kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

オーバーロード12巻の感想の2

さて、前回書いた通り、小説:オーバーロード12巻の考察の続きです。
ネタバレ全開なので、
『小説は自分で読みたい、余計な情報は見たくない』
という方は読まないで下さい。


というわけで、
デミウルゴスヤルダバオトについて替え玉がいる説。
実は、ヤルダバオトには、デミウルゴス以外が存在する説について。
これは、
オーバーロードの作者が
ネットの『小説家になろう』ページに置いている雑感でも触れているので、確定事項のようです。
このネタ、
私は後から知ったのですけど。
これを知ったときに、
『ああ、やっぱりそうなんだ……』と思いました。
というのも、
小説12巻にヤルダバオトが正体を現した瞬間の挿絵が掲載されているのですけどね……
……アニメ見てた人だと何となく分かると思うのですが、
2話で出てくる
デミウルゴス配下の3魔将の一人(って言っていいのかな)『憤怒』にそっくりなんですね。
最初、絵だけパラパラ見たときに、「あれ、今回は『憤怒』が出てくるのか」と思ってみていたら、
ヤルダバオトの正体だ、と名乗っていたので、
ちょっと混乱したのですけど。
直前で、攻撃を受けてフッ飛ばれされた時点で入れ替わった、ということなら、
辻褄が合いますね。
デミウルゴスは部下と入れ替わって戦場を任せて、
魔法を発動するために、その場を離れた。ということですかね。
あと、
12巻冒頭の最初の聖王国城砦での戦闘で、
デミウルゴスに向かって『神聖属性』を付与した弓矢での攻撃が無効化される、描写があります。
この後、
ヤルダバオト戦でのバラハ嬢が弓で神聖属性の攻撃を仕掛ける場合に、
攻撃がダメージを与えた場合に矛盾する可能性がありますので。
『入れ替わっていた』という展開で、
辻褄を合わせてくるのかなぁ。と……
(それとも、ユグドラシル内での『神聖属性』とこの世界での『善』は別系統なんでしょうか?)


ところで、
この
ヤルダバオトデミウルゴス入れ替わり説と関連して、
ヤルダバオトデミウルゴスでは無くなったので、
デミウルゴスがレメディオス、もしくはグスターボではないか、
という考察もあるのですけど。
私としては、
メディオスはドッペンベルガーで確定、で間違いないと思っています。
という根拠は、
前回も書きましたけど、レメディオスアルベドが対面した場面の描写です。
ここで、
メディオスアルベドの存在に圧倒されたような、
そんな見方で書かれています。
仮に
デミウルゴスがレメディオスに化けていた場合、
これはあり得ません。
デミウルゴスアルベドをライバルである同僚的なポジションとして捉え、
格上の存在とは見てませんから。
また、
その後のアインズ様に拝謁する場面で即座に跪き頭を垂れるように命令を出してます。
そういう、節々に出てくるアインズ様への敬意の描写、
これらから、グスターポよりはレメディオスがドッペンゲルガーのポジションだと思われます。
それと、バラハ嬢をいちいち怒鳴りつけるのもデミウルゴスの性格に合致しませんしね。
むしろ、
陰湿な策を好む性格を見せる王兄カスポンド……これがデミウルゴスでしょうね。
アインズ様と真っ向から対峙してますし、
饒舌で、その上、レメディオスを頭から叱りつけていて、
その後の聖王国騎士団を主導する立場に付いてますから。
つまり、
聖王国内で策謀を巡らし下準備を完璧に整えたところでアインズ様の前に現れる、
イベントのホスト役としてはぴったりのポジションですよ。



さて、
ネットに掲載されていた作者の雑感を読んで、もう一つ分かったことがあります。
それはアインズ様が斃れる場面を、幕間で第三者に語らせようか、と。
作者が構想している点です。
つまり、部外者が遠目から見てて、語りぐさになるような、
そういう場面でアインズ様が亡くなる……というのは確定事項らしい、ということです。
それを見た時、
『アインズ様が討たれる場面』というのが、なんとなく私の中で予想が付きました。
というわけで、
大胆予想を書きます。
これについては、ヘタしたら13巻のネタバレに繋がるかもしれないので、
ネタバレが嫌いな人は絶対に読まないで下さい。
お願いします。
あと、予想が外れても文句は受け付けません。
それから、ご意見も受け付けません。
あくまで私の覚え書きですから。





12巻を読んでいて、私的に引っかかっているのは、バラハ嬢が聖騎士としての『正義』の答えを求めて、
直接アインズ様に『正義とはなんなのか?』を尋ねる場面があるのですけど、
『誰一人傷つけずに救うにはどうしたらいいのか』
この答えが示されていないんですよね、
12巻の中では。
なのに12巻の中ではこの命題がしつこいくらいに繰り返されます。
敵が弱者の命を盾にする場面です。子供がバフォルクに殺されそうになる場面ですね。
物語の前半で出てくる、
ヤルダバオトが聖王女カラカを人質に取り、レメディオスが悩む場面、
実はこれも同じ命題です。
『聖騎士』として正義を体現しているはずの聖騎士団長レメディオスでさえ、
実は『正義』の答えを持っていない。
12巻の中では、『聖騎士』が修めるべき正義を実現しているキャラクターは誰もいないのです。
そういう形で見ると、今回の物語のキーとなるのが、
『聖騎士の体現する正義とは何か』
これがテーマとなって物語が進行していることが読み取れます。
そんな中で、
アインズ様はバラハ嬢に尋ねられた『正義』に関する質問の答えとして、
自らの行動の目的を『私と子供達が幸せに暮らせること、それが全て』と断言してますが、
これは読者には『ナザリック』のことを指している、とすぐに分かります。
しかし、
バラハ嬢は別の解釈を求めます。つまり大いなる誤解がここで発生しているわけです。
さらに、アインズ様に
『それでは陛下の大切な人が人質に取られたらどうするのか? 
 それでも大を救うために大事な一人を切り捨てられるのか?』と重ねて尋ねるのですけど、
この答えについては、アインズ様は愚痴を漏らすことで明確に答えません。
けれども、
この命題は、
12巻の後半でまたも出てきます。
ドッペンゲルガーが演じるレメディオスの魂の咆吼もでます、
それを聞いて、
バラハ嬢は『誰一人傷つけることなく全てを救うことは現実には不可能だ』という
ある意味で現実に打ちのめされた答えを得て、
アインズ様の圧倒的な力を見て『やっぱり「力」が全てなのか』との即物的な結論に
傾きかけているのですけど、
これだと在り来たりの答えで、そこに『飛躍』はありません。消化不良のママです。
なぜそんな消化不良の命題をしつこく掲げるのか。
おそらく、
この命題が13巻の最大の見せ場であり、『アインズ様の死』に関わるからです。
13巻で、
『誰一人傷つけることなく全てを救うことは不可能ではない』
その事実をアインズ様がバラハ嬢に見せつけるのですね。
それでバラハ嬢がアインズ様に心酔する『狂信者』=『聖騎士』として完成して、
『従者』から『聖騎士』にクラスチェンジする条件を満たし、
武器に聖なる力を付与することが出来るようになるわけです。
私が予想する展開は、以下の通りです。
13巻でも敵が人質を取る場面がクライマックスで出てきます、
12巻で繰り返されたバフォルクと子供と同じ展開です。
それが、
13巻では本性を現したヤルダバオトが、またしても武器として誰かを捕まえる、
そういう展開になる。のではないですかね。
ここで捕まるのはアインズ様にとっては失ってはならない存在の一人だ。
ではアインズ様はどうするのか。
人質の交換を申し出る。つまり自分の命を差し出すから人質は助けてくれ、という交渉を申し出て、
自らが敵に囚われの身にとなる。
その上で、
バラハ嬢に自分ごと敵を討つように、
アインズ様が渡した弓矢で討つように命じる。
おそらく、
物語のクライマックスはこれに近い展開になるはずです。
というのも、
ここでアインズ様が示す究極の自己犠牲こそ
今回の物語でヒロインポジションにいるバラハ嬢が
『聖騎士』に求めてやまない精神性、高潔さ、無償の正義、
『唇を噛みしめ辛いことから人々を守るためにその身を盾にする』姿が具現化した形だからです。
バラハ嬢が、
『正義を実行するには力が必要だ』
その答えの過ちををアインズ様は自らの行動によって示すわけです。
必要なのは『力』ではなく『覚悟』
それは口先だけの覚悟ではなくて、端から自らの命を差し出すことも躊躇わない真の『覚悟』。
そこにバラハ嬢、他の聖騎士たちは『聖騎士』としての真に完成された形を見つけるわけです。
この
クライマックスでヒロインが求めていた答えを得て、葛藤から解放される。
そのキーマンとなるのがアインズ様。
物語の構成として、必然的にそのような形で収束するはずです。
その結果は、
聖王国は南北に分裂、北側が魔導国の同盟国になって、南側と対立。
人間国家の連合に楔が打ち込まれる結果になる。
というところでしょうか。
圧倒的な力でヤルバダオトを蹂躙、抹殺する展開は、デミウルゴスの予想内でしょうから、
デミウルゴスの予測をこえる『想定外』になるには、
『力とは真逆の展開』であるべきで、アインズ様の自己犠牲はその条件にも合致しますし、ね。

肝心のアインズ様は、
もともと低位の物理攻撃無効化しているし、
デミウルゴスの部下なら手加減するはずなので、まったく何も身の危険を感じず、
単に目立って格好付けようと思っただけ、という。
それをデミウルゴスが勘違いしてくれて、
この場面を利用して、アインズ様ごとヤルダバオトを倒した(ことにして)、
アインズ様を聖人に仕立て上げる……みたいな?


ただし、
これはアインズ様と今回の物語でヒロインポジションについているバラハ嬢、との関係性のみで
展開を見ているので、
王兄カスポンドに扮したデミウルゴス、とか。
聖王女カラカ、の存在とか。
存在は語られたけどまだ登場してないヤオバダルト手下の戦闘メイド・プレアデスの登場、とか。
あと、バラハ嬢が最後まで生き残れるのかどうか、その点とか。
他の要素はいっさい無視しているので、
12巻ではほとんど表に出てきていないこれらのファクターが絡んでくると、どうなるのかなぁ。
そこは13巻を読んでみないとねぇ……


いちおう、12巻ラストの引きについて
「助ける必要のある人間はいない」
この後の展開程度はなんとなく分かるのですけど。
これについては、次回書くかな。
おお、なんかけっこうネタになってるな。