってよいのか?』という
確認の意味を含んでいるんですよ。
『放置するのなら、このマンガを認めている日本人も認めてない日本人も、
 日本人は全てモンゴル人を侮辱しているんだな?』
という、ある意味確認を含めた最後通告です。
国を代表した窓口である外務省にわざわざ正式に抗議を申し入れてくる、
ということは、そういうレベルの話です。
それだけ、
モンゴル人が怒っている――という事実をモンゴル大使が突き付けてきたわけですけど。
なんというか、
この事実の重さをまったく理解していない、
一部の日本人が、脳内お花畑すぎるというか。
「軽い悪戯なのに、モンゴル人がいちゃもん付けてきたから日本人負けるな」的な、
まったく事態の重大さを理解してない脳天気MAXなコメントがネットで満載しているのに、
驚愕してしまいます。
いやいやいやいや、
日本人にとって大した問題じゃない、って事実と、
果たして相手にとって重大事かどうか、はまったく別次元の話ですから。
大使が外務省に抗議する、というのは、
単なるイチャもんで済むレベルの話ではありません。
抗議するモンゴル側だって、それなりのリスクを背負うわけです。
この抗議で
『日本人に嫌われる』かも知れないし、
『日本からの援助がなくなる』かも知れないし、
『日本との取引が減る』かも知れないし、
そういうリスクを背負ってまで、モンゴルの代表として抗議しているわけです。
日本が他国に抗議するときに、
例えば、
中国とか韓国とかを相手に抗議した後の
中国の反応とか韓国の動きとかで起きているようなことが、
日本に抗議したモンゴルに対して日本が行う未来もありえるわけです。
今の日韓関係のような冷えた関係になるかもしれません、
そのくらいのことは、
当然モンゴル人大使だって考えますし、覚悟もしますよ。
それでも抗議してくる、というのは、
そういう未来になったとしても『受け入れがたい事実』で認められないから、
抗議するわけです。
そして、逆に、
このコロコロコミックの問題を放置するなら、
日本とモンゴルの関係も、今の日韓関係の冷えた関係……どころか、
かつての尖閣諸島問題で、
日系企業が中国国内で焼き討ちにあったような、
あのような暴動が起きるかも知れない……
大使が正式に抗議を申して入れてくる、ってのは、そういうレベルの話です。
表現の自由』を訴えるのは大切ですけど。
もう少し、
現実で何が起きているのか理解してほしいものです。


追記:
うーん、この問題で外務省が小学館に取り次いだのが問題だ、と騒いでいる人がいるのですけど。
その人達はモンゴル大使が出した抗議文をちゃんと読んでいるのでしょうか?
モンゴル側が、
『この問題は一マンガに留まらずモンゴル人と日本人の間の全体の問題だ』と訴えている、というか、
外務省に送られてきた抗議文の冒頭からそのような言葉が入っています。
その上で、『法律に乗っ取った処罰を求める』と書かれているわけで、
外務省としては、
法律の問題としては、政府は今回の件について取り締まれる立場にない、から。
はっきりと拒否しているわけです。
刑事事件化してませんから。
小学館の関係者を逮捕したりしてませんし。
行政処分すらしてません。
その上で、
日本とモンゴルの友好の問題として、
小学館にモンゴル政府から正式に抗議があった事だけ通達するのは、まったく問題ないですけど。
通達を受けて、
小学館がどのような行動を起こすのかは、
小学館の責任ですし。
日本政府としては『法律での処罰はしない』と決めている時点で、
『権力による介入はしない』と明確に態度を打ち出していますから。
その上で、取り次ぎもしない、となると、
まさに『門前払い』としか言い様がないわけで。
モンゴル側としては『日本に無視された』と
小学館だけに向けられていた怒りが、今度は『日本全体』に向く結果になるのは自明の理ですが。
そこまで踏まえた上で、
『日本政府=外務省が取り次ぐのはおかしい』という、
そういう主張なのでしょうか?
というわけで、追加で
モンゴル大使が外務省に送りつけた抗議文の掲載した記事にブックマーク貼りました。
私としては、
上手く『法律での処罰』と『小学館への取り次ぎ』を切り分けて、
落としどころにはめたな、と外務省を褒めてもイイくらいですけどね。




 小学館の「月刊コロコロコミック」(2018年3月号)に掲載された漫画にモンゴルの英雄チンギス・ハンに関する不適切な表現が使われたとして、在京モンゴル大使館が23日、外務省に抗議した。小学館は同大使館に文書で謝罪、再発防止を約束した。
 同漫画をめぐっては、大相撲の元横綱朝青龍がチンギス・ハンを侮辱されたとして「あり得ない」とツイートするなど、物議を醸している。
 小学館広報室は取材に「不適切な表現を行ったことにより、モンゴル国国民ならびにチンギス・ハンを敬愛する全ての方々にご不快の念を抱かせましたことを深くおわび申し上げます」とコメントした。(2018/02/23-21:08)



今回のコロコロコミックをめぐる問題について、駐日モンゴル大使館は23日昼に公式フェイスブック上に、公使参事官の署名入りで抗議文を掲載した。その全文は次の通り。


「月刊コロコロコミック(3月号)で、モンゴル国の歴史と文化だけではなく、日本の政府、国民のモンゴルとの友好関係を強化し続けたいという意志までも見下すような内容の、道徳性の欠如したイラストが掲載されました。

これは単なる非道徳的な行為だけではなく、わいせつ物頒布、児童の権利の保護に関する日本の法律にも違反していると考えています。

したがって、このような非礼な行為を非常に残念に思い日本外務省に抗議の意を示すとともに、この件に関して法律の下での適切な対応をしていただけることを期待しています」(原文はモンゴル語。翻訳・バークレーハウス語学センター)


一方、小学館広報室の担当者は23日昼、J-CASTニュースの取材に対し「現時点では、対応を協議中です」とだけ話した。