先週からずっと気になっていたニュース、産経のネット記事から。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120228/crm12022822190025-n1.htm
概要は、
国内の独立系投資顧問会社、AIJ投資顧問が企業年金から運用を受託していた約2000億円の大部分が消失していることが証券取引等監視委員会の検査で23日に発覚した、という事件。
まーいろいろと情報が流れています。
先に世間を騒がせた（株）オリンパスの損失隠し粉飾決算とそっくりだとか、
このご時世に一度もマイナスリターンがないのはどう考えてもおかしいので、同業者に刺されたとか、
企業年金の運用担当者が素人すぎてカモられた、とか、
マネーロンダリングかも、とかとか。
しかし、私としてはこれはもう起きるべくして起きた事件だと思いますよ。
事件が絵図とか、関係者とか、そんなことがどうこうではなく、
ゼロ金利が十何年も続く世の中で、企業年金の運用利回りは４〜５％が最低ライン、
それ以下なら赤字じゃ。いまのご時世、どうやったって、達成出来ません。
こんな怪しいファンドにも頼りたくもなりますよ。
制度自体が無理ありすぎですもの。
厚生省は、
AIJ投資顧問が運用していた企業年金の大半がなくなっていた問題を受けて、企業年金の運用に関わるガイドラインを強化する方向で見直す、なんて寝ぼけたことを言ってますけどね。
そんなことして、何の意味があるのでしょうかね。
ガイドラインを強化して、健全、安心の安定運用で、
年率５％の運用利回りをどうやって達成しろというのでしょうか。
絵に描いた餅を、見せても、食べれませんけどね。
企業年金の積立金が枯渇して、年金基金が飢えて、
全部解散してチャラにしてしまえ、ってことを狙っているのでしょうかね。
いやぁ、もう……政府の無策ぶりというか、無責任には、毎度の事ながら驚きですよ。
追記：
中小企業の年金について、
ＡＩＪ企業年金消失：中小同業者の基金集中 高利回りにつられ - 毎日ｊｐ(毎日新聞) 
やめたくてもやめられない蟻地獄みたいな制度ですね。
