kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

一筋縄ではいかない対米中交渉――離島奪還訓練

ここ最近で気になっているニュース。もう一つ。
11月に始める予定だった日米合同の離島奪還訓練が中止になったことについて。


岡田氏、中国に配慮「決定は駄目だ」 離島奪還訓練断念の舞台裏 首相も追認、米は強い不快感+(1/2ページ) - MSN産経ニュース 岡田氏、中国に配慮「決定は駄目だ」 離島奪還訓練断念の舞台裏 首相も追認、米は強い不快感+(1/2ページ) - MSN産経ニュース


中止を決めたのは、岡田副総理の鶴の一声だったそうで。岡田氏の実家がイオングループを経営しているので。
イオングループの中国利権に配慮して、訓練中止を決定したのではないか。というような批難がネットの掲示板を飛び交っています。
……でも、そんな簡単な話ではないと思うのですよ。
10日ほど前にはこのような記事が出ていますし。


日米合同の離島奪還訓練 「別の島」検討も断念+(1/2ページ) - MSN産経ニュース 日米合同の離島奪還訓練 「別の島」検討も断念+(1/2ページ) - MSN産経ニュース


さらにその前には、こんなことも書かれていますし。


【防衛オフレコ放談】米政府もビビる奪還訓練 首相は「ホワイトハウスに…」   +(1/3ページ) - MSN産経ニュース 【防衛オフレコ放談】米政府もビビる奪還訓練 首相は「ホワイトハウスに…」   +(1/3ページ) - MSN産経ニュース


アメリカ寄りの記事を掲載する産経新聞が、このような記事を書くのですから。
日本政府もアメリカ政府も、今この次期に訓練を本当に実施していいものかどうか、中国の出方を警戒してかなり迷走していたことが見て取れます。
アメリカからは、キャンベル国務次官補から、今回の日本の決定を強く非難するコメントが出ていますけど。

離島防衛訓練中止の言いわけも嘘だった!=政府の中止決定:イザ! 離島防衛訓練中止の言いわけも嘘だった!=政府の中止決定:イザ!

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沖縄県無人島で計画されていた自衛隊アメリカ軍による離島防衛訓練が、日本の要請で中止されたことについて、先週来日したアメリカのキャンベル国務次官補が外務省幹部に、「理解しかねる」と強い不快感を示していたことがわかった。
日米両政府は11月、共同演習の一環として、初めて沖縄県無人島で離島防衛訓練を行う計画だったが、沖縄県内の反発に加え、アメリカ軍兵士による女性暴行事件が起きたことなどを理由に、日本側の要請により、中止が決まった。
キャンベル次官補は、先週、外務省幹部との会談の中で、「日本が決めたなら、戻せとは言わないが、なぜ中止しないといけないのか理解しかねる」と強い不快感を示した。
外務省側は、中止の理由を「高度な政治判断」と説明し、尖閣諸島をめぐり、対立が激化している中国への配慮を示唆したということで、アメリカ外交筋は「中国をけん制するための訓練なのに、本末転倒だ」と疑問を投げかけている。

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賛成・反対両派が迷走している状態なので。
「弱いアメリカ」と見られないために、日本の決定は受け入れがたい、と言うだけ言っておいた。というところなのでしょう。
誰かがババを引かなければならず。それが岡田副総理だった、ということですかねぇ。
対中国について、アメリカも腹が定まっていないようなので。日本は、まだまだ振り回される日々が続くのではないか、と思います。
日本を非難したキャンベル国務次官補は、その口でこんなことを言っているのですからねぇ。

Chosun Online | 朝鮮日報 「アジア諸国に『米か中かの選択』を強いるべからず」 Chosun Online | 朝鮮日報

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元職・現職の東アジア・太平洋担当国務次官補4人が集合、対中関係を語る
「現在、アジア諸国の第一目標は『中国との関係改善』だ。米国が冷戦時代に行ってきたように、中国の抑制だけに焦点を合わせてはならない理由だ」
米国のカート・キャンベル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は1日(現地時間)、米国ワシントンで行われた座談会で「台頭する中国との関係を解きほぐしていく作業は実に複雑なため、米国にとっては、これまで前例がないほど重要な外交政策課題になるだろう」という趣旨の発言を行った。キャンベル国務次官補は「特に対中関係は、中国との直接対話だけで全てを解決しようとするよりも、韓国や日本など隣国との対話や相談を通じて解きほぐしていくべき」と語った。
ジョージタウン大学と韓国経済研究所(KEI)が開催した1日の座談会には、キャンベル次官補のほか、ジョージ・H・W・ブッシュ政権時代に東アジア・太平洋担当国務次官補を務めたリチャード・H・ソロモン氏、同じくビル・クリントン政権時代のウィンストン・ロード氏、ジョージ・W・ブッシュ政権時代のクリストファー・ヒル氏の3人がパネリストとして出席し、米国の次期政権の対アジア政策について討論を行った。
2009年まで国務次官補を務めたヒル元次官補は「東南アジアの複数の国々は、中国の成長による経済的恩恵を受けている。これらの国々に『米国か、中国か』(という選択)を強要するのは、米国にとって利益にならない」と語った。またヒル元次官補は、中国の経済成長率が鈍化し、中国国内で徐々に拡大している社会的要求がもはや受け入れられない状況に至った場合、中国は混乱に直面するかもしれないという懸念を示した。さらにヒル元次官補は「今、外部からは、中国で何が起こっているのか正確に知ることはできない」と語った。
現在はデンバー大学国際関係大学院長のポストにあるヒル元次官補は「数年以内に中国で驚くべき状況が起こり得るか」という質問に対し「私の考えでは、既に深部で変化が生じていると思う。一部で予測しているように、いくつかの地域に分裂するほどではないだろうが、経済発展に追いつけない政治システムが原因で、かなりの挑戦や不安を経験することになるだろう」と語った。
ソロモン元次官補もまた、中国の内部混乱の可能性に言及した。ソロモン元次官補は「中国は現在、携帯電話などIT(情報技術)機器の拡散や経済成長の鈍化などにより、内部的に極めて難しい時期に差し掛かっているものとみられる。中国の次期指導部は、政治的な進歩を成し遂げて政府に対する大衆の不信を解消するという、非常に根本的な課題に直面している」と語った。
中国の次期指導部をめぐって米国政府内に期待と懸念が併存していることを示す例も紹介された。ロード元次官補は「昨年のジョー・バイデン副大統領の訪中に随行した高級官僚2人と会い、次期最高指導者に内定した習近平副主席について尋ねたところ、1人は『実用的かつ開放的で、話が通じるようだった』と語り、もう1人は『民族主義者で、胸の内が分からず、極めて危険な人物』と評価した」と語った。

ニューヨーク= 張祥鎮(チャン・サンジン)特派員
朝鮮日報朝鮮日報日本語版

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日本は、相当慎重に敏感に空気を読んでいかないと。アメリカと中国の双方から干されてしまいそうですね。
まだまだ胃の痛い季節が続きそうです。