このニュース、
一昨日、突然飛び出して。
日本国内でも
ちょっと注目を集めていましたが。
この手の話というか、法律というか、
国が
外国企業の資産国外持ちだしを禁じる法律ってのは、
何も
今回のロシアに限った話ではなくて。
中国とか韓国で
似たような事例が山ほどあります。
中国なんて、
昔からそれっぽい法律が制定されていて、
持ち出しを禁じていますし。
それ以外でも
アジア圏とか他の新興国の中で、
独裁的な強権を使い、
外国資本の市場参入に制限をかけている国とか
よく聞く話ですよ。
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なので、
新興国で事業展開している企業なら、
それをロシアがここで持ち出してきた事に関しては
特別の驚きはないでしょうね。
多かれ少なかれ似たような事例を経験しているはずですから。
『ああ、それをやるんだ』と思うくらいで、
こんな事をしても、
撤収を決めた外国資本が
撤収を取りやめたりはしません。
現金化出来るものは現金化して逃げるだけです。
企業が財産を守るつもりなら、
『撤退』などせずに、
『一時休止』という選択もありますし。
でも、
今回そちらを選択せずに
撤退を表明した、ということは。
ロシア国内の企業価値よりも、
それ以外の地域で被る損失の方が上回ってしまって。
事業継続の意味が無い、と判断したからこその
撤退表明でしょう。
なので、
表明する時点で、
機材の譲渡は折り込み済みなはず。
だから
ロシア政府による
この手の横暴な措置も
歯止めには、ならないんですよね。
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とまあ、
私的には
そのように見ていますので。
今回の
ロシア政府の発表は、
撤退する外資向けの懲罰、というよりは。
それによって
企業撤退で動揺しているロシア国民向けのメッセージだと解釈できます。
ただ、
外国資本の撤退表明にあわせて、
このようなメッセージを出してくるとか。
ロシア政府の対応は
無計画の泥縄の極みで、
プーチン政権の慌てぶりが如実に表れていて。
かなり
追い詰められている印象を受ける一方で。
『窮鼠猫を噛む』の喩えにもあるように、
この先、
ますます形振り構わなくなってくるのだろう、という。
恐ろしさも感じます。
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とくに、
撤退する外資企業の国内設備を接収したところで、
そこで使う原材料や部品類は
国外から仕入れているでしょうから。
そうなると、
必要な原材料や部品類が手に入らず
使えない設備が手元にあるだけ、って状況になるんですよね。
人が居て、
設備があっても
必要な物が手に入らないので
結局は
経済活動の沈下が避けられません。
さらに
苦しい立場へ追い込まれるのは必定ですから。
その時に、
どういう行動に出るのか……
ロシア事業の一時停止・撤退300社…プーチン政権、外資企業の資産差し押さえ検討
タス通信などによると、ロシアのプーチン政権は同国内の事業を停止したり撤退を決めたりした外資系企業の資産を差し押さえる検討に入った。ウクライナへの侵攻開始後、ロシアから流出する動きが広がっている外資系企業に圧力をかける狙いとみられる。
プーチン大統領は10日、露首相らに対し、ロシアが外資系企業の事業閉鎖を「不当」と見なした場合、その事業を「外部管理」できるようにするための法整備を指示した。プーチン氏は「働きたがっている者にそのような企業を引き渡すことが必要だ」と述べた。
露紙ベドモスチは9日、ロシア事業の一時停止や撤退を決めた外資系企業は約300社に上ると伝えた。プーチン政権は失業者の増加などで国民からの批判が高まるのを警戒しており、露検察当局は11日、外資系企業を対象に雇用や給料の支払い状況への監督を強化したと表明した。
さらに欧米の経済制裁への事実上の対抗策として、露政府は10日、国内航空会社が外国企業からリースしている航空機の代金を自国通貨ルーブルで支払うように命じる法案を議会に提出した。各国でリース機が押収されるのを防ぐためで、リース契約が解除された場合でも機体の返還を禁止することも盛り込んだ。