ネットで盛り上がっていた、
『東京新聞』の記事があったのですが、
さすがに
これはちょっとどうなのだろうか、
と
私的にも引っかかりましたので(笑
ブックマークを付けてみました。
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うーむ、
この記事はどこへ向かっているのか、
チョット意味不明すぎて。
業界人の端くれとしては、
なんとも、
笑うしかないですねぇ(苦笑
なんというか、
炎上マーケティング的な、
記事中に出てくる作家が個展を開いているのに合わせた、
宣伝という位置づけなのかなぁ。
さすがに、
『生活保護を出さない政府はオカシイ』という批判を主体に
構成しているのではない、
と信じたい。
過去の業績だけで、
生活保護が貰えるのなら。
それはもう、
『生活保護』ではなくて『年金』ですから。
まったく
趣旨が異なってしまいます。
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なんというか、
芸人が私生活をネタとして切り売りして
キャラクターを作るのと一緒で。
私生活部分をネタにして
個性化、というか。
差別化を図ったのかなぁ。
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以下は
私見ですけど。
作家も含めてクリエイターってのは、
価値を作って消費されて捨てられて。
それでナンボの世界で。
消費した誰かの心の中に記憶として
残ってくれれば万々歳。
語り継がれれば勲章モノの大成功、って職業です。
個展を開く、とか言うのは。
ファンサービスか、
そうでなければ。
単なる
当人の見栄です。
個展ですと、
消費者が
少数に限定されてしまうので。
ごく限られた
特定の層に向けて、というのなら。
先に書いた通りの
ファンサービス、そのものですし。
営業活動したいのなら、
それこそ
『コミケ』とか、
ああいう
山ほどの人の目にとまる場所を選ぶべきですし。
その意味では、
ネットでの露出を徹底して拡大するべきです。
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その上で、
ここから以下は
厳しい事を書きますけど。
創作というのは、
その価値は当人が決めるのではなくて。
他人が値決めするものなので。
他人が『無価値』だと見なしたら、
社会的には
『ゴミ』を生産しているだけの行為になります。
昔は
価値があったとしても、
消費されていけば、
その価値はどんどん目減りしていきます。
それでも
新しい価値を生み続けて、
目減りした分を補填し。
常に
新たな価値を加えて
消費者に提供することで。
手に取ってもらい消費してもらうか。
それとも、
目減りしても揺るがないほど突き抜けた
普遍的な価値を生み出す、か。
そこまで行かないと、
ただただ
社会的には
『ゴミ』を作っているだけになります。
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なので、
現状で、
収入が得られていないのなら。
生活保護を支援する福祉士が
転職を進めるのは当然です。
生活基盤を固めるのを
最優先にした
アドバイスをするのは
至極まっとうだと思いますよ。
一般の人に
わかりやすく言えば、
個人事業主が
赤字垂れ流しの
事業を続けて。
それで生活保護を申請している状況です。
当然、
まずは
今手がけている事業が黒字に転換する見通しがあるのか。
それが質問されるわけで。
具体的なプランが皆無、だと。
『そりゃあダメだ』
と
『まず、その赤字事業を止めてください』
となるわけですよ。
じゃないと、
単に
金をドブに捨てるだけの結果になりますから。
生活保護を受けるための条件として、当然ですね。
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そして
『立て直し』は、
余裕があるからこそ可能で。
余裕がなくなった後のギリギリ状態では、
その日を食いつなぐだけで精一杯。
抜け出す余裕なんて、
なくなりなりますから。
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というか、
作家として生きていくつもりなら。
『個人事業主』の意識がなくなった時点で、
終わりです。
作家として精神性、単に作品を発表するだけなら、
他の仕事をこなしながらでも
両立できますから。
自分の作品を如何にして世に出していくのか。
それを『個人事業』として捉えて、
積極的に計画を立てて実現していかないと。
「漫画家やめて日雇い労働を」と言われ生活保護断念 30周年記念個展でホームレス状態脱却を目指す内田かずひろさん
漫画家の内田かずひろさん(56)が、東京都新宿区でデビュー30周年を記念した個展を開いている。内田さんは昨年末、住んでいたアパートから退去を迫られ、野宿も経験。生活保護も、行政が窓口で申請を抑制する「水際作戦」によって受けられなかった。ホームレス状態の内田さんは個展を足がかりに再起を図るが、生活困窮者支援について「個々人の生き方に合う支援をしてほしい」と、自身の経験を踏まえて語る。(小松田健一)
◆仕事減にコロナ禍で追い打ち、アパート取り壊し…
内田さんは1990年にデビュー。親しみやすい画風で、代表作に犬の「ロダン」の視点で何げない日常を描いた「ロダンのココロ」がある。アニメ「学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!」のキャラクターデザインを担当した。
ここ数年は仕事が減り、コロナ禍が経済的に追い打ちをかけた。住んでいた都内のアパートは取り壊しのため昨年末で退去を求められ、年明け後は知人を頼って寝泊まり。アパートを新たに借りる資金がなく、生活保護を受けようと地元の福祉事務所に相談した。
しかし応対した職員は、定住先のない内田さんが生活保護を受けても、アパートでなく福祉施設の無料・低額宿泊所に入るしかないと説明したという。さらに当面は漫画を描かず日雇い労働で生活基盤を整え、準備を進めている30周年記念の個展もやめるよう言われ、申請を断念した。
知人宅にもいられなくなった内田さんは、寝袋を使って凍いてつく公園で眠れぬ夜を過ごしたことも。現在は友人宅に住まわせてもらっているが、不安定な状態は続く。◆ネットで公表のホームレス体験に大きな反響
そんな中、1月に内田さんと共著で児童書「みんなふつうで、みんなへん。」を出版した歌人・作家の枡野浩一さん(52)が「あなたを助けたい。ホームレスになったことを公表したらどうか」と助言。今月11日、インターネットの作品投稿サイト「note(ノート)」に「とうとうホームレスになってしまった」と題して一連の経緯を発表したところ大きな反響があった。
生活保護法は、無料・低額宿泊所などへの入所を強制できないと規定。定住先がなくとも、生活保護を受けてアパートに入居することも可能だ。
一般社団法人つくろい東京ファンド代表理事の稲葉剛さんは「住まいのない人が生活保護を申請した際、無料・低額宿泊所への入所が前提のように説明する自治体は少なくないが、施設入所の強制は法律違反。内田さんのように漫画家として実績のある人に転職を促すのも、あってはならない対応だ」と批判する。◆「個々の生き方に合う支援を」
内田さんは「役所の人は親身になってくれたが、創作が認知されていないのだと感じた。私にとって創作は呼吸と一緒で、一つの型にはめてほしくない」と話す。当面は生活保護は申請せず、noteへ作品を発表するなど漫画家として再起を図りたいという。
個展は25日まで新宿区荒木町の「コーヒー&ギャラリー ゑいじう」で開き、原画など約30点を展示・販売する。開館時間は各日午前11時~午後7時。問い合わせは=電03(3356)0098=へ。