帰宅して、ニュースが見たかったのでNHKを見ていたら。
「まぐねったー」という番組が流れてまして。
「麻枝准」というゲーム作家を紹介してました。
うーん……この人、美少女ゲーム界ではたしかに有名な人なんですけど。
美少女ゲームって別名「エロゲー」って呼ばれる、ポルノの一面を持っているのですよね。
「麻枝准」は、その中で「泣きゲー」って言われるジャンルのゲームを作った作家なのですけど。
一般作を出したのは、ごくごく最近のことで。
代表作と言われる「AIR」を番組で紹介していたのだけど、
この作品は、まだポルノと切り離せない部分がある作品だったわけで。
大島渚監督みたいに、
一般作で、代表作と呼べる物を紹介するのなら、いいのだけど。
こういうのはマズイと思うのですよ。
言うならば、
少年ジャンプで女性の裸を扱ったマンガを掲載して、PTAに抗議されるとか。
そういう危うさを秘めているわけで。
民放がやるなら、個人的にはまだ許せるのですけど。
NHKには、一線を引いていてほしいのです。
なし崩しに扱っていい素材ではないと思うのです。
ポルノは、やはりポルノでしかないわけで。
それを、さも別物であるかのように、ねじ曲げた表現をすることは、
何も知らない人が現実を知ったときに、強い拒絶と否定を引き起こしてしまうだけだと思うのですよ。
うーん、なんでこんな番組を作ったのだろう。
ポルノを扱ったところを否定して、今では違うことをしているのです……と訴えるのならいいのですけど。
なんか間違っているなぁ。
公共の電波を使うなら、ポルノであることは否定されなければならないと思うのですよ。
ネガティブでなければならないはずなのですよ。
そこを素通りして扱っていい素材ではない、はずなのですよ。
たとえば、
AV出身の女性タレントがバラエティに出演したときに、
AVに出演していた過去の部分をタブーとして触れないようにする雰囲気がある、
そういう扱いでなければならないはずなのですよ。
もしくは、自虐的なネタにするとかね。
やはり、素通りしていい問題ではないですよね。擁護するのは論外ですよ。
日本は国全体で、ポルノ大国を目指すつもりなのですかね。
マンガ、アニメ、ゲームのサブカル業界は、
本気になってポルノを否定して、そこから分離・独立しないと……
このままだと取り返しの付かないことになりますよ。
追記:
私は、裸やセックスを表現として扱うことを全否定はしません。
ただ、それらはやはり堂々と公開できるものではない、という認識を見ているものに与えなければいけないと思うのです。
そこには、きっちりと線引きがされていなければならない、と思うのですよ。
一読者として、また一視聴者として、
客寄せのために裸やセックスを安易に扱っているようにしか見えなくて、社会がどこか狂っているように思います。
最初からポルノを宣言して、成人指定してごく限られた場所で公開するのなら問題ないのですけどね。
公共の電波を使って流すのは、狂気の沙汰ですよね。
ポルノを含んでいる、
それ以外の物も含んでいる作品の存在を否定することはツラく感じるところもありますけど。
惜しく思うこともありますけど。
それでも、ポルノを含んでいる部分は否定されなくてならない、と思います。
じゃないと、
局部が見えなければ、電車の中でセックスしてもオーケー、って、
そういうことを宣言しているのに等しいですから。
これは、やはり狂気の沙汰だと思うのですよ。
追記2:
今の、マンガ、アニメ、ゲームを主体としたサブカル業界って、
表現の自由をタテにして、ポルノと一般作の境界を非常に曖昧にしたグレーな商売をしていると思うのですよね。
で、グレーな商売ってそれなりに旨味があるから成り立って、拡大していくわけですけど。
必ずどこかでしっぺ返しがくるんですよね。
サラ金の過払い請求とか、
大相撲の八百長問題とか、
グレーなまま拡大していけば、それだけ世間の目につくようになり、
世間が白黒はっきりつけるように要求したときに、
グレーなままで拡大しすぎた業界は、白黒分離することに対応できずに、崩壊してしまうのですよ。
マンガ、アニメ、ゲームも、
このままだと、同じような末路をとるのではないかと思います。