kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

前代未聞……?! ―― 柔道男子66キロ級 阿部が丸山を破り五輪代表に

いやぁ、
空前絶後といいますか。
たぶん、
これを超える試合は二度と出てこない、
と思います。



というのも。
今回の試合が成立した、
前提条件となる各種条件を満たすような
そういう事態が
この先発生することは、
考えづらいからです。
以下、
ざっと
今回の試合に至った前提条件を箇条書きにしてみますと。

>実力伯仲の世界王者が並び立って、
 たった一つのオリンピック代表枠をかけて直接対決
>オリンピック代表選考は、
 この試合の勝敗のみによって決定される。
 そのため、試合に『引き分け』は存在しない。
 決着が付くまで試合時間無制限のデスマッチ。
>両者とも年齢的に、
 4年後は引退を考えるだろう時期であって。
 今回がラストチャンス、後が無い。

という。
まあ、
よくもこれだけ条件が揃いましたね、

呆れてしまうぐらい。
厳しい条件が重なって偶然にも成立した、
『名勝負』となりました。
これ、
本来なら、
オリンピック代表は、
幾つもの国際大会の結果を経て、
総合的に判断されるものですが。
今回は、
この両王者に関しては
オリンピック代表選考資料にするための、
国際大会がすべて
新型コロナ・パンデミックのために。
中止、延期で出場機会がゼロ。
そのため、
選手選考締め切りギリギリになって、
一発勝負の直接対決。
ということになって、
試合時間が無制限のデスマッチルール。
普通なら、
試合時間終了、引き分け判定で試合終了となる筈が。
それもナシ。
しかも
両王者ともに年齢的に後が無い状態。
後のことは考えず勝ちに行くしかない、
という
追い込まれた状態。
とまあ、
よくもこれだけ条件が揃いも揃ったり。
こんな状況、
この先、
二度と成立しませんよ。
おそらく……
そもそも
選考のための直接対決試合を
それだけのために用意する、
とか。
それ自体有り得ないですから。



この試合、
テレビ中継が入っていて。
私も家事をしながら、
チラチラ眺めていたのですけど……
試合時間が延長につぐ延長で、
テレビ中継が
最後まで放送できませんでしたからね。
いちおう
勝利者インタビューや解説も含めて、
かなり
長めに中継枠を取っていたはずなのに。
さすがに、
試合前の登場から含めて
30分近くもかかるとは。
テレビの番組ディレクターも
予想出来なったのでしょう。
66キロ級だと
力だけで相手の体をブン回せるので。
お互い
全力で力を絞って
相手の力を殺し合って動きを封じる、という。
一瞬でも
気が抜けたら
その瞬間に勝負が付いてしまう。
過酷な階級ですから。
それが
30分近くも
集中力を切らさず全力で試合を続けるとか。
よくも
そこまで
全力疾走できましたね、って
驚きで言葉もありません。

 

 まさに栄誉を受けるにふさわしい化け物です(褒め言葉

 

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柔道男子66キロ級 阿部が丸山を破り五輪代表に 男女全階級決定

2020年12月13日 20時59分
来年に延期された東京オリンピックの柔道男子66キロ級の代表内定選手を決める試合が行われ阿部一二三選手が丸山城志郎選手に勝って代表に内定しました。
柔道の男子66キロ級は去年の世界選手権を制した丸山選手とおととしまで世界選手権を2連覇した阿部選手が激しく代表を争い、個人の14階級のうち唯一、東京オリンピックの代表が決まっていませんでした。
全日本柔道連盟は、2人の選考を行う予定だった大会が相次いで延期や中止となったため、日本の柔道では史上初めて1試合でオリンピックの代表を決める代表内定選手の決定戦を実施しました。
東京 文京区の講道館で観客を入れずに行われた決定戦では阿部選手が背負い投げ、丸山選手が内股で攻めますが、互いにポイントを奪えず延長に入りました。
延長に入ってからも互いに技を掛け合いながらしのぎ合う展開が続きましたが、試合時間ちょうど24分に阿部選手が「大内刈り」で技ありを奪って、優勢勝ちしました。
阿部選手は、全柔連の強化委員会の確認を経て初めてのオリンピック代表に内定しました。
柔道ではこれで、東京オリンピックで実施される男女合わせて14階級すべての代表内定選手が決まりました。

24分に及ぶ試合を制し東京オリンピック代表に内定した阿部一二三選手は「本当にすごく長い戦いで気持ちのぶつかり合いだと思っていた。やっと夢へのスタートラインに立てたと思う」と感慨深い表情で話しました。
試合については「絶対に勝ちきる、気持ちで引かないというのをイメージしながら戦った。ひるむことは一度もなかった。最後に投げることができたのも前に出る自分の柔道をした結果だと思う」と振り返ったうえで「この試合に向けてたくさんの人が僕のことを支えて応援してくれた。関わってくれた方々すべてに感謝したい。僕の夢はオリンピックで優勝することなので、それが恩返しになると思う」と時折、目に涙を浮かべながら話しました。
兄妹での出場となる阿部詩選手に対しては「おまたせっていう感じだ。妹が先に決まってたので、これで2人でオリンピックの金メダルを取ろうってはっきり言える」と話しました。
そして「東京オリンピックは自分がいちばん輝く舞台にしたい。まだゴールじゃないのでより一層気を引き締めて、東京オリンピックで優勝するというのをいちばんの目標にやっていきたい」と話していました。

丸山城志郎選手は、敗れた直後に今の心境について聞かれ20秒ほどの間、ことばを発しませんでした。
そして、涙をこらえながら「コロナの中でなかなか前に進むことができない時期もあったが、僕はひたむきにやってきた。自分を信じて妻を信じて毎日、トレーニングしてきた。感謝の気持ちでいっぱいだ」と話しました。
24分に及ぶ戦いについては「あっという間だった。結果は負けたが自分のやってきたことは出し切れたと思っている。最初から最後まで全力で勝ちに行くという気持ちだけで挑んだ」と振り返りました。
代表を争ってきた阿部選手について尋ねられると「ここまで肉体的にも精神的にも強くなれたのは僕の力だけじゃなくて、阿部選手の存在が大きい、僕を成長させてくれた」と話しました。
そして「僕の人生は終わってない。これからも諦めず前を向いてもっと精神的にも肉体的にも強くなれるように精進していく」とみずからに言い聞かせるように話していました。
阿部一二三選手の妹ですでに女子52キロ級のオリンピック代表に内定している阿部詩選手は会場の観覧席から兄の試合を見守りました。
詩選手は自身のツイッターで、「おめでとう。尊敬します。もっと上を目指し2人で優勝します。全身震えてました。あの闘いを見られたことに感謝します!」とつづりました。

柔道男子日本代表の井上康生監督は「2人がよくここまで準備をしてくれた。本日の戦いでも最高の試合をしてくれた。心からこの戦いをたたえたい。オリンピックの本戦で戦わせたかったというのが心からの思いで、どちらかが本戦に出られないのはすごく残念だ」と2人をたたえました。
東京オリンピックの代表に内定した阿部選手について「きょうの試合でも引きそうになる場面もあったが、奮い立たせて戦う姿や前に出る姿を見たときに、エリートで来た選手が苦しい時期を経験したからこそ、あの力が出たと感じた。阿部を強くさせたのは丸山の存在があったからだ」と評価しました。
そのうえで男子の7人の代表がすべて内定したことを受けて「阿部を含めて7人の代表と、気を引き締め直してやるべきことをやっていきたい」と話しました。
また金野潤強化委員長は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあって初めて1試合でオリンピックの内定選手を決めたことについて「通常ではない大会で、今の段階でメリット、デメリットは言えない。今後は全員が参加したうえでの試合を思い描いているが、どんな状況になるか分からない。最善の方法で選考や評価をしていきたい」と話しました。

阿部選手が所属する企業の総監督を務める吉田秀彦さんは「まずは本当にほっとしているがまだ東京五輪の代表になれただけで金メダルを取れたわけではない。まだまだ気を引き締めていきたい。ただ、きょうだけは喜んでいいんじゃないか」と教え子の勝利に表情を緩めました。
勝因については「両方とも相手の技を研究し尽くしている中で気持ちと気持ちのぶつかり合いだった。『オリンピックに行くんだ』という強い気持ちで阿部選手が上回ったのではないか」と精神面の充実を挙げたうえで「丸山選手といういいライバルがいてこういう勝負ができて、また1つ精神的にも強くなったのではないか」と話しました。
バルセロナオリンピックで金メダルを獲得した吉田総監督は「4年に1度のオリンピックで金メダルを取るのは非常に難しいことだ。魔物が住んでいるとも言われるがそういうものに負けない体と心を作ってほしい」とさらなる成長を期待していました。

柔道男子66キロ級の阿部一二三選手は、兵庫県出身の23歳です。
得意の背負い投げや袖釣り込み腰の技のキレは抜群で2014年の講道館杯、全日本体重別選手権を史上初めて高校2年生で制し脚光を浴びました。
常に「一本勝ち」をねらう豪快な柔道を持ち味に世界選手権では2017年から2連覇を果たしました。
しかし、同じ階級のライバル、丸山城志郎選手におととしから去年の世界選手権にかけて3連敗を喫し一時は、オリンピックの代表争いで逆転されました。
それでも去年11月の国際大会の決勝で丸山選手に雪辱を果たしことし2月の国際大会でも優勝し代表争いを五分に戻していました。
異例の直接対決となった内定選手決定戦で再び丸山選手を破りしれつな代表争いを制し初めてのオリンピック代表に内定しました。
東京オリンピックでは、日本選手として2008年北京大会以来となるこの階級の金メダル獲得を目指します。

柔道男子66キロ級の丸山城志郎選手は、宮崎県出身の27歳。
得意の内股は「日本刀のようだ」と表現されるなど抜群の切れがあります。
一方、国際大会では、ランキング下位の選手に敗れるなど好不調の波がありましたが、おととし11月に大阪で行われた国際大会で世界選手権2連覇の阿部一二三選手を破り、去年4月の全日本選抜体重別選手権で再び阿部選手を破って、国内外の大会を4大会連続で制しました。
さらに去年8月の世界選手権では、準決勝で阿部選手を延長の末に破り、決勝も制して初出場で金メダルを獲得しました。
しかし、去年11月の国際大会では決勝で阿部選手に敗れ、ことし2月の国際大会はひざのけがのために欠場しオリンピックの代表争いで阿部選手に並ばれていました。

丸山城志郎選手と阿部一二三選手はこれまで7回対戦し、丸山選手が4勝、阿部選手が3勝ときっ抗し互いに譲らない戦いが続いてきました。
2人の戦いを振り返ります。
初めて対戦したのは5年前、2015年秋の講道館杯、全日本体重別選手権。この試合は、「ともえ投げ」で有効を奪った丸山選手が優勢勝ちしました。
2016年4月の2回目の対戦では、全日本選抜体重別選手権の決勝で阿部選手が指導の差で勝って優勝を果たしました。この年のリオデジャネイロオリンピックの66キロ級の代表には海老沼匡選手が選ばれ、2人はともに出場を逃しましたが東京オリンピックに向けた代表争いを先にリードしたのは阿部選手でした。
阿部選手は、初出場した2017年の世界選手権で金メダルを獲得したあと、この年の12月の国際大会、「グランドスラム東京」の決勝で丸山選手から延長の末「大内刈り」で技ありを奪って優勝し、2018年には、世界選手権で2連覇を達成しました。
一方、丸山選手は、この年のアジア大会に出場したものの銀メダルにとどまり、アピールできませんでした。
しかし、この年の11月の国際大会、「グランドスラム大阪」の決勝で延長の末、「ともえ投げ」で技ありを奪って阿部選手を破り優勝。
続く去年4月の全日本選抜体重別選手権では、延長戦で「ともえ投げ」からの「浮き技」で技ありを奪って再び延長戦で阿部選手を倒して優勝しました。
さらに、この年の夏に行われた世界選手権で準決勝で直接対決し、延長の末、丸山選手がまたも「浮き技」で技ありを奪って優勢勝ちました。
丸山選手は、これで阿部選手に3連勝となりこの世界選手権で金メダルを獲得し代表争いを逆転したのです。
丸山選手が優勝すれば東京オリンピックの代表内定に大きく近づくことになった11月の国際大会「グランドスラム大阪」では、あとのない阿部選手が、延長にもつれ込んだ試合で「支え釣り込み足」で技ありを奪い2年ぶりに丸山選手に勝ちました。
阿部選手は、ことし2月、ドイツで行われた国際大会でも優勝。
この大会を左ひざのけがで欠場した丸山選手と再び代表争いで並びました。
2人の得意技は、阿部選手が「背負い投げ」や「袖釣り込み腰」などの担ぎ系の技で、丸山選手は「内股」ですが勝負を決めた「決まり技」はいずれも異なる技で、これまでの7試合のうち6試合が延長戦にもつれ込むなど、実力者どうしが互いに手の内を知り尽くし
譲らない戦いを続けてきました。

全日本柔道連盟が日本の柔道では初めて1試合でオリンピックの代表を決める内定選手の決定戦を実施したのは丸山城志郎選手と阿部一二三選手のしれつな争いに加えて、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で複数の選考対象の大会が中止になったからでした。
全柔連では、国内と国際大会の総合的な成績をもとにことし2月までに2番手以降の選手との明確な差がついたなどとして、オリンピックの個人14階級のうち13階級で代表内定選手を決めました。
一方で男子66キロ級については、しれつな代表争いを続けている丸山選手と阿部選手に差はないとしてことし4月の全日本選抜体重別選手権の結果を受けて選考する方針でした。
しかし、感染拡大の影響で4月の大会だけでなくオリンピックも延期されたため、12月に東京で行われる国際大会の2人の成績を踏まえて選考することを決めました。
ところがこの国際大会も中止となりました。
全柔連では、選考対象の最後の大会が行われるはずだった12月の同じ時期に合わせて日本の柔道では史上初めて1試合でオリンピックの代表を決める代表内定選手の決定戦を設けたのです。