kg_noguの愚痴日記

アラfi親爺が日々の愚痴を綴るブログです。だいたい日韓関係とか。最近はコロナ情報がメイン

一つの『終わり』を示す物語 ―― 米軍、アフガンから完全撤退

ある時代が終わった、
というべきか。
ある戦争が終わった、
というべきなのか。
とまあ、
メディアに
かなり仰々しく取り上げられていた
この件。
ですけど……



私的には
この先も続いていく流れの中の
一時の通過点で。
何も終わってないし、
片付いてもいない。
と、
そのように見ています。



米軍のアフガン撤兵完了は
事実ですし。
それが、
米軍
アフガン派兵活動における
節目であることも
間違いありません。
ただ、
この後、
再度の派兵がないのか、
絶対に有り得ないか、
というと……
その点には疑問符が付きます。
もともと
この件は
9.11同時多発テロ事件の報復として
アメリカが始めた、
『テロリストとの戦争』が出発点でしたが。
標的にしていた
テロリストとその勢力を
粗方殲滅掃討した後も、
現地に
治安維持の名目で残留して。
途中から
目的がどんどん変わっていく中で
米軍派兵の終了時期が
ズルズルと引き延ばされて。
それが
今に至るまで続いてきた、
という。



日本の国内メディアは
この件について
アメリカの
戦争物語としての側面ばかり強調して
取り上げていますけど。
それは、
アフガニスタンの地で
米軍が戦いを始めた最初の何年かだけの話で。
途中から、
民主主義に基づいた政権を
現地に根付かせるためにはどのようにするべきか
現地の治安を安定させるためには何をするべきか……という。
そういう物語に書き換わっています。
だから『治安維持活動』という名目になったわけで。
それに参加していたのは
米軍だけではありません。
イギリスとかドイツとか
他にも多数の国が
治安維持活動に参加してきました。
そこで
最後まで残っていた大規模な集団が
米軍だったわけですよ。
それが
今、
米軍の完全撤兵によって、
民主主義政治に参加していた現地人を
擁護してくれる勢力がなくなってしまうため。
民主主義にどっぷり浸かって活動していた
アメリカ以外の外国人や
現地アフガニスタン国民が
これまで活動してきた社会基盤を失い
大慌てで、
国外脱出を目指す、という。
騒動に発展して
大混乱となっているんですよねぇ。
ところが
日本国内メディアは
米軍の戦争という面ばかり強調して
それ以外の説明がマルッと省かれているため。
米軍が撤退した後、
現地をタリバンが支配するために大混乱が起きている、
みたいな……
かなり偏った視点からの
的を外れた説明が主流になっています。
そうではなくて、
現地の治安を維持していた
唯一の勢力だった米軍がいなくなることで、
ヘタをすると
群雄割拠の戦国時代に突入するかも知れない。
だから
アフガンスタンは
大混乱に陥っているのです。
タリバン
民主政権を打倒して
現地の実権を握ったことだけが問題じゃないんですよ。
そもそも
タリバンが現地の実権を握れるのかどうか、
それすら不透明な
不安定な情勢へと進んでいくのが必至なのが、
最大の問題なのです。



この点について、
日本国内メディアの中の人は
勘違いに気が付いていないようでして。
かなり
危うく感じます。

 

 

 

www.asahi.com 

米軍、アフガンから完全撤退 「20年近くの任務完了」

 米中央軍のマッケンジー司令官は30日夕、オンラインで記者会見し、アフガニスタンの首都カブールの国際空港で展開していた退避作戦が完了したと表明した。米国東部時間30日午後3時29分(アフガニスタン時間30日午後11時59分)、最後の米軍輸送機C17が同空港を離陸したという。2001年9月11日の米同時多発テロをきっかけに始まった「米国史上最長の戦争」に終止符が打たれた。
 マッケンジー司令官は記者会見で「今夜の米軍撤退は、退避作戦の終了とともに、01年9月11日直後にアフガニスタンで始まった20年近くに及ぶ我々の任務の完了を意味する」と指摘。米軍がアフガニスタン戦争で、オサマ・ビンラディン容疑者や国際テロ組織アルカイダを相手に戦ったことを振り返り、「決して簡単な任務ではなかった」と強調。2461人の米兵や市民が死亡し、2万人が負傷したと語った。
 一方、カブール空港で展開した退避作戦の結果についても報告し、アフガニスタン政権崩壊前日の14日以降、米軍は7万9千人を国外に搬送。内訳は、6千人が米国市民、7万3千人がアフガニスタン人や外国人だという。同盟国による搬送を合わせると、12万3千人超を搬送したという。ブリンケン国務長官は30日、アフガニスタン国内には、200人未満の出国を希望する米国市民が残されていることを明らかにし、タリバンに対して安全な出国を認めるよう改めて求めた。
 マッケンジー氏は、退避作戦最終盤の26日に過激派組織「イスラム国」(IS)支部組織の自爆テロで米軍兵士13人が死亡したことに言及し、「IS支部の脅威は極めて現実的であり、悲惨な結果となった」と述べ、その死を悼んだ。
 タリバンのスハイル・シャヒーン幹部は31日、「最後の米軍機が飛び立った。我が国は完全な独立を勝ち取った」とツイートした。
 米国は2001年9月11日の米同時多発テロ後の同年10月、国際テロ組織アルカイダを保護していたアフガニスタンタリバン政権に対する攻撃を開始。同政権を打倒し、民主政権の樹立を支援した。米軍はその後もアフガニスタンに駐留を続け対テロ組織掃討作戦などを続けていたが、米国内では長引く戦争に撤退を求める声が高まっていた。
 バイデン米大統領は4月、米同時多発テロから20年の節目となる今年9月11日までに米軍をアフガニスタンから撤退させ、米国史上最長の戦争を終わらせると表明。その後8月31日までに米軍を撤退する方針を打ち出していた。
 米軍撤退の動きを受けて、8月中旬にはタリバンアフガニスタンの首都カブールを制圧。米国が支援するアフガニスタン政府が崩壊したが、バイデン政権は同月末までの撤退方針を変えなかった。しかし、26日にはカブール空港周辺でIS支部組織による自爆テロ攻撃があり、米軍兵士13人が死亡し、18人が負傷。米軍は27日、アフガニスタン東部ナンガルハル州でドローンによる報復攻撃を行い、IS支部組織メンバー2人を殺害した。
 また、米軍は29日、首都カブールで無人機による空爆を実施した。米陸軍のテイラー少将は30日、この空爆の巻き添えで民間人が死亡したという報道について「とても深刻にとらえている。状況を引き続き調べている」と述べた。米国防総省は民間人の被害を確認した場合は、事実を公表する方針を示した。
 米中央軍のマッキンジー司令官は30日、アフガニスタンに駐留する米軍が米国民らの退避作戦を完了し、アフガニスタンから完全に撤退したことを発表した。米国史上最長となる20年に及ぶ戦争が終結した。
 米国は2001年の米同時多発テロ後の同年10月、国際テロ組織アルカイダを保護していたアフガニスタンタリバン政権に対する攻撃を開始。同政権を打倒し、民主政権の樹立を支援した。米軍はその後もアフガニスタンに駐留を続け対テロ組織掃討作戦などを続けていたが、米国内では長引く戦争に撤退を求める声が高まっていた。
 バイデン大統領は4月、米同時多発テロから20年の節目となる今年9月11日までに米軍をアフガニスタンから撤退させ、米国史上最長の戦争を終わらせると表明。その後8月31日までに米軍を撤退する方針を打ち出していた。
 米軍撤退の動きを受けて、8月中旬にはタリバンアフガニスタンの首都カブールを制圧。米国が支援するアフガニスタン政府が崩壊したが、バイデン政権は同月末までの撤退方針を変えなかった。しかし、8月26日にはカブールの空港周辺で過激派組織「イスラム国」系組織によるテロ攻撃があり、米軍兵士13人ら多数が死傷した。